COMDEX/Fall '98会場レポート10

ポスターや音声を媒体にしたWeb技術

COMDEX/Fall '98会場風景 会期:11月16日~11月20日

会場:Las Vegas Convention Center, Las Vegas Hilton, Sands Expo & Convention Center

 COMDEX会場では、非PC系の話題も多い。そこ中からWeb技術に関する展示をふたつ紹介する。


●チップが埋め込まれたポスターが登場

豪華なショーで注目を
集めたXeroxブース
ポスターにURLなどの
デジタル情報を埋め込む
 IBM、Intel、Compaq、Dellなどの大手メーカーが出展を差し控えた今年のCOMDEX/Fallだが、意外なことにPC以外ではXeroxなどが注目を浴びていた。Xeroxはフットボール場の約半分という大きなフロアを貸し切り、「印刷物とデジタルコンテンツの融合を図る」企業としての新たなイメージをアピールした。

 来年には約20もの新たなサービスを発表すると意気込む同社は、研究開発センター、PARCラボで現在開発中の新技術「Smart Staple」を発表した。これは印刷物にチップもしくはコードを埋め込むことで、その印刷物に含まれた情報をハンドヘルドPCに直接ダウンロードできるというもの。これにより、たとえば街に貼られたコンサートのポスターを見て興味を持てば、自分のPalm IIIやWindows CEデバイスをポスターにかざすだけで、これらのコンサートの日時や場所、チケット情報が含まれたWebサイトに自動的にリンクすることが可能になる。また、そこからチケットをオンライン購入することもできる。

□Xeroxのホームページ(英文)
http://www.xerox.com/


●Motorola、音声Web技術VoxMLをデモ

【VoxML】
 Motorolaは10月に発表した、音声機能をWebに提供する「VoxML」技術のデモを行なった。
 VoxMLは、音声ブラウザを開発するための言語であり、HTMLの音声バージョンと言ってもいい。同社広報は「屋外や車内などの環境でも、ユーザーは電話と音声でサイト情報にアクセスできる。現在、Weather ChannelやCBS Stock Market、BizTravelなどのサイトと、VoxMLを使用した音声サービスの話を進めている」と語った。同社では、音声認識にはNuance Communicationsの技術、テキストスピーチ技術にはAccuvoiceを使用している。Motorolaは現在、音声アプリケーション開発のオープンプラットフォームとして、VoxMLの標準化を提案している。

□VoxMLデベロッパーズサイト(英文)
http://voxml.mot.com/

□COMDEX Fall'98のホームページ(英文)
http://www.comdex.com/comdex/owa/event_home?v_event_id=248

('98年11月24日)

[Reported By Hiroko Nagano, NV]


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