FrontPage 97 Beta2登場

「とりあえず、軽く使ってみました」編

by Kazuhisa Nishikawa


今日(10/8)、いつものようにwww.microsoft.comを見に行くと、“Microsoft FrontPage 97 Beta with Bonus Pack Available Now! ”のヘッドラインを発見!!これまでFrontPageは英語版しかなかったので日本ではあまり知られていないが、一言で説明すると「Microsoft版HTMLエディタ」で、初代16ビット版1.0、32ビット版1.1(NT 4.0 Serverにも含まれる)を経てこの97はもう三世代目となる。早速、ものをゲットしようとリンクをたどるとなんと日本語版まで存在するではないか!!しかも、IMEが動かないので編集こそできないが、英語版NT 4.0でも日本語表示可能である。どうやらMicrosoftはIE 3.0以来、一気にアプリケーションを多言語化するコツを覚えたようだ。作動環境は、Windows 95とWindows NT 3.51 + Service Pack 5以上。

今回公開されたモジュールは以下の通りである。

また、Netscape Navigatorではフォーム入力ではねられダウンロード・ページまで進めないので注意が必要だ。この手のプロテクションはあまり感心できる事ではない。 > Microsoft

(編集部注)Netscape Navigatorではフォーム入力ではねられる点は、日本時間10月9日の午後2時の時点ですでに修正されていたのを編集部で確認した。またこの問題については、米国のC|net社のインタビューに対し、「単なるコーディングミスである」との米マイクロソフト担当者のコメントが出ている。


単なるHTMLエディタとはひと味違う!!

FrontPage Editorは、HTMLをWYSIWYGで編集できるのはもちろんの事、Microsoft Office Familyに属すので、WordやExcelに慣れている人なら操作も簡単だ。今回新しく増えた機能として主なものを挙げると、
  • 既にあるコンテンツをFrontPage用に変更する、インポート・ウィザード(若干ディレクトリやファイルが増えるだけで、コンテンツ本体に実害は無い)
  • データベース接続(ODBC)
  • Table/Frameタグ対応
  • VBScript/JavaScript/ActiveX control/Netscape plug-in対応
  • タイムスタンプ/確認フィールド/期限付き画像/期限付き挿入/検索/挿入/代用/目次などを自動的にHTMLへ埋め込むタグを作るWebBot
  • SSL対応
  • ページにまたがるスペルチェック

などなど、書き出すと大変な量になるので、詳細はHomepageを参照して欲しい。

「ものは試しに!!」と、いきなりこの原稿を日本語版FrontPage 97β2上で作ってみた。これまで筆者は
IBM HomePage Builderを使っていたが、β2とは言えなかなか調子良く動いている。特に、日本語版と言いながら、禁則処理に対応していないHTMLエディタがほとんどの中、このFrontPage 97はきちんと禁則処理しているので感心した。


編集中の本文
初めて触った割にはスムーズに編集できた。
FrontPage Explorerと呼ばれるWeb管理ソフトは、非常に強力なツールである。下記のFrontPage Personal Web Serverと連動し(IIS用のモジュールもある)、ドキュメント・ルートからの全てのファイルやリンク情報を一括管理する。これはかなり大がかりなコンテンツまで対応できそうだ。また、ToDoリスト、画像へのリンク、ページ内リンク、全てのリンク、スペルチェック、検索などもここから行う事ができる。Proxyにも対応しているので、Firewallがあっても外部のリンク先まで追っかける事も可能だ。

β2の問題点としては、“タイトルに日本語を使うと文字化けする”事である。

こちらはFrontPage Personal Web Server、即ち、簡易httpdサーバーのパネルで、FrontPage Explorerと連動する。既にIISや後述のPersonal Web Serverが動いている環境があれば必要ない。


筆者のHomepage構造
普通のフォルダ形式表示もできる。

with Bonus Packの内容

ボーナスパックには、Microsoft Image Composer、Microsoft Personal Web Server、Microsoft Internet Explorer、Microsoft Web Publishing Wizardが含まれる。IE 3.0に付いてはもう説明する必要は無いので、その他3つのアプリケーションを簡単に解説する。

Microsoft Image Composerはイメージ編集ツールで、TIFF/GIF/Targa/JPEG/BMP/PSD(Photoshop)などの画像フォーマットに対応し多彩なエフェクト機能を持つ。通常、よほど凝った事をしない限り、この程度のツールがあれば十分だろう。但し、日頃筆者が使っているPhotoshop 3.0.5より、作動は重い感じがした。
Microsoft Personal Web Serverは、httpに加えftpプロトコルにも対応したWebサーバーで、IE 3.0を使いHomepage上でサーバー・システムの管理ができる。FrontPage Personal Web Serverよりは若干であるが、ftpと管理能力がある分、機能は上と言えよう。個人のホームページ程度であれば十分実用になるかも知れない。
Microsoft Web Publishing WizardはMicrosoftお得意の、“ウィザード機能を持ったFTPプログラム”と考えれば解りやすい。簡単にローカルにあるファイルをWeb上へ転送する事ができる。但し、Proxyには対応していないので、その用途は限られるだろう。

これだけの機能をもったFrontPage 97 with Bonus Packは、Microsoft Office 95/97ユーザーなら$109、一般ユーザーでも$149とかなり低い価格設定である。正式出荷版が楽しみだ。ただ国内外共にHTMLエディタに属すアプリケーションは豊富なので、多くのメーカーは厳しい戦いになるだろう。


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