【イベント】

●米Castlewood SystemsのリムーバブルHDD「ORB」

　米Castlewood Systemsは、MRヘッドを使った低価格リムーバブルHDD「ORB」をCOMDEXに出展した。1メディア当たり2.16GBで、回転数は5400RPM、平均シーク速度は6ms。ドライブプラスメディア1枚の希望小売価格は199.95ドル、メディアの価格は29.95ドルとアグレッシブな価格設定を行ったのが特徴。同社は、リムーバブルHDD最大手Syquestの創業者が設立した新会社。低価格リムーバブルHDDの市場での競争相手であるJazドライブを徹底的に研究して、製品を開発したという。Jazの信頼性の低さは「ばかげて」おり、同社の製品では信頼性を追求したそうだ。
□Castlewood Systemsのホームページ
http://www.castlewoodsystems.com/index.htm

　米Lucent Technologies社は、同社の分散OSの新バージョン「Inferno 2.0」をCOMDEXで発表した。Infernoは、コンピュータやテレビ、セットトップボックス、電話などさまざまなネットワーク機器で利用できるOS。1MB以下のメモリで動作が可能で、独自のバーチャルマシン上でプログラムを実行するため、Javaのように同じプログラムを異なるMPU上で走らせることができる。2.0はこれにPersonalJavaのサポートと、基本アプリケーションのスィーツを加えたもの。

　アプリケーションには、Webブラウザ、Eメール、アドレスブック、ノートパッドなどが含まれる。Infernoでは、アプリケーションプログラムはモジュール化され、それぞれのモジュールがサーバー側でもクライアント側でも実行できる。Xターミナルのように、サーバー側でアプリケーションを動作させ、クライアントはその表示だけを受け取るということも可能だ。この場合は、アプリケーション本体の5%しかクライアント側にダウンロードしない。また、Infernoでは、通常のターミナルとサーバーの関係とは異なり、アプリケーションのその他のモジュールも必要に応じてダウンロードしてクライアント側で実行することができる。そのため、モバイルで利用する際に、アプリケーションの主要なモジュールをすべてクライアントに持ってきて、ネットワークにアクセスしていない時にも利用できるようにすることもできるという。Lucentでは、Inferno 2.0に合わせ、Infernoを使ったスマートフォンも発表、展示した。日本メーカーでも、Infernoを搭載したWeb電話などを計画しているメーカーがあるという。
□ニュースリリース
http://www.lucent.com/press/1197/971117.bla.html

□Motorolaのホームページ
（11月21日現在、この製品に関する情報は掲載されていない）
http://www.mot.com/

　LG Semicon社は、現在規格化作業中の米国仕様のデジタルTVをデモしていた。米国のデジタルTVでは18種類の仕様が提案されており、デジタルTV製品ではフルスペックの場合にその全てに対応する必要がある。LGがデモしていたのは、最大1,080×1,920ドットで60フレームインタレースをサポート。主要なビデオシグナルプロセッシング部分は3チップ構成で、16MBのSDRAMを搭載。ボードコストは量産レベルでは300～400ドルに押さえることが可能だという。ただし、これに使用した高解像度ディスプレイは4,000ドル程度のコストになるという。
□LG Semiconのホームページ
（11月21日現在、この製品に関する情報は掲載されていない）
http://www.lgs.co.kr/

□RDRAMのロードマップ
http://www.lgs.co.kr/news/comdex/rambus.htm

　Cromatic Researchが半導体メーカーと協力して開発したメディアプロセッサの新製品「Mpact2」がCOMDEXに出展された。東芝やLGなどがデモを行い、ビデオと3Dグラフィックスでの高い性能を強くアピールした。従来のMpactに比べて、性能が2倍になったという。
□ニュースリリース
http://www.mpact.com/press/Toshiba092397.html

□ニュースリリース
http://www.samsung.com/news/wvp.html

□「WinChip C6」のホームページ
http://winchip.com/

[Reported by 後藤 弘茂]