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幕張メッセをグルッと囲んだ行列 |
また、今回の東京ゲームショウにあわせて、米Intelのディベロッパ・リレーションズ・グループ ゲームエバンジェリストのJason Rubinstein氏が、Pentium IIに関する優位性やOAA Forum(Open Arcade Architecture Forum)の動向に関して記者会見を開いたり、米Microsoftのエンターテインメント事業を統括するジェネラルマネージャEd Fries氏が来日したりと、PCゲーム業界が活発な活動を繰り広げていた(このほかにも海外のゲームプロデューサーが来日した)。
今回のレポートではこういった動きを中心に、いくつか公開された新作ゲームをレポートする。
Microsoftのエンタテインメント事業を統括するEd Fries氏。仕事上はもちろん仕事外でもゲームを楽しんでいる |
Intelでゲーム事業を手がけているJason Rubinstein氏。OAA Forumを推進していきたい考え |
この発表の延長として、OAA上で動くゲームとしては日本初公開となる「Quake II Arcade Edition」が会場でも展示されていた。スタートから少し遊んでみたが、グラフィックやステージ構成は特にパソコン版と変わりはない。ただし、入力がジョイスティック+6つボタンということもあり、パソコンで慣れたものにとっては若干の違和感とやりづらさを感じた。グラフィックの滑らかさなどはさすがだが、逆にこれぐらいのグラフィックが実現できなければ、ゲームセンターでは見向きもされないかもしれない。とはいえ、アーケードと、パソコンゲームの垣根が無くなり、より新しいゲームが登場する可能性が出てくるのでこういった動きにも注目していきたい。
これまでに何度も“変わる”といわれながらもブレイクしなかった日本のPCゲーム業界だが、IntelやMicrosoftといった“外圧”によってどこまで変わるかが楽しみなところだ。
PCゲームゾーン全景。どちらかといえばアクション系のほうが人気だった |
セガ・エンタープライゼスは、すでに発売中となるパズルゲーム「ガラパゴス」、レースゲーム「セガ ツーリングカーチャンピオンシップ」、「バーチャファイター2」をはじめ、4月2日に発売するシミュレーションゲームの傑作「アドバンスド大戦略98 STORM OVER EUROPE」や海外で人気のシミュレーションゲーム「インキュベーション(Screen Shots are here)」、そして本邦初公開となる「THE HOUSE OF DEAD PC版」と「エネミー・ゼロ PC版」だ。
「THE HOUSE OF DEAD」はゲームセンターで現役稼働中のホラータイプのガンシューティング。基本操作はマウスなのでアーケードやセガサターンのようなダイナミックさは感じられないが、グラフィックはセガサターン版よりも細かく、よりアーケードに近い出来となっている。
「エネミー・ゼロ」は、'96年末にWARPが発表したアドベンチャーゲーム。デモムービーはもとより、全編を通じて美しいグラフィックが特長だが、ゲーム開始直後のシーンを見た限りでは、PCのほうが高解像度であることを差し引いてもセガサターン版より格段に美しくしあがっている。アイテム選択時のロード時間も短く、かなりのレベルで移植が進んでいる模様。ただし、このゲームの肝となる音関係の移植がこれからということで、完成までにはもう少しかかり、発売は夏頃を予定しているようだ。
時々ゲーム大会が開かれていた |
コナミは、アーケードで人気の恋愛シミュレーション「ときめきメモリアル~おしえてyour heart~」を展示。このゲームではゲーム終了時に、登場キャラクターがプリントされたカードが出力されるのだが、PC版でも同じ機能を持っており、プリントアウトする代わりに、デスクトップの壁紙などにも応用することができる。さらにPC版独自機能として、ときめきキャラと写真を合成してプリントアウトする機能が添付されている。これはエプソンのプリンターに搭載されているプログラムを利用したものなのだが、ファンにはたまらない、そしてパソコンならではの機能といえるだろう。
このほかではワールドカップ熱も手伝って来場者の関心を集めていたエレクトロニック・アーツの「FIFA Road to World Cup」。スポーツものの得意なエレクトロニック・アーツだが、この「FIFA Road to World Cup」もかなり練りこまれた作りになっている。選手の動きもかなりリアルで、まるで自分がフィールドでサッカーをしているようだった。
アスキーは先日発売されたリアルタイムシミュレーションゲーム「KKND Xtreme(Krush Kill'n Destroy)」とアニメのデータベース「魔法陣グルグルどきどきアニメコレクション」を展示。このほかにもアスキーブースで「トゥルー・ラブストーリー~Remenber My Heart~ + アクセサリーBOX Vol.2」、「シミュレーションRPGツクール95」を展示。「トゥルー・ラブストーリー」は、昨年12月にプレイステーションで発売された同作品の移植に加え、昨年9月に発売された同作品のアクセサリーBOX第2弾をカップリングしたものとなる。おまけ要素もてんこもりなのでファン必携の内容だ。
システムソフトは4月に発売が延びた「大戦略マスターコンバット2」を展示。ゲームバランスなども調整し終わり、かなり完成系に近いものが出来上がっていた。やはり人気の大戦略シリーズということもあり、かなり人だかりができていた。
コンパイルは、年4回発行しているミニゲームを集めたCD-ROM付きの雑誌「Disc Station Vol.18 <春号>」とパズルゲーム「ぷよぷよSUN」、ビジネスソフト「パワーアクティ」を展示。一番人気はなんといっても「ぷよぷよSUN」。ぷよぷよ人気はいまだに衰えずって感じだ。
土曜日午前中のPCゲームゾーンの雰囲気は、コンシューマーソフトを展示しているブースに比べれば、訪れる人も少ない感じだったが、「FINAL FANTASY VII」や「Quake II Arcade Edition」といった人気作品には人が群がり、それなりの認知度アップにつながったのではないだろうか?
サン電子はブースは狭いが、いつも人があふれていた。出展していたPC用ゲームは、4月23日に発売されるパチンコ実機シミュレーション「必殺パチンココレクション3」と、昨年、他の展示会では発表済みの「SKY-X(仮)」の2作品。「SKY-X(仮)」は、航空宇宙分野の制御システムを応用するなど、自機の動きもなかなかよく期待作なのだが、開発が遅れ気味なのが残念。
先日、和議を申請したコンパイルも出展。いつもほどの大きさではないが、ぷよまん本舗は元気に営業中。土曜日も多くのファンが立ち寄っており、“魔道物語”や“ぷよぷよ”などコンパイルが持つキャラクターの人気の大きさを、あらためて知らされた。
業者や関係者のみの特別招待日(金曜日)の終了間際にコンパイル社員が、自社ブース内の特別ステージ上で、今回の和議申請にいたる経過とこれからの方針を説明。「株主をはじめ、内定が決まっていた新入社員の方々にも大変申し訳ないことをしました」と頭を下げ「ただ、今回の件で倒産したわけではなく、現在開発中のタイトルに関してもきちんと発売していくので、楽しみにしてください」と締めくくった。ブースの裏側には「コンパイルはがんばります。皆様の熱い応援メッセージをお願いします」と題したボードが設置されていたのが印象的だった。
これからも、楽しいゲームソフトの開発を続けて欲しい。
光栄ブース。やっぱり一番人気は「三国志」の新作 | サン電子のブース。パソコンゲームは目立つ所に展示されていた | コンパイルのぷよまん本舗。和議申請もなんのそので、大盛況。キャラクタービジネス強し! | コンパイルブースの裏手に設置された「励ましのお言葉」ボード。がんばれの声のほかに厳しいお言葉も…… |
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