米Intelは、米Digital Equipment(以下DECと略)に貸与した機密情報の返還をDECが拒否したとして、DECを相手取って情報の返還を求める訴訟を米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁に起こした、と発表した。
訴えによると、Intelは機密情報の返還を口頭や文書で求めたにもかかわらず、DECは拒否した。この情報には将来のIntelの製品に関する情報も含まれており、両社間の契約はIntelが求めた場合、直ちに返還することを義務づけているという。
また、Intelは、「DECに対するCPUの供給契約が9月末で切れる」と説明。「その後の契約を更新するかどうかはコメントできないが、更新時には両社の置かれた環境を考慮に入れる」と述べ、訴訟問題が解決しなければ、DECへのCPUの供給を打ち切る可能性を示唆した。
DECは、IntelがDECの特許技術を無断使用し、Pentiumシリーズを製造しているとしてIntelを相手に特許権侵害差し止めと損害賠償を求める訴えを起こしたばかり。
なお、DECはこの件について、「訴訟は何の利益も生まず、正当化されるものではない。インテルから製品を購入している会社に損害賠償を求めるのはおかしい」「インテルは両社の関係を損なう訴訟を許さないとしているが、今回の反訴こそ、当社の顧客の心配をもたらす意図が隠されている」との声明を発表した。
□米Intelのホームページ
http://www.intel.com/
□ニュースリリース(和文)
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press/dec2.htm
□ニュースリリース(英文)
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/CN052897.HTM
□米Digital Equipmentのホームページ
(5/29現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.digital.com/
【5/14】DEC、CPU関連の特許侵害でIntelを提訴
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970514/dec.htm
('97/5/14)
[Reported by date@impress.co.jp]