塩田紳二のMSサイトWatch
第13回(最終回):9月7日~10月13日まで


 さて、長らくお楽しみいただいた(?)本連載も今回で最終回である。というのは、MSのサイトに関する状況がこの記事を始めたころとはずいぶんと違ってきているからだ。少なくとも、Windowsに関するアップデートや関連ファイルは、Windows Updateで入手可能だし、メールによるニュースレターの配布などが始まったからである。また、USサイトでは、Officeなどもこの形式にならったページができており、今後、Microsoftからのプログラム提供は、このような形式になると予想される。そういうわけで、まあ、簡単にいえば、この手の記事は、連載開始の頃と比べれば、必要性が薄くなったというわけである。書くほうにしても、結構たいへんで、このために毎日、日本語と英語のMSのサイトを監視するようなシステムを構築するはめになった。しかし、それでも、新規のページなどには毎月対応していかねばならず、また、最後には、各ページを虱潰しに見て回るという原始的な方法しかない、かなりの労力が必要な記事だったのである(その割には中身は大したことないって?)。

 また、US側のサイトのURLをご覧いただくとわかるようにすでに、URLは、人の見るものではなくなっているのだ。場所によっては、IEで特定の環境からリンクを辿る以外に到達が困難(たとえばWindows Updateのページ)であったり、ブラウザによって、入手できる情報に違いがある(たとえばASPを使ったページではこういう構成が可能。IE4のホームページなどはこうなっている)など、情報収集も難しくなってきた。そういう意味で、もはや作り手自身による要約や新着情報の提供のみが可能で、部外者にはそうした活動が困難な時代でもあるのだ。

 というわけで、今回でこの連載を終了させることにした。長らくのご愛読を感謝したい。

JAPANサイト
http://www.microsoft.com/japan/

 ようやく、日本でもメールによる情報提供などが開始されたが、ページ構成は、US側と比べると前のバージョンのままである。

フリー/評価版/β版ソフト
●Project 98 ガントチャートバー定義サンプルテンプレート
http://www.microsoft.com/Japan/Office/OfficeFreeStuff/Project/Template/
 ガントチャート(Gantt Chart)とは、日程管理などに使われる図表で米国の経営コンサルタントHenry Laurence Ganttの名前に由来する図表である。これは、Project 98で基準、中間、現在計画の3つの計画を同時に表示するガントチャートを作成するためのサンプルテンプレートである。また、同じくガントチャートに複数のタスクを表示するためのマクロなどもある。

アップデート/サービスパック
●IME 98アップデート プログラム(Service Release 1)
http://www.microsoft.com/japan/office/OfficeFreeStuff/ime/ime98sr1/
 IME 98の不具合を修正するアップデートプログラム。Word 98に付属のものだけでなく、Windows 98に付属しているものもアップデートの対象である。

●Small Business Server アップデート モジュール
http://www.microsoft.com/japan/bkoffice/sbs/download/98setup.htm
 Windows NTにBackOfficeなどの製品を統合したSmall Business Serverのアップデートモジュール。どうも、Windows 98にSBSクライアントをセットアップしたときにエラーになることの対策らしい。

●Windows NT Terminal Server Edition アップデートサービス
http://www.microsoft.com/japan/products/ntupdate/wts/
 リモート実行を可能にするWindows Terminalを動かすためのNTであるTerminal Server Editionの修正モジュール。NECのPC-98ノートでのキーボードの不具合やVJEでのエラーを修正するものなど。

●Cross Frame Navigate 問題の修正プログラム
http://www.microsoft.com/windows/ie_intl/ja/security/?/ie_intl/ja/security/xframe.htm
 IE3および4のセキュリティホール修正プログラム。これは悪意のあるサイトでローカルファイルの内容をサーバー側に読みとられてしまうという問題を修正するためのもの。

情報
●Systems Management Server 2.0 日本語版 ベータ2 評価ガイド
http://www.microsoft.com/japan/bkoffice/ntsms/download/Revguide.exe
 システムマネジメントのためのSMS2.0のβ2は、申し込みにより入手可能。これは、その評価のための資料。

●Windows NT Server、Terminal Server Edition製品概要
http://www.microsoft.com/japan/products/ntserver/tse/tech.htm
 前にも紹介したが、さらに資料が追加されている。

USサイト
http://www.microsoft.com/

 USのサイトでは、スクリプトやASP(Active Server Page)を多用しており、URLがかなり複雑になっている。各製品のホームページなどから辿る分には問題がないのだが、情報のある場所を直接指定しようとすると、無理のあるURLとなってしまう。一応、どのページもIEだけでなく、Netscapeからもアクセスできるかは確認してあるが、表記のURLを表示させると別のページになってしまうところもある。もはやURLを人が直接扱うことは難しくなったのだろうか?

フリー/評価版/β版ソフト
●PowerPoint Animation Player and Publisher for Active X
http://officeupdate.microsoft.com/downloadDetails/axplayer.htm
 WebページでPowerPoint Animationなどを表示するためのActiveXコントロール。

●Windows NT Services for UNIX
http://www.microsoft.com/windows/downloads/contents/Updates/NTSvcUnix/...
 NTをNFSサーバーにしたり、telnetでログインできるようにするサービス(俗に言うtelnetdですな)や、KornShellなどが含まれたもの。現在もUnixベースのシステムを使っているところは多く、マイクロソフトもNTとUnixの共存について対処しなければならなくなったようである。ちょっと前にNTがUnixをどんどん置き換えているって誰か言っていたような気がするが……。

解説
●NetShow Services
http://www.microsoft.com/windows/downloads/contents/Updates/NTNetShowServices/...
 マイクロソフトのストリーミングメディアサービスであるNetShowのサーバーやデータエンコードのためのツール。

●ADO for Windows CE SDK
http://www.microsoft.com/windows/downloads/contents/Other/CEadoSDK/...
 ADO(Active Data Object)は、アプリケーションからデータベースをアクセスするための仕組み。これは、Windows CEマシンからADOを使ってデータベースをアクセスするプログラムを開発するためのもの。

アップデート/サービスパック
●Office 97 Service Release 2 (SR-2): UPDATE
http://officeupdate.microsoft.com/Articles/sr2fact.htm
 Office 97のSR2(Service Release2)は一旦公開になったものの、不具合により公開が中止されている。さて、日本ではどうなるのでしょうか?

●Office 97 Service Release 2 ValuPack
http://officeupdate.microsoft.com/downloadDetails/off97vpk.htm
  Office 97のSR2は前述の通り公開が中止されているが、SR2対応のValuePackは公開されているもよう。中にはNT用のTimex DataWatchドライバなんてものも入っているようだ。

●Importer Field Mapping Patch for Outlook 98
http://officeupdate.microsoft.com/downloadDetails/field98.htm
 OutLookのImport機能のパッチ。Outlook 98では、インポート時にCSVファイルの各フィールドとOutlookのフィールドの対応を設定することができなくなっていた(Outlook 97は可能)。これは、それを修正するためのもの。

●Quick Fix Engineering (QFE) Update for Windows NT Server Option Pack
http://www.microsoft.com/windows/downloads/contents/Updates/NTOPQFE/...
 NTのOption Packのアップデート。IIS 4.0関連のもの。

●Windows NT 4.0 Service Pack 3SDK
http://www.microsoft.com/windows/downloads/contents/Updates/NT4SvcPk3SDK/...
 NT4.0のSP3で追加された機能に対するSDK。SP3では、バグ修正だけでなく、AGP対応など、かなりの機能強化が行なわれているが、その拡張機能を利用したアプリケーションを開発するためのもの。なお、これは、従来のPlatform SDKに対する追加分となっている。

●Palm-Size PC Find Patch
http://www.microsoft.com/windows/downloads/contents/Products/CEFindPatch/...
 Windows CEのPalm-Size PCのFind機能に対するパッチ。

●Visual Studio 6.0 Service Pack 1
http://msdn.microsoft.com/vstudio/sp/default.asp
 先日リリースされたばかりのVisual Studio 6.0のサービスパック。

情報
●The Active Directory Programmer's Guide
http://msdn.microsoft.com/developer/windowsnt5/adsi/default.htm
 NT 5.0で採用されるActive Directoryを使ったプログラミングを行なうための資料。                    

 

注意 USサイトで配布されているソフトは、特に断り書きのない限りすべて英語版環境向けのソフトであり、日本語環境での使用は保証されていません。最悪の場合、OSさえも起動しなくなる可能性もあります。利用にあたっては十分注意された上、自己責任において利用してください。

 
□MSサイトWatchバックナンバー
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/backno/mssite.htm

[Reported by 塩田紳二]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp