WORLD PC EXPO98レポート

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■改造講座

　オーバークロックには欠かせないCPU冷却用の大型ヒートシンクとファン。奥のアルミ製の物は田川アルミから販売されている。手前のふたつは試作品。同フォーラムのサブシスオペ ごえもん氏によれば、銅の方が冷却効率は高いが非常に重くなるため製品化は難しいそうだ。

□田川アルミのホームページ
http://www.iris.dti.ne.jp/~tagawaal/

　同フォーラムのKAZ'氏による改造実演。マザーボードに搭載されている水晶を交換することでマザーボードの外部クロックを上げる。しかし、クロックアップするとFDDやUSBなどが動作しなくなるためFDDとUSBに別のクロックを供給するための回路の取り付けが必要となる。

　KAZ'氏による実演のあとは、会場の希望者によるジャンクのマザーボードを使った体験改造が行なわれた。参加者のひとりづつに同フォーラムスタッフがついて指導をしていた。改造が終わった参加者には記念品と改造したマザーボードがプレゼントされた。

■改造マシンのデモ

　最後は同フォーラムスタッフが改造したマシン3台のデモが行なわれた。どのマシンに施された改造も大規模で、冷却方法も炭酸ガス冷却、水冷、空冷と多様にわたる。いずれも同フォーラムの「プロジェクト1000」の一環として作成されたもので、1,000MHzの動作クロックを目標にさまざまな方法が試みられている。

●炭酸ガス冷却マシン
　CPUに取り付けられたクーラーはメッシュホースで大型の炭酸ガスボンベに接続される。炭酸ガスのバルブをあけると、CPUの温度がみるみる下がっていくのがわかる。ガスボンベの容量は75リットルで、5時間の連続使用が可能という。

・ISDN 　・28.8kbps	ガスを放出すると温度が さがっていく	CPUクーラー内部。内部に フィンを備えて表面積を 増やしているのがわかる

●エアコン水冷マシン
　CPUにはクーラーが取り付けられ、パイプでマザーボードの下のタンクに導かれている。タンクは発泡スチロールで断熱され、中にはエアコン用の冷却機が設置されている。


●空冷ペルチェマシン
　ペルチェ素子を5個使用し、本体ケースほどの大きさのファンで冷却する。本体右の大型の機械は冷風機。空冷のためまわりの気温によっては冷風機が必要だとのこと。消費電力はペルチェ素子のみで1,500W、システム全体で2,000Wにもなるという。ペルチェ素子には左の写真の左端に見える安定化電源から電源を供給している。

□WORLD PC EXPO98ホームページ
http://wpc98.nikkeibp.co.jp/

('98年10月5日)

[Reported by taira@impress.co.jp]