【イベント】

後藤弘茂のCOMDEX Fall '97レポート
~Exchange 5.5 発表会~

'97/11/17~21(現地時間)開催



●ゲイツ氏、Digital Nervous SystemへのステップとしてExchange Server 5.5を紹介

ビル・ゲイツ氏  壇上に登場するなり、前置きもそこそこにビル・ゲイツ氏は機関銃のようにしゃべり始めた。眉間にしわを寄せながら、視線を半分宙に浮かせた、お馴染みの“ゲイツスタイル”だ。COMDEX前夜のキーノートスピーチでは、笑みを浮かべながら比較的ゆったりと語っていたゲイツ氏も、報道関係者だけを集めた発表会では、そうした“外向け”の仮面を脱ぎ捨て、本来の自分に戻ったようだ。

 すでにPC Watchのニュースでも報じている通り、Microsoftはいよいよ同社のメッセージングサーバーの最新版「Exchange ServerVer.5.5」を発表した。MicrosoftはCOMDEX初日に発表会を設定、Mirage Hotelでビル・ゲイツ会長自身がイントロデュースを行った。Exchange 5.5の概要はPC Watchのニュースにあった通りで、より大規模対応に、よりパフォーマンスを高め、より信頼性を向上させ、より多機能にした。もっとも、Exchange 5.5は、すでにある程度以前から開発者にはβ版が配布され、イベントでも何回かプレビューや概要解説が行われていた。つまり、内容自体に関してはすでに知られていたわけで、こちらのメディアを見てもExchange 5.5発表の扱いは小さい。

 だが、この発表で重要なのは、ゲイツ氏が自ら登場し、世界中の業界関係者やメディアが集まる、このCOMDEXの場で発表を行ったという点にある。それだけ、ゲイツ氏はこの製品を、Microsoftの戦略全体のなかで重視しているわけだ。

右が副社長Rich Tong氏  その理由を知るには、発表会でのゲイツ氏のスピーチを聞くだけで十分だ。ゲイツ氏は、Exchangeの紹介を、お得意の「Digital Nervous System」から始めた。ゲイツ氏によると、digital nervous systemをスタートするのは簡単で、PCとオフィスアプリケーションとネットワークがあればいいという。ただし、Digital Nervous Systemへのステップとして、その上に、リライアブルでハイパフォーマンスなEメールシステムが必要だと言う。そして、その回答がExchange Serverというわけだ。

 また、発表会にはExchange Server担当の副社長Rich Tong氏も同席、Exchange 5.5の具体的な内容の解説はTong氏が行った。

□参考記事
【11/18】「マイクロソフト、Excange Server Ver.5.5日本語版」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/ms.htm

□COMDEX Fall '97のホームページ(英文)
http://www.comdex.com/comdex/owa/event_home?v_event_id=38

[Reported by 後藤 弘茂]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp