会場:東京ベイヒルトンホテル
主催:日経BP製品技術研究センター
後援:インテル株式会社
インテルの開発者向けカンファレンスIntel Developer Forum(IDF)が、日本で初めて行なわれた。4日の基調講演では、米Intelの副社長兼ビジネス・プラットフォーム事業本部長 パトリック・ゲルシンガー氏が、今後のCPUのロードマップやPCの規格に関して解説を行なった。内容は9月に米国で行なわれたIDFに準じている。
基調講演では、CPUのロードマップの発表にあわせて、次期CPU「Katmai」を搭載したコンセプトモデルが紹介された。Katmai 500MHzを搭載したピラミッド型のデスクトップPCで、'99年のPCの形態の1つとして「家電のような使い易さ」を目指したとしている。
動作音30db以下、ブートアップ1分以内、スリープ5秒未満など、「テレビのスイッチを入れるような」使い心地を目指したほか、ISAバスなどのレガシーインターフェイスを完全に取り除いている。メモリ 128MB、HDD 10GB、DVD-ROMドライブを搭載する。
デモでは、USBのゲームパッドを接続し、3Dのレースゲームを行なって見せるなど、既に実用レベルにあることを強調するものだったが、「あくまでコンセプトモデル。iMacに似せて作ったわけでもない」と冗談を交えながら製品化を否定した。
●家庭向け無線LAN、携帯電話向け無線インターフェイスの標準規格を提案
インテル株式会社 代表取締役社長 傳田信行氏が、日本法人の技術活動に関する講演を行ない、コンシューマ向けの無線ソリューションや暗号化技術の標準化作業について解説した。
特に、コンシューマ向け無線ソリューションの標準化作業については、家庭向け無線LAN技術を「Home RF WG」で、携帯電話とノートPCを接続するインターフェイス技術を「Bluetooth SIG Japan」で策定し、'99年第4四半期までに両規格で対応機器の製品化が実現するよう作業を進めるとした。
両規格とも、2.4GHz帯を利用するが、日本の法規制のため、現状では「欧米と同じ規格をそのまま使用できない」といい、今後は「日本の法規制に適合した仕様の策定」と、「省庁に対する規制緩和の要請」を行ない、標準化の早期実現を目指すとしている。
なお、それぞれの日本委員会の参加企業は、「Home RF WG」が日本IBM、日本HP、NEC、インテル。「Bluetooth SIG Japan」が日本IBM、東芝、エリクソン、ノキア、インテルで、10月に新たなメンバーとしてNTTドコモが加わった。NTTドコモについては、「無線インターフェイスに対応した携帯電話が登場することを望んでいる」とコメントし、製品化への強い意欲をうかがわせた。
□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/developer/idf/index.htm
□インテル・デベロッパ・フォーラム1998 ジャパンのホームページ
http://ne.nikkeibp.co.jp/intsem~1.htm
□関連記事
【9月16日】後藤弘茂のWeekly海外ニュース
「IDF速報:Katmaiの概要、Cascades、Coppermine、McKinleyの計画を発表!」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980916/kaigai01.htm
【10月26日】後藤弘茂のWeekly海外ニュース
「Intelのロードマップとコードネームを大整理」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981026/kaigai01.htm
('98年11月4日)
[Reported by shiina@impress.co.jp]