マイクロソフトの新ジョイスティック
「Microsoft SideWinder Force Feedback Pro」
Microsoft SideWinder 3D Pro |
Microsoft SideWinder Force Feedback Pro |
スティックには従来機のようなバネが全く取り付けられておらず、2個の内蔵モーターでX軸、Y軸を駆動することで動きがコントロールされる。モーター駆動およびPCとの通信用に25MHzで駆動される16ビットプロセッサが使われており、1/50秒単位でのなめらかな制御や、通常のジョイスティックの忠実なエミュレートを可能にしている。
スティックの制御は動き波形をForce Feedback Proに与えることで動作するが、マシンガンやエンジンなど30種類の波形データがROMで内蔵されており、さらに2KバイトのRAMを搭載することでユーザー定義の動きをさせることもできる。
基本的に専用のソフトウェアと組み合わせる必要があるが、従来のソフトウェアでもバネをエミュレートすることで利用できる。バネの強さやセンタリングの保持強度、ダンピングレートなどを自在に設定することができるため、通常のジョイスティックとして利用した場合でも良好な操作感を得ることができる。この制御技術には、NASAで使われているロボットアーム制御用のスティックに使われていたものが応用されているとのことだ。 デモではボールを弾くときの感覚をジョイスティックに伝えたり、磁石の反発をエミュレートするサンプルプログラムが動いていたが、意外なほどにスムースに動き、かつリアルな挙動を示す。また、対応ゲームのプレイでも新鮮な感覚を味わえた。先日アトランタで行われたE3には、27タイトルの対応ゲームがデモされたほか、年内には100タイトルが対応を予定しているという。
接続インターフェイスはSound Blasterと100%互換性のあるゲームポートが使われる。ただし、100%互換であることが条件だ。ゲームポートそのものの互換性以外に、MIDIインターフェイスを利用した通信も行われるためだ。
そのほかの機能はMicrosoft SideWinder 3D Proに準じているが、ボタン配置は大幅に変更されている。従来機はスロットルを操作しながら台座のボタンを操作するのがとてもやりにくかったが、Force Feedback Proではボタン位置が変更され、自然な操作感を実現している。
また、同時に従来機である「SideWinder 3D Pro」もモデルチェンジを受ける。ボタン配列がForce Feedback Proと同じになり、操作感がアップしている。
いずれも出荷日や価格は現時点で明らかにされておらず、23日の発表時にアナウンスされる予定だが、Force Feedback Proは対応ゲームとして、ActivisionのI-71、InterplayのMDKの2本がバンドルされ、2万円を切る価格設定がされるもようだ。
('97/7/11)
[Reported by 本田雅一]