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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
ディナー | ||
ViVi MB157AT | ||
6万円台を実現したテレビチューナー付き15.7インチSXGA対応液晶ディスプレイ | ||
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano |
動画を楽しむことを意識した設計のためか、画面は比較的明るめ。ただし、白は飛びがちな傾向にある |
本体を見て、というよりはむしろ製品が梱包された箱を見て最初に気付くのが、その薄さだろう。なにしろ梱包してある箱の厚さは16cm程度しかなく、いくら液晶とはいえ、内部にディスプレイが入っているとは思えないほどなのだ。
実際に中身を取り出してみると、さらに驚きが広がる。表示部の厚さはわずか2.5cmあまりしかなく、スタンドをパネルの背面にぴったりと添う形で折り曲げることができる。このため、別売の壁掛け金具を利用すれば、スタンドを取り付けたままで壁掛けタイプとして運用にすることも可能だ。スタンドやフレーム枠はシルバー調の色でまとめられ、スピーカーグリルや黒い操作ボタン類の配置は、PC周辺機器というよりむしろ家電の雰囲気に近い。
台座部にコントローラや入力端子などを配置したため、液晶パネル部は非常に薄く仕上がっている。このため、壁掛け時にもすっきりとまとまる | 背面部にはPCディスプレイ用のアナログ入力のほか、Sおよびコンポジット端子のビデオ入力も備えられている |
OSDは日本語化されているため、比較的分かりやすいと言える |
表示パネル背面にはVESAフリーマウントアーム用のネジ穴が設けられている。ただし先述のように、コントローラなどを内蔵する関係上スタンド部は取り外せないので、壁掛けで使用する場合と同様、スタンドを折りたたんだ状態で使うことになる。なお、電源はACアダプタ方式だ。
PCとの接続はアナログRGB入力にのみ対応する。SXGA表示ということでパネルサイズは5:4となるが、PC側で1,024×768ドットなどの4:3系の解像度を使用した場合には、自動的にリサイズされて5:4の全画面サイズに合わせられるようになっている。そのため画像はわずかに上下に引き伸ばされて映るが、できればここは上下に非表示部分を作って、正しいアスペクト比で表示する機能も欲しかったところ。もっともSXGAで表示する限りにおいてはまったく問題ない。
リモコンも付属しているため、本機から離れてもテレビまわりの機能をコントロールすることができる |
テレビやビデオ入力の表示画質は、デフォルトではかなり明るめで、色の乗りもハデだ。パネル自体のスペックは200cd/平方メートルなのでそれほど輝度が高いわけではないが、デフォルトの状態では画像全体をかなり明るめの設定にしてあり、テレビを見る場合でも暗さを感じることはない。とはいえこの設定では明るい画像、とくに白っぽい部分では白とびが目立ってしまう。また青系統の色が緑色っぽく見えてしまうという傾向も強い。
しかしながらこの製品の場合、パネルの解像度が高いにもかかわらず、価格は他社のマルチメディア液晶の半額近い。このことから考えても、他製品と同列に比較するのは酷というものだ。あまり細かいことを考えず、この価格でSXGA、しかもテレビも見られるというコストパフォーマンスの高さをとにかく評価すべき製品と言えるだろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□ディナーのホームページ
http://www.dinner.co.jp/
□製品情報
http://www.dinner.co.jp/html/mb157at.html
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