Windows NT 4.0
日本語プレリリース版
「インストールしてみました」編

by Kazuhisa Nishikawa


早速、インストールしてみました!!

日本語Windows NT 4.0がやっと解禁になったので、早速会社に届いたプレリリース版を土・日を使って自宅のマシンへインストールする事にした。待ちに待ったこのプレリリース版はServer/Workstation共にビルド番号1381。英語版の出荷版と同じビルド番号なので、核になるモジュールはかなりの完成度である事は容易に想像でき、それなりに期待してしまう。(但し、タイムスタンプは1996/9/27であった。 ) *1 残念なのは、”Serverに付属するハズのFrontPage 1.1が日本語版では落ちた”事だ。既に日本語版も含めてFrontPage 97のβテストが始まっているので二度手間を避けたと思われるが、日本語版Serverユーザーには割引販売しないと納得がいかないゾ!! >マイクロソフト

今回、実験に使ったマシン構成は以下の通りで、

MB Intel Advanced EV(Sound Blaster16相当内蔵)
CPU Pentium 133MHz with 256KB L2 cache, RAM 40MB
Video CANOPUS Power Window 9130C-PCI
SCSI Adaptec AHA-2940, Microp 2217(1.6GB), Matshita PD-1 LF-1000
Network 3Com Etherlink III
Etc NTT MN128, Adaptec PC Card I/O, FUJIFILM AS-1, Serial Mouse

ご覧の様にもう一年以上前に流行ったスペックであるが、既に英語版NT 4.0 Serverが動いているため「まず間違いなくインストールできるだろう」と作業を開始。特に意味もないが欲張って(?)Serverを入れる事になった。また、英語版に上書きすると何かと面倒な事になる可能性もあり、ディレクトリを変えて新規インストールを選択。後はメッセージに従って環境を設定するだけの作業である。余談になるが、Windows NTはWindows 95と違って一つのマシンへ複数のNTをインストールできるため、筆者の様なパソコン系のライターには非常にありがたい。(少し前にレポートしたWin32 x86 Emulation on RISCで使ったPowerPCマシンにもインストールしたが、Win32 x86 Emulation on RISCまで含めて動作はOKである。)

結果は、もちろんネットワーク環境まで含めてインストールは無事終了。 *2 日頃筆者がよく使う、Microsoft Office、Internet系、画像処理系のアプリケーションは全て問題無く作動した。Internet接続に関しても128KB専用線・ISDN 64KBどちらも速攻でOKだ。英語版と違った点があるとすれば、MN128を自動認識した事とIE 3.0が付属する *3 程度であろう。APSフィルム・スキャナ、
AS-1はTWAIN32なので動くかな!?と期待したものの、初期化→サムネイル表示までは作動するが、肝心の本スキャンで”通信エラー”が発生して画像を取り込む事はできなかった。「もともとWindows 95用なので当たり前だ!!」と言われればそれまでであるが……残念。ここは正式対応に期待しよう!! >FUJIFILM また、VideoドライバもWeitek P9000/9100汎用版なので、Power Window 9130C-PCIのVideo Capture機能は使えない。

*1 但し、10月14日にInternet Explorer 3.01 for Windows 95 and Windows NT(各RISC版IE 3.01β1も公開)と共にWindows NT Service Pack 1が出たばかりで、NT 3.51がそうだった様に、NT 4.0も日本語版はService Pack 1が当たった形で出荷されるかも知れない。但し、相変わらず文字コード認識はNetscapeに劣る。

*2 Multimedia関係のデバイスについては(今回のケースではSound Blaster16)、”コントロールパネル→マルチメディア”からセットアップ終了後、インストールする必要がある。この点はNT 3.51から変更無しで面倒な点だ。

*3 付属するのは、IE 3.0とInternet MailNewsだけで、ActiveMovieなどオプション・モジュールは含まれない。各RISC CPUに関しては残念ながらIE 2.0。


何が変わった!?NT 4.0

もともとPC Watch編集部からの依頼は、「Windows NT 4.0日本語プレリリース版ファースト・インプレッション」であり、インストール記ではない。が、「HTML一枚でこんなに変わったNT 4.0をどう書けば良いのか!?」と、色々悩みながら(?)選挙速報を見ていると、あっという間に日付が変わって月曜日になってしまったので、思い付くまま書くことにした。(^^;

  • GUI
    パッと見た感じではWindows 95と全く同じである。一番簡単に見分ける方法は”スタートメニューを出す”事だ。
  • MS-IME 97
    かなりの自信作と聞いているが、MS-IME 95とあまり変わらない印象だ。
  • ダイアルアップ・ネットワーク
    PPP接続に関しては、Windows 95の方が簡単で解りやすい。NT 3.51の仕様ををそのまま引き継いでしまった形である。
  • ActiveMovie
    何故かWindows 95で動かすよりも、描画がスムーズ。
  • 表示解像度・色数の変更
    Windows 95と違って再起動しない。これは非常に便利である。
  • PC Card
    PC Cardには対応しているものの、PnPではないので起動時にカードを挿さないと有効にならない。これは非常に不便なので、一刻もPnPに早く対応して欲しい。
  • 複数ユーザーのプロファイル管理
    Windows 95でもある程度可能であるが、NT 4.0では徹底している。会社でも自宅でも、一台のマシンを複数の人が使うケースを想定した場合、やはりNTの方が一枚上手である。
  • 同じマシンにおける対Windows 95とのパフォーマンス
    ベンチマーク・テストを行っていないので、体感的な速度となるが、どちらも同じ印象を受ける。ただ、マウスカーソルの砂時計状態が少ない分、NTの方が速く感じる。いずれにしても3.1の頃から考えれば、劇的なスピードアップである。

Windows 95と見た感じで違う所は、
タスクマネージャ、ダイアルアップ・ネットワーク、MS-IME 97
程度であろう。

メモリもかなり安くなったので、
(特に日本の)企業ユーザーは一気にNT 4.0へ移行する可能性大!!

但し、現在のところNotePCユーザーは
Windows 95を使った方が無難である。

この他にも、Plus!相当の画面プロパティ、Peer Web Server(Workstation)/IIS 2.0(Server)搭載など、美味しい機能山盛りのWindows NT 4.0。安定性を考えるとメイン・マシンをそろそろNT 4.0へ引越したいが、Multimedia関係のデバイスはまだまだ弱く、筆者がNT 4.0へ移行できない理由もここにある。この点については各周辺機メーカーの今後の動きに期待したい。

最後に一言、「この半角カタカナの山は何とかならないものだろうか!?時代逆行もはなはだしく、見た目かなり不細工で、美的センスを疑ってしまう!!」 >マイクロソフト


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