マイクロソフト株式会社は、22日より開発者向けイベント「Meltdown Tokyo'97」を開催、マルチメディア向けAPIの新バージョン「DirectX 5 SDK」正式版の配布を開始した。
DirectX 5では、ジョイスティック操作中に人間側へ重みや衝撃を伝える「フォースフィードバック」機能が新たにサポートされたほか、3Dサウンドのハードウェアアクセラレーションや、MMX機能への最適化によるグラフィック描画の高速化、AGP(Accelerated Graphics Port)バス用グラフィックアクセラレータへの対応が拡張されている。既に4月にベータ版が配布されており、今月16日には米国での正式版配布がソフトメーカー向けに開始されていた。
23日の報道機関向け説明会では、マイクロソフトのDirectX グループプログラムマネージャ Mark Kenworthy氏が壇上に立ち、DirectX 5や、来年4月に予定されている次期バージョン、DirectX 6に関するビジョンを説明した。同氏はまた、今回のDirectXが現在のDirectX 3に続く「DirectX 4」ではなく、DirectX 5となった事について「DirectX 4はマーケット的な要求も小さく、また開発者の多くが疲れ果てていたため“休養”の意味でスキップした」と説明している。
会会場ではセガやコナミなどがDirectX 5に対応するゲームのデモを行なった。
なお、このイベント中、多くのハードウェアメーカーやソフトウェアメーカーによる「互換性テスト」も行なわれた。これはドライバなどの不具合を確認するためのもの。個々のテストは非公開だが、ハードメーカーの多くでは「大きな問題は特になく、DirectX 3からの上位互換性などもおおむね良好。7月末頃にはDirectX 5に対応したドライバを提供できるだろう」としている。
多くのソフトメーカーでは「対応ソフトの発売は秋以降」と話している。
□マイクロソフト株式会社のホームページ
http://www.microsoft.co.jp/
□米MicrosoftによるDirectX情報(開発者向け、英文)
http://www.microsoft.com/directx/default.asp
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□本田雅一の早耳ニュース「マイクロソフトの新ジョイスティック」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970711/joystick.htm
('97/7/23)
[Reported by suzuki-k@impress.co.jp]