【業界動向】

　米Microsoft社は、米Sillicon Graphics Inc(SGI)社との提携を発表した。両社で開発したWindowsプラットフォーム用のOpen GLのDevice Driver Kit (DDK)を、'98年春にチップメーカー向けに出荷する。DDKの対応OSはWindows 95/NT 4.0およびWindows 98/NT 5.0。

　このDDKには「OpenGL Installable Client Driver(ICD)」とともに「Direct3D API DDK」も含まれる。また、Microsoftでは、ドライバ用のテストを行ない認証のロゴを提供する予定。

　Microsoftは、Windowsの3DグラフィックスAPIについて、独自のDirect 3Dを推奨していたが、CAD/CAMなどのワークステーション用のアプリケーションでは、Open GLが必須の環境となっており、各メーカーが個別に対応していた。今回の提携でOpen GLドライバの提供ルートなどが明確となり、Windows環境で必要なAPIとして認知されたといえる。

　また、リリースの中で両社は、Open GLはプロフェッショナルなアプリケーション用のAPIであり、コンシューマー向けのアプリケーション用APIであるDirect 3Dと並び立つものであるとしている。しかし、ゲームソフトメーカーのid SoftwareがOpen GLのライブラリを使用したゲームを制作するなど、ゲームメーカーのなかではOpen GLを支持する動きもあり、コンシューマー向け3DソフトについてもOpen GLへのシフトが進む可能性がある。

□米Microsoftのホームページ
http://www.microsoft.com/
□ニュースリリース（英文）
http://www.microsoft.com/corpinfo/press/1997/Dec97/MSSGIpr.htm
□米Sillicon Graphics Inc(SGI)のホームページ
http://www.sgi.com/
□ニュースリリース（英文）
http://www.sgi.com/Headlines/1997/December/ddk_release.html
□参考記事
【10/21】「鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」第3回
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971021/key3.htm#opengl
【7/24】「後藤弘茂のWeekly海外ニュース」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970724/kaigai01.htm#opengl

('97/12/9)

[Reported by date@impress.co.jp/Hiroyuki Et-OH/yuy@Hawaii.Edu]