【ソフト】

CD-RをHDDのような書き換え可能な追記型デバイスのイメージで利用できる

ソニー、CD-R FS for Windows95のトライアル版を公開

'96/9/12公開

 ソニー株式会社はCD-Rをハードディスクやフロッピーディスクのようなイメージで利用できるソフトウェア「CD-R FS for Windows95」のトライアル版無償配布を開始した。「CD-R FS」(CD-R File System)は同社が独自に開発したWindows95用のソフトウェアで、パケットライトというCD-Rの追記技術を利用し、対応CD-Rドライブと組み合わせて使用することで、CD-Rを擬似的にハードディスクのような書換え可能なメディアとして利用できる。

 CD-Rはライトワンス(1度だけ書き込みができる)メディアで、従来はCD-Rメディアに対して書き込みの操作が1度だけしかできず、書き込んだ後でのデータ書き換えや追加の書き込みなどはできなかった。このため、いったんハードディスクなどにCD-Rへの書き込みイメージを作成してから一度に全て書き込むという方法が一般的にとられていた。それがCD-R FSにより、ハードディスクに書き込む感覚で少量のデータを数回にわたって書き込んだり、一度書き込んだデータの削除や編集も可能になる。

 ただし削除や編集などを行った場合でも、ライワンスメディアの特性上、一度書き込まれたCD-Rの記録領域部分はそのまま「死蔵データ」として残るため、削除したぶんの容量が増えるわけではない。CD-R FSで書き込まれたCD-Rメディアは基本的にCD-R FSがインストールされた環境でなければ読むことができないが、「フリーズ」という永久書き込み禁止の処理を行うなどの方法でCD-R FSのない一般的な環境でのCD-ROMドライブでも読み込むことが可能になる。

 今回配布されたCD-R FSはトライアル版で、無保証の扱いになっているほか、1997年1月1日以降はインストールができないという制限がついている。ただし、一度インストールされたCD-R FSには試用期限はない。対応するCD-Rドライブなどの情報は同社のページに用意されている。

[関連記事]
□ソニーがCD-Rを、追記型デバイスとして使えるドライバを商品化
 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/960523/cdr.htm

□ソニー(株)のホームページ
 http://www.sony.co.jp/index-j.html
□ダウンロード用ページ
 http://www.sony.co.jp/Exhibition/CD-R/CDRFS/fs06-2.html

('96/9/17)

[Reported by 石橋 文健 / arai@avisnet.or.jp]


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