「System-on-a-chip」とは、PCの機能を全て1チップに組み込み、それを核に$500PCや低コスト情報家電を実現するという構想で、同社は自社の主力製品であるアナログデバイスの半導体をベースに、合併などで獲得したMediamatics社のDVD関連技術、Cyrix社のMediaGXといったコアプロセッサ技術を統合、全ての機能を1つのチップに収めたワンチップソリューションの実現に注力するという。こうしたチップを提供することで、必要十分な性能を持ったPCや情報家電が小型化し、かつ低コストでの製造が可能となり、コンシューマー向けの情報機器も爆発的に普及するという。
ブライアン・ハーラ氏は、「今のPCの機能が$500で実現し、DVDもゲームもできるというのであれば、市場規模は爆発的に広がるはずだ」、「System-on-a-chipで情報家電は小型化、低コスト化し、車の中やお風呂の中など、人はいつでもどこでも情報が手に入るようになる」と未来像を披露。一連の戦略遂行のため、「6ヶ月以内の製品開発期間の実現、現在主流の0.35ミクロンのほか、さらに0.25ミクロン、0.18ミクロン製造技術の工場を用意し、最先端の生産能力とプロセス技術を確保する」とした。
具体的な製品計画などは明らかにされなかったが、席上、「軽薄短小、省電力技術でトップをゆく日本のメーカーとの連携が重要」としたうえで、来日中に松下電器、東芝、富士通、NEC、ソニー、シャープらとの交渉があったことを明らかにした。
□米National Semiconductorのホームページ
http://www.national.com/
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('97/8/21)
[Reported by fumitake@impress.co.jp]