プロカメラマン山田久美夫の

ソニー「Cyber-shot Pro(DSC-D700)」製品版レポート


C-900 ZOOM

 ソニーから待望のパーソナル向けハイエンドモデル「Cyber-shot PRO」が発売された。今回はその製品版が入手できたので、β版モデルとの違いを中心に、その実力についてレポートしよう。

 まず、最初にお断りしておくが、今回は本機の問題点を中心にレポートを行った。そのため、必要以上に不備なモデルのような印象を受ける可能性がある。しかし、実写画像を見ていただけばわかるように、本機の特徴をきちんと把握し、使いこなせば、現行のパーソナル機でトップといえるほどの優れた画質と、本機でしか撮影できないような魅力的な撮影ができるモデルだ。

 良くいえば、ユーザーの技量が問われるモデルであり、悪くいえば、数多くの欠点をユーザーがカバーしなければならないモデルといえる。

【編集部注】仕様については関連記事をご覧ください。



●パーソナル機トップの軽快さ

 製品版を使ってみての第一印象は「やっぱり、コレだよなあ~」というものだった。以前アップしたβ版レポートは、βの初期モデルで、まだチューニング中の状態だった。その後、フォトキナレポートなどでもCyber-shot PROを使用したが、それは画質面での改良が加えられたβ版後期モデルだった。結局、ここ2カ月以上、本機を使い続けているわけだが、これまでに撮影した枚数は、おそらく4,000枚近いものになると思われる。そのため、すでにカメラのクセを掴んで、慣れてしまったこともあって、最近ではあまり感動がなくなっている。

 だが、あらためて本機のライバル機となる10万円以上の他社モデルと比較してみると、明らかにカメラとしてのレベルが違うと感じることが多い。一番感心するのが、その軽快さと自由度の高さだ。

 私の場合、本機を使うときには、本来の軽快さを生かすため、セッティングを変更し、「連写モード1」を使って撮影することが多い。もちろん、通常のSモード(1コマ撮り)でも、ライバル機よりも遙かに軽快な撮影ができる。だが、このSモードの場合には、一度シャッターボタンから指を完全に離さないと、次のシャッターが切れないので、どうしてもそこに1秒近いオートフォーカス(AF)待ちの時間が生まれてしまう。

 それに対して、連写モードでは半押し状態のままで次のシャッターが切れるので、いちいちAF測距をする時間を省くことができる。このモードの場合、シャッターを押しっぱなしにすれば連写になるわけだが、もちろん1コマ撮りも可能なため、通常は連写ではなく、シャッターを半押し状態にしながら、最良のシャッターチャンスを1コマ撮りで狙うわけだ。

 しかも、このモードなら、本機が本来備えている秒間2コマ相当の高速な連続撮影が可能になり、ライバル機を凌駕するほど軽快でスピーディーな撮影ができる。

 このように、自分にとって一番使いやすいセッティングで使ったときのCyber-shot PROの軽快さは格別。その軽快さは以前から愛用している、198万円の業務用デジタル一眼レフである「キヤノン EOS-DCS3C」に近い世界ですらある。

 また、連写モードでは、連写中や半押し状態を保っての1コマ撮りでは、AF測距されないわけだが、ピント位置が明らかに変わった場合にだけ、一度シャッターボタンから完全に指を離せばAF測距されるので、それに慣れてしまえば、ほとんどSモードを使う必要はないわけだ。

 撮影後のプレビュー(画像確認)は、プレビュー表示OFFはもちろん、表示時間も1秒から最長10秒まで設定できる。もっとも、液晶ファインダをメインで使う場合、プレビュー中はファインダとして利用できないので、微妙なシャッターチャンスを逃しやすい。そのため、シャッターチャンスを重視するなら、むしろ、プレビューをOFFにして撮影するといいだろう。

連続撮影

●撮影意図を反映できる充実した撮影機能

 また、本機は実に多機能であり、撮影意図を的確に反映した作品作りができるレベルの充実した撮影機能を備えている。

 つまり、必要に応じて、絞り優先AEやシャッター速度優先AE、マニュアル露出などを駆使できるうえ、スポット測光や露出補正などの操作もしやすいこともあって、35mm一眼レフと同じような感覚で、これらを撮影機能をフルに活用した撮影ができる。このあたりの自由度の高さは、まさに業務用モデルに近いレベルであり、従来のパーソナル機とは一線を画すものといっても過言ではない。

 さらに、カメラのカスタマイズ機能が充実しており、カメラのほとんどの機能を自分が使いやすいように設定することができる。そのなかには、パワーセーブモードやプレビューのON/OFF、液晶表示上でのモード表示種別などがあり、さらに画像のシャープネスをカスタム設定することもできる。

 また、本体の液晶モニターのキャリブレーションも可能だ。つまり、撮影結果にかなり近い状態にモニター表示を調整することができるため、液晶モニター上で露出やカラーバランスの確認が安心してできる点も大きなメリットだ(標準出荷状態では、かなり明るめに設定されているので、必ずユーザーによる調整が必要だ)。

 画質的には、後記のような欠点が若干あるものの、CCDや処理アルゴリズム、さらにはレンズ光学系が備えているポテンシャルが高いため、きちんと使いこなせば、かなり良質な画像が得られる。また、絞り優先AEとボケを意識した7枚羽根による円形に近い絞りが相まって、これまでのパーソナル機ではなかなか思い通りにできなかった、レンズのボケ味を生かした作品作りが容易にできるようになった。

●大幅に改良された画質

 β版からの改良点でもっとも大きなものは、画質だ。β版モデルでは解像度こそ高かったものの、画面全体が結構ノイズっぽく、とくにブルー系の部分のノイズはかなり目立つレベルだった。

 しかし、今回の製品版では、さすがにこのような明瞭なノイズっぽさは解消されており、十分に滑らかなものとなっている。この点では十分に安心して使えるレベルだ。

 実際の解像度では、キヤノン Power-shot PRO70に一歩譲る感じだが、実際に撮影した画像から受ける“解像感”というべき、見た目の解像度の高さではこちらのほうが一枚上手だ。

 また、階調の再現性をみても、若干ハイライトが飛びやすい傾向はあるが、グラデーションが滑らかで、明暗の再現域の広さでは、現行機でトップレベル。色再現性もホワイトバランスの不備はあるものの、最良の条件下で撮影したものでは、自然で素直なものであり、この点でも、トップレベルの実力だ。

 また、ソニーのデジタルカメラに共通した美点である、プリント時の画質の良さという点でも、感心すべき実力を発揮している。

 なにしろ、本機で撮影した画像をA4判にプリントしても、ほとんど遜色のない画質を備えており、十分鑑賞に堪えるレベルのプリント画質が得られる。これなら、デジタルカメラでの作品作りにも十分に耐えられる実力だ。

 総合的に見て、画質面でのポテンシャルの高さという点では、私自身がこれまで使ったパーソナル向けモデルのなかで、トップといってもいい実力を備えている。

 しかし、問題は本来備えているポテンシャルの高さが、いつ、どんな条件下でもフルに発揮できるわけではないという点だ。

●不可解なホワイトバランス

 もっとも気になるのが、ホワイトバランスである。本機はオートホワイトバランスも、グレーカードなどを使ってその場の光線条件にホワイトバランスを設定する機能を備えており。デーライト(太陽光)とタングステン光(電灯光)用のマニュアル設定モードも備えている。

 しかし、実際に撮影してみると、オートホワイトバランスの設定が若干ずれているようで、マニュアル設定でも、的確な色再現性が得られないケースがあった。もっとも、これはテスト機独自の個体差の可能性もある。

 また、オートホワイトバランスの補正もややクセがあり、背景に芝生などのグリーンがあると必要以上にそれに影響されてしまう傾向が見受けられた。

 さらに、蛍光灯下で人物をアップで撮影すると、肌色が濁りがちになるケースがある。これはソニーのビデオカメラやデジタルスチルカメラ(デジタルマビカなど)にも同じ傾向が見受けられる。そのため、これがソニーの絵づくりだと主張されれば、それを受け入れるしかないわけだが、それでも個人的にはとても違和感がある状態だ。

 このほか、階調再現性の点では、中間調からハイライトに至る過程で、若干グラデーションが乱れる(グラデーションの途中で、黄色や赤の帯が現れる)傾向もある。これはとくに、肌や壁など無地に近い部分で、なめらかに明るさが変化しているシーンで明確に感じられる点も気になるところだ。

ストロボ撮影

蛍光灯下撮影

グラデーション不備の例

●ピントが確認できない一眼レフ式光学ファインダ

 本機は一眼レフ式ファインダを採用している点が大きな特徴であり、本機を選ぶ際の大きなポイントでもある。しかし残念ながら、通常の35mm一眼レフのファインダなどに比べると、機能的に劣る部分がある。

 もっとも気になるのが、ファインダ上で正確なピントの確認ができない点だ。これは「オリンパス C-1400XL」にもいえることだが、ファインダが空中像に近いものであり、通常の一眼レフのようにフォーカシングスクリーン上に結像させた画像を見ているのとは異なり、きちんとしたピントの確認ができない。この設定は、ファインダの明るさを重視したためというが、やはり明るさを犠牲にしても、きちんとピントが確認できるファインダを作るべきだったのではないだろうか。

 実際にこのクラスのモデルを利用するユーザーは、35mm一眼レフを使っているケースが多く、このファインダに幻滅する人も多いだろう。

 しかも、本機の場合、光学系の設計上、ファインダのアイピース(覗き口)側から進入した光線がCCDに届いてしまうという欠点がある。とくに、液晶ファインダを使って撮影しているときには、アイピースから目が離れることになるため、思わぬ影響がある。今回も撮影中に、アイピース側から入射した、天井の電球に合焦してしまうという信じられないようなトラブルがあった。

 もちろん、そのようなケースを防ぐために、本機には標準でアイピース用のキャップが付属するわけだが、これは苦肉の策であり、本来はカメラ自体にアイピースからの入射光をカットするアイピースシャッターを装備するか、光学系を工夫してこのような珍事を避けるべきだろう。

●常に不安がつきまとうオートフォーカス

 さらに、致命的ともいえるのが、オートフォーカスの合焦精度と遅さ。本機は撮像用のCCDを使ってピントを検出するTTL方式を採用しているが、合焦までにかなりの時間がかかるうえ、合焦精度も決して高いものではない。

 とくに、人物のアップなどを撮影すると、正確なピントを検出できないまま、合焦ランプが点灯する。つまり、ピント位置を誤って検出しているわけだ。また、合焦ランプが点灯せず、いつまでもピント合わせを迷っているケースもある。結果的にポートレートでは、ピントがきちんと合う確率は3割程度だ。

 また、一般的な風景やスナップでも、微妙にピントを逃すケースが多く、とくにピント検出が微妙で難しいワイド側では、わずかながらピンボケになってしまうことがある。このような一般的なシーンでも合焦率はおおよそ80~90%で、数値的にはまずまずのようだが、これは10枚撮影すると1、2枚はピントが微妙にずれている計算になるため、感覚的な合焦率は五分五分といった感じだ。

 もちろん、前記の通り、光学ファインダではきちんとピントを確認できないわけだが、液晶ファインダを使っても結果的にはあまり大差はない。もちろん、測距ミスで大ボケ状態になっているのは分かっても、ピントが微妙にずれている場合には確認のしようがない。この微妙なピントのずれは、撮影後に拡大表示を行っても、液晶上では確認しにくいので、とくに始末が悪い。

 オートフォーカスの問題は、カメラの基本中の基本の機能だけに、このようなレベルでの製品化は実に残念だ。

●使いこなしに不可欠な、他社製液晶ビューファインダ

LV-D3装着時の状態

 かくして、私の場合、Cyber-shot PROで撮影するときには、別途、液晶式ビューファインダを装着して使うことが多い。これは、富士フイルムがDS-330用に開発した「LV-D3」という製品だ。これは本体をストロボ用のアクセサリーシューに取り付けることができ、入力端子もピンプラグになっているので、本機のビデオアウト端子(ピンプラグ)に接続できるような汎用の変換アダプターを使って、利用している。

 この液晶ビューファインダを使えば、表示画像は多少粗いものの、日中の明るい場所でもきちんとピントを確認することができるうえ、慣れてしまえば、マニュアルフォーカスでのピント合わせさえもできるので、実に便利だ。

 また、撮影モードや露出値、露出補正値といった各種情報も、ファインダ画像と一緒に見ることができるので、実に使いやすい。欠点は、電源が単三型2本になっており、こまめに電源を切らないと、1~2時間でバッテリ切れになってしまう点と、表示画像の明るさやコントラストが調整できない点だが、それでも基本的なポテンシャルの高い「Cyber-shot PRO」の実力をフルに発揮し、安心して撮影できることを考えれば、必需品といっても過言ではないものだ。そのため、すでに本機を購入し、これらの問題に悩まされている人には、ぜひともオススメしたいアイテムだ。

 これほど便利なアクセサリーであり、本機を使いこなすうえで欠くことのできないものだけに、ソニー自身から、より高精細な液晶ビューファインダを純正アクセサリーとしてきちんと用意するべきだろう。

定点撮影
ワイド端 35mm相当の画角 テレ端
ワイド端 35mm相当 テレ端

●スローシャッターが使えない自動露出機能

 β版レポートでも指摘した点だが、本機は自動露出モード時に、1/30秒より遅いスローシャッターが使えないという欠点がある。これは測光方法や露出精度の関係で、このような仕様になっているとメーカー側は説明している。

 実は、同社のデジタルマビカ系も同様の欠点を備えているわけだが、デジタルマビカの場合にはスローシャッターが必要になるような暗いシーンでは、自動的にゲインアップすることで、ノイズが多くなることを承知の上で、見かけ上、適正露出に近い仕上がりを得ているわけだ。

 しかし、本機の場合、自動的にゲインアップする機能がないため、自動露出モードで暗いシーンを撮影しても、レンズの絞りが開放(一番明るい状態)で、シャッター速度が1/30秒まで落ちるだけで、それで適正露出にならないシーンでは、単に露出不足になるだけだ。

 確かに同社にとって、技術的に大きな問題を抱える部分ではあるが、それでも他社製品はそれをクリアしてスローシャッターを装備しているわけだ。そう考えると、いくら露出精度を重視した結果とはいえ、このクラスのハイスペックモデルの仕様としては、大いに不満を感じる。

 もちろん、β版の時点で筆者自身も指摘した点だが、残念ながら製品版までに解決することはできなかったわけだ。

 本機の自動露出の限界である、F2.0で1/30秒という明るさだが、標準的な感度設定であるISO100にセットした状態では、夜間に天井の蛍光灯に照らされたオフィス内がギリギリという感じで、一般の家庭では曇り日の日中屋内の明るさがほぼこの程度だ。そのため、実際に日常的に撮影してみると、これでは不満を感じるケースが多い。

 このようなシーンでは、感度設定を画質重視のISO100相当から、ゲインアップによる感度向上をするISO400に設定しなおすことで、大半は解消できる。もちろん、こうすれば、写りはかなりノイズっぽくなるが、それでも自動露出のままで屋内撮影ができるわけだ。以前お届けしたドイツでの「フォトキナ」レポートの大半のカットは、このような設定で撮影したものだ。

 また、夜景のように、ゲインアップでは到底追いつかないケースでは、自動露出をあきらめて、マニュアル露出モードに設定して撮影するしかない。もっとも、マニュアル露出モードでは、カメラ内蔵の露出計がいっさい働かないので、露出は撮影者の勘と経験に頼るか、他のカメラや単体露出計で測光した値をセットして撮影することになる。もちろん、液晶ファインダを見れば、ある程度の露出はわかるが、周囲が暗いと液晶表示がふだんよりも明るく見えるので、露出を見誤るケースも多い。いずれにしろ、次機種では自動露出できちんとスローシャッターまで使えるようにするべきである。

 このほか、内蔵ストロボをONにすると、自動的にシャッター速度が1/125秒に固定されてしまう。そのため、屋内撮影など比較的暗いシーンでは、周囲の自然光を生かすことができず、完全にストロボ光だけでの撮影となる。そのため、ストロボ光が届かない遠距離などは明らかな露出不足になってしまい、まったく雰囲気のない写真になってしまうのが大きな欠点だ。もともと、ソニーのモデルはストロボに対する経験不足のせいか、ストロボ制御があまり的確でないという共通した欠点があるわけだが、本機にもそのような欠点が現れている。

マクロ撮影

●未完成ながら使いこなし甲斐のあるハイエンドモデル

 もし本機が、現在主流になっている実販5~8万円クラスの一般向けモデルだったら、その評価はかなり悲惨なものになったに違いない。

 しかし、本機はメーカー自らが「パーソナル・ハイエンドモデル」とうたい、「写真やカメラが好きな人に使って欲しい」とアナウンスしている。つまり、万人向けではなく、きちんとしたテクニックを備えた本格的なハイエンドユーザーをターゲットにしているわけだ。

 その意味では、本機は、機能的にまだ未完成で荒削りな部分はあるが、マニュアル機能が充実しているので、ユーザーの自由になる部分が多い。そのため、きちんと使いこなせば、本機が本来備えているポテンシャルをフルに発揮することができるわけだ。

 だが、従来のパーソナル機と同じ感覚で、完全にカメラ任せで、100%信頼して撮影すると、思わぬ失敗をすることになる。もちろん、これは決して誉められることではなく、カメラとしての作り込みと経験不足からくる、完成度の低さといわざるを得ない。その意味で本機は、“PRO”ではなく“PROTO(Type)”と言いたくなるときもある。

 それでも、Cyber-shot PROには、それを補ってあまりあるほどの基本ポテンシャルの高さがあり、さらに、パーソナル機のなかでは、事実上、本機でしか撮れないような撮影領域が存在することも事実だ。とくに、人物の微妙な表情を追いたいときや、背景のボケ味を生かした作品を作りたいシーンは、本機の独壇場といえる領域だ。

 そして、それ以上に本機には、撮影者を本気にさせる“何か”が宿っているような気がしてならない。それはおそらく、開発スタッフの意気込みであり、志の高さであり、ある意味で“写真への愛情”ともいえるだろう。

 何度もいうように、本機は使いこなしが難しいモデルであり、万人向きではない。だが、きちんと使いこなせば、それに確実に応えてくれるポテンシャルを備えており、ユーザーとカメラが同じ感覚を共有できる、数少ない本格派モデルだ。

 もし、本機を車に例えれば、メルセデスやセルシオといったサルーン系ではなく、明らかにポルシェやフェラーリといったスーパースポーツ系モデルだ。つまり、そのハードを使いこなせる人しか、その神髄を楽しめないという種類のモデルというわけだ。

 いまやスーパースポーツといえども、普段は誰もが気軽に乗れることを要求されているわけだが、本機もそれと同じように、今後の進化の過程でより高いポテンシャルと、そのポテンシャルを多くの人が引き出せるだけの完成度を獲得する必要がある。

 もちろん、本機は今後急速に改良が加えられ、より完成度の高いモデルへと進化してゆくことが予想されるわけだが、それでも初代である本機から感じられる“志の高さ”を忘れないで進化していってほしい。

 確かに、まだまだ未完成な部分がある「Cyber-shot PRO」だが、それでも私は、デジタルカメラを35mm一眼レフと同じような感覚で、本気で使いたい人に自信を持って本機をオススメしたい。本機にはその期待に応えるだけの実力がきちんと備わっているのだから。

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/index-j.html
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/soj/CorporateInfo/News/199809/98-087/index.html
□関連記事
【9月7日】「ソニー『Cyber-shot PRO』超ファーストインプレッション」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980907/sony2.htm
デジタルカメラ関連記事インデックス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/digicame/dindex.htm

■注意■

('98年11月9日)

[Reported by 山田久美夫]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp