【業界動向】

米司法省と州、独禁法でWindows 98提訴を検討



 米司法省とコネティカット州など13州の司法当局は11日までに、WindowsとInternetExplorer(IE)を一体で販売する米Microsoft社の商法を、独占禁止法違反で新たに提訴するための最終的な検討に入った。

 この提訴では、IEをあらかじめ組み込んだ次期OS「Windows 98」が標的となり、提訴されれば6月25日に米国で予定されている「Windows 98」の発売時期が遅れる可能性がある。

 司法省や各州は、MicrosoftがOSでの圧倒的な優位を武器に、今後急成長が見込まれるブラウザ市場まで支配するのを阻止することを狙っている。米司法当局とMicrosoftの対立は一段と深刻化しそうだ。

 提訴にはカリフォルニア、フロリダ、ニューヨークなどの有力州が賛同しており、最終的には15~20州が参加する見通し。主導権を握るコネティカット州などは「Windows 98」のPCメーカー向け出荷が始まる今週末までの提訴を目指している。

 司法省は、本来別の商品である現行ソフト「Windows 95」とIEを、PCメーカーなどに抱き合わせ販売しているとして独禁法違反で既に提訴。州当局などは最初からIEを組み込んだ新OSは、「Windows 95」以上にブラウザ市場の独占につながる危険性が高いとの判断に傾いている。

 「Windows 95」の抱き合わせ販売をめぐる裁判は、一審のワシントン連邦地裁が司法省の主張を大筋で認める仮処分を決め、6月中に最終的な判決を示す見通し。Microsoftは地裁で全面的に争っているほか、仮処分の取り消しを高裁に求めている。

□米Microsoft社のホームページ
(5月12日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.microsoft.com/
□参考記事
【5/8】後藤弘茂のWeekly海外ニュース
「Business WeekとThe Wall Street Journalが司法省の提訴を予告!」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980508/kaigai01.htm

('98/5/12)

[Reported by date@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp