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WINDOWS WORLD Expo/Tokyo 98で、ソニー株式会社と、カシオ計算機株式会社がWindows 98ベースのミニノートを参考出品した。特にソニーは講演の途中で初公開し、観客の注目を集めた。
●ソニー、CCDカメラ付きのVAIOミニノート
それが登場したのは、ソニーインフォメーションテクノロジーカンパニープレジデントの安藤国威氏の特別講演の終了寸前だった。「505がそうだったように、ソニーは単なるPCを作っているのではなく、ソニーらしい商品で新しいマーケットを開拓します」と述べ、その新しい実例として、ミニノートを披露した。
外観はVAIO 505の縦を縮めたようで、厚みも同じ程度。Windows 98が動作している。液晶の上には回転式のCCDが備えられており、画像がリアルタイムで表示されている。「画像をそのまま送ることもできる」と述べたが、それ以上の仕様については紹介されなかった。
講演の直後からソニーブースで展示がはじまった。「あくまでも試作モデルで、製品化にむけて開発中。仕様、発売時期、価格などは未定」というのが公式の回答だ。
2台のノートには係員がつきっきりで、さわらせてくれない。確認できたのは動作しているOSがWindows 98、液晶はTFTで横長の特殊なサイズ(1,024×480ドット?)、バッテリはリチウムイオンであること。ポインティングデバイスは、VAIO初のスティック式でボタンが3つボタンになっている。液晶に表示されているCCDの画像はなめらかで、フルフレームに近い。
他社が505に追いついた時期に、新分野の製品を参考出品して注目を集めるというやりかたが、いかにもソニーらしくうまい。
□ソニーのホームページ
(7月1日現在、この製品の情報は掲載されていない)
http://www.sony.co.jp/index-j.html
●カシオ、ノートPC参考出品
カシオも800×600ドットの6.7インチTFT液晶を搭載したWindows 98ノートを展示している。液晶は自社開発で、このサイズでこの解像度の製品は他社では例がないという。
アクリルボードの奥に展示されており、手を触れることはできない。グラフィックを中心としたオートデモが動作している。OSはWindows 98を搭載している。
『CASSIOPEIA』のブランドで発売を予定しており、「冬のボーナス商戦には間に合うように出す、価格は25万円ゾーン」という。
説明員によれば、PC市場への参入は「あくまでもモバイルというカテゴリの中でのこと」としており、重量はバッテリ込みで850g以下を目指すという。ポインティングデバイスも両手で本体を持ちながら使用することを想定し、液晶脇の右手親指部分にタッチパッドが、ボタンは左手親指の位置にある。
カシオが一般市場向けのWindows搭載PCを出すのはこれが初めてだが、MS-DOS時代にはFP-1100/3000などの特徴のある製品があり、パソコン市場へは久しぶりの復帰となる。
なお、デスクトップパソコンへの参入は考えていないというが、A4ノートなどの他のタイプのノートパソコンについては、「現時点での予定はないが、将来的には何ともいえない」としている。
□カシオのホームページ
http://www.casio.co.jp/
□製品情報
http://www.casio.co.jp/system/mpc/
□PC EXPO 1998ホームページ
http://www.pcexpo.com/
□WINDOWS WORLD Expo/Tokyo 98 レポートインデックス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980701/wwe98_i.htm
('98/7/1)
[Reported by date@impress.co.jp]