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遂にThinkPad 560Xを超えるノートPC登場!!
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カタログスペックを簡単に比較してみたのが下表だ。赤字がThinkPad 600が勝っている部分であるが、サイズと重量、ディスク容量以外は全てThinkPad 600に軍配が上がる。ただし、ディスク容量に関してはモバイル Pentium II 266MHzを搭載したModel 2645-51Jであれば4GBになる。つまり、これだけ機能アップしたのと引き換えに、サイズがプラス“3×18×5.5mm(幅×奥行き×高さ)”、重量がプラス“600g”されるのを許せるかどうか? で意見の分かれ目となるだろう(あ、価格差を忘れていた…… ^^;)。
Model | IBM ThinkPad 560X(2640-70J) | IBM ThinkPad 600(2645-41J) |
CPU | MMX Pentium 233MHz/L2 256KB | モバイルPentium II 233MHz/L2 512KB |
RAM(最大) | 32MB(96MB) メモリスロット×1 |
32MB(160MB) メモリスロット×2 |
Video | MagicGraph128XD/ 2MB 800×600 24BitColor 1,024×768 16BitColor(CRT接続時) PCI接続 | MagicGraph128XD/ 2MB 1,024×768 16BitColor 1,024×768 16BitColor(CRT接続時) PCI接続 |
液晶パネル | 12.1インチ800×600 TFTカラー液晶 | 13.3インチ 1,024×768 TFTカラー液晶 |
HDD | 4GB | 3.2GB |
PC Card | Type2×2、ZVポート/CardBus対応 | Type2×2、ZVポート/CardBus対応 |
ポインティングデバイス | TrackPoint III | 拡張版TrackPoint III |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 297×222×31mm 1.9kg | 300×240×36.5mm 2.5kg(FD/CD-ROMドライブ装着時) |
その他 | CD-ROMドライブは外付け、オプション モデムなし モノラルスピーカー | FD/CD-ROMドライブ内蔵可能 最大56Kbps(Data)/14.4Kbps(FAX) ×2 プロトコル対応 ステレオスピーカー |
標準価格 | 468,000円 | 578,000円 |
たまたま発表日、秋葉原のT・ZONEミナミ館へ行ったところ、驚く(?)事にThinkPad 600 Model 2645-41J/398,000円、Model 2645-51J/568,000円となっているではないか!! 筆者がThinkPad 560X Model 2640-70Jを買った時と比べずいぶん安い。当然、ThinkPad 600の登場によりThinkPad 560Xは値崩れする事が予想され、ますます難しい選択となる。
拡張TrackPoint III 手前のボタンを押しながらスティックを操作すると、 IntelliMouseのホイールと同じオペレーションができる。 |
ThinkPad 560X(上)/ThinkPad 600(下) 奥行きだけはけっこう違う。 これを許せるかどうか? が選択のポイント!! |
メモリスロット 2スロットになりデスクトップにも負けない大容量化が可能。 | さて、ここで注目したいのは最大メモリ容量だ。米IBM社のホームページを見ると、“32MB + 128MB + 128MB = 288MB”となっている。しかし、日本IBMの発表資料では“32MB+ 64MB + 64MB = 160MB”なのだ。「日本モデルだけ上限をクリップしたのか!?」と、日本IBMへ問い合わせたところ返事は「No!」。“128MBのメモリは数が少なく入手困難”なのがその理由らしい。こう聞いてしまうと160MB越えをしたいのが筆者の性格。株式会社ハギワラシスコムへ連絡し、試作品の128MBメモリをお借りした。(写真奥はIBM純正32MB、手前がハギワラシスコムの128MBメモリ。ただし、発売時期/価格は未定である)。残念ながら128MBのメモリは一枚しかなく、“32MB + 32MB + 128MB = 192MB”の構成になってしまったものの、問題なく認識し、快適に動いている。 |
本体裏 左から“メモリスロット/バッテリ収納場所/HDD” オプションの の容量を増やしたショップモデルも十分考えられる。 バッテリ/HDDユニット HDDユニットが簡単に外れるので色々OSを 切り替えて使う人には便利かも!? 180度傾く液晶パネル/ステレオ・スピーカー ThinkPad 560シリーズは、ここまで液晶パネルが 開かなかった。IBMの品質基準では、これに対応する だけでもヒンジの耐久力がかなり要求されるらしい。 | FD/CD-ROMドライブとFDドライブケース 左から“CD-ROMドライブ/FDドライブケース/FD-ドライブ” 手前は本体にどちらも入れない場合のカバーユニット。 これだと重量は2.3kgになる。排他的にFD/CD-ROM ドライブを本体に内蔵可能だ。当たり前の話しであるが、 FDドライブケースへCD-ROMドライブを入れても動かない。 本体左側面 奥に見えるのは空気穴。モバイルPentium IIはかなりの 熱を発生するので、それなりの対策が必要となる。 その下の蓋を開くとUSBポートが1つ。 手前はFAX/Modemのモジュラージャック。 本体右側面 左から“FDコネクタ/マイク/ヘッドホン/IR/PCCardスロット” PC Cardスロットは蓋式ではなくなった。 |
※本体の後部にはキーボード/CRT/シリアル/電源/ドッキングステーション用コネクタがある。
●総評
筆者の場合、既にThinkPad 560X Model 2460-70Jを持っているので今回はスキップし、ThinkPad 600の次モデルに期待したい(このペースだと次は今年の秋・冬だろう)。きっとその時には“モバイル Pentium II 300~333MHz、AGP接続のグラフィックエンジン、1,024×768ドット/フルカラー”になる事が予想できるからだ。しかし初代ThinkPad 560を持っているユーザーはそろそろ買い頃。安くなったThinkPad 560Xを選ぶか? 最新のThinkPad 600を選ぶか、それとも他に浮気するか? 非常に悩ましい問題である。まあ、そこが自作できないノートPCの面白いところでもあるのだが……。
ところで、米国IBMのホームページにある、ThinkPad 600 Model 264521U/264531Uは日本で発表しないのだろうか!? MMX Pentium 233MHz版ThinkPad 600も、それなりに需要があるのでは!?
>日本IBM
[Text by 西川和久]