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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
ロジテック | ||
LMO-2300FU2 | ||
GIGAMO 2.3GB規格に対応した初の外付けMOドライブ | ||
TEXT:正木堅児 Kenji Masaki |
外装は高い質感を持ったアルミ製。外見だけでなく放熱効果にも優れる |
本製品の接続インターフェイスはIEEE 1394およびUSB 2.0/1.1に対応する。IEEE 1394は4ピンと6ピンを1つずつ、USBコネクタは1つを使うことができるが、併用することはできない。複数の接続インターフェイスを持つため、マニュアルはIEEE 1394編とUSB編に分けて記載されている。設定が正しく行なわれているかを確認しやすいように工夫されているため、周辺機器の接続に不慣れなユーザーにもありがたい。
ケースはシルバーに輝くアルミ製。筒型に押し出す成型で強度は高く、歪みや振動にも強い。また、板バネを使って、内蔵されるドライブをケースに密着させる構造にしたことにより、放熱効果を高めて、動作の安定化を図っている。
背面には6ピンおよび4ピンのIEEE 1394端子とUSB 2.0端子が用意されている | 内蔵ドライブは富士通のATAPI接続モデルMCJ3230AP。これにIEEE 1394およびUSB変換基板が接続される |
今回試用した日立マクセル製のGIGAMO 2.3GBメディア、MA-M2300.B1P。実売価格は2,300円前後だ |
パッケージにはディスクフォーマッタやディスクのイジェクトを行なうツールのほか、画像データの管理を簡単に行なえるフォトエクスプローラやバックアップツールのMediaKeeperが付属する。Windows 98SEでは必須となる標準IEEE 1394ドライバのアップデートだが、アップデート用ファイルがインストールCDに含まれているので、導入の手間も少ない。
本機のウリであるGIGAMO 2.3GB規格では、従来のGIGAMO 1.3GB規格からさらに記録容量を増大させるため、ランド・グルーブ記録方式を採用している。ランドはこれまでの記録領域、グルーブはヘッドを導くトラッキング案内溝と呼ばれる部分だが、2.3GB規格ではこのグルーブにもデータを記録することによって、1GBもの容量の増大に成功した 。また、GIGAMO 2.3GB対応ドライブでは、ディスクの回転速度を上げてデータの転送速度の向上を実現しており、2.3GBメディア使用時には最大8.38MB/sの書き込み速度を達成している。これだけの速度があると8MbpsのMPEGストリームデータも直接MOに書き込むことができる。また、1.3GBメディアでは、ディスク内周部での転送速度低下を防止するために、ピックアップの位置に応じて3,637/4,138/4,801回転と非常に微妙なメディア回転数操作を行なうZ(Zone)CLVモードで動作する。
今回、筆者はCeleron 667MHzを搭載したマシンにWindows 98SEをインストールし、これに本製品を接続して576MBのMPEGファイルをFAT32フォーマットの各メディアに転送する時間を計測した。IEEE 1394インターフェイスカードはプラネックス製のDVX-400P、USB 2.0インターフェイスカードはラトック製のREX-PCIU2を使用している。その結果は次のとおりである。
IEEE 1394接続 | USB 2.0接続 | |
640MB | 10分20秒 | 10分52秒 |
1.3GB | 9分18秒 | 9分36秒 |
2.3GB | 7分18秒 | 6分44秒 |
このほか試用して感じたのは、動作音が非常に静かなことだ。アルミケースを使った放熱が功を奏しているようで、しばらく連続して使用してもケースはほんのりと温かくなる程度であった。この辺りは、ファンレスドライブのよさと言えよう。
書き換え回数、消去の容易さ、ランダムアクセス速度、メディアの耐久性などなど、MOならではの利点はいまだに多い。そう考えると、本製品は使い勝手のよいリムーバブルストレージを求める場合に1つの選択肢となり得るだろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□ロジテックのホームページ
http://www.logitec.co.jp/
□製品情報
http://www.logitec.co.jp/goods/mo/2300fu2.html
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【10月19日】ロジテック、2.3GB GIGAMOドライブ3モデル
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011019/logitec.htm