【イベント】 |
会期:5/27~30日
会場:ATLANTA Georgia World Congress Center
ゲーム、マルチメディア関連の世界最大の展示会「The Electronic Entertainment Expo(E3)」が、28日から一般展示が開始され、本格的にスタートした。
例年通り、NINTENDO OF AMERICA、SEGA OF AMERICA、SONY COMPUTER ENTERTAINMENT AMERICAといったコンシューマーメーカーが大きなブース面積を占めている。しかしその一方で、Electronic Arts(EA)やGT Interactiveといったアメリカの大手ゲームディストリビューターが、これまでのヒットゲームの続編を数多く投入していることに気がつく。ざっと取り上げてみても、主人公の女性レイラが活躍するアクションシミュレーション「Tomb Raider」シリーズの最新作「Tomb Raider III」、DOOM系のシュティングゲームとしては最大のヒットとなった「Duke Nukem 3D」の続編「Duke Nukem Forever」、数年の制作期間を費やしている「SimCity」シリーズの最新作「SimCity 3000」、神となって種族を導いていくシミュレーションゲーム「ポピュラス」の最新作など、数え上げればきりがない。
それらの多くは安易に作られた続編ではなく、かなりの制作期間と資金、才能を投入した最新のゲームに仕上げられている。今回発表された作品の多くが、この秋から順次発売される予定になっている。当分の間、これらのゲームが我々の目を楽しませてくれそうだ。
EAのブース。派手ででかい | Eidosは「Final Fantasy VII」、「Tomb Raider III」などを展示 | 「Forseken」などの新作を出品しているAcclaim | ハードな印象のアクションゲームを数多く展示していたSEGA SOFT |
●AMDの新CPU「K6-2」をサポートしたゲーム「TRESPASSER」
これは以前から噂されていた、AMDの新CPU「K6-2」のマルチメディア命令セットをサポートしたゲームで、これまで表現が難しかった3D表現をよりスムースに表現することを可能にした作品。DreamWorks InteractiveのブースはElectronic Arts内に設置され、「K6-2」専用の表示はないのだが、コンベンションセンター入口に張り出されたポスターにははっきりと「AMD、K6-2」のロゴマークが見て取れる。
その世界に存在するすべてのものが3Dで描かれており、高さや、重みなどすべての要素が設定されているという。
例えば恐竜が登場し、箱の上に飛び乗り攻めてくる。もし、この箱がふたつ積み上がっていてもっと高さがあれば、恐竜の脚力では飛び越すことはできなくなる。このとき恐竜はどのような行動をとるかというと、箱を頭で押しのけて、こちらに向かってくるのだ。
よりリアルさにこだわったこのゲーム。グラフィックも含めてまだ完成には若干の時間を要するようだが、実に楽しみな作品だ。
●Microsoftが新Force Feedback機能搭載コントローラを発表
Microsoftのブースでは、約3分の1の面積を割いてWindows 98を展示。新作ゲームのほか、数多くのハードが展示され、多くの来場者が訪れ、すごい熱気……と言いたいところだが、Windows 98の展示部分が他のブースに比べ閑散としたイメージがあり、若干寂しい印象を受けた。
ただし、「AGE OF EMPIRE II」をはじめとした新作が数多く展示されている場所では、ディスプレイに近づくのがやっとというほどの人だかり。あらためて「AGE OF EMPIRE II」の人気の強さを見せつけた形だ。
「SideWinder Force Feedback Wheel」はこれまで“Led Zep”と言うコードネームで開発が進められていたものでハンドルの横方向にForce Feedback機能を搭載したコントローラ。手に振動や、ハンドルの重みが伝わってくるので、これまで以上にリアルなカーレースゲームを楽しむことができる。
また、Microsoftはセガ・エンタープライゼスの新型コンシューマーゲーム機「Dreamcast」用にWindows CEをカスタマイズする作業を行なっているのだが、今回、E3会場でDreamcast用のOS(開発コードネームDragon:Windows CE+DirectX)の開発者であるGregory D.Swedbergら3氏にインタビューする時間を持つことができた。OSの開発ポリシーからその仕組みまで総計1時間30分に渡る内容の濃いインタビューとなり、PCユーザーにとっても興味深い内容が多かった。このインタビューについては、後日詳しい内容をお届けする。
●任天堂が「GAMEBOY COLOR」を展示
展示機は実際に稼働するもので、モノクロ画面から徐々にカラー画面になるなどのデモ画面を表示していた。画面は非常に美しく、携帯用ゲーム機としては十分との印象を受けた。サイズも現在のGAMEBOY POCKETとあまり変わらず、かなり小さい印象だ。
□The Electronic Entertainment Expoのホームページ
http://www.e3expo.com/
□関連記事
【5/28】The Electronic Entertainment Expoが開幕
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980528/e3_1.htm
('98/5/29)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]