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NEW PRODUCTS TESTREPORT

エプソンダイレクト
Endeavor MT-4500
TualatinコアのPentium IIIに対応した低価格ミニタワーマシン
TEXT:清水理史 Masashi Shimizu


本体前面はすっきりとしたデザインだが、USBなどの端子類も持たない。バックパネルもスタンダードな構成だ
 エプソンダイレクトから販売されている低価格デスクトップPC、Endeavor MT-4000の後継モデル「Endeavor MT-4500」が登場した。今回のモデルチェンジは全体的には大きな変更がなく、従来機のMT-4000に比べるとマイナーチェンジ的なものとなるが、最新のチップセットとCPUを搭載することで基本機能の強化が図られている。

 本機は従来どおりオンラインBTO(Build To Order=注文受注生産)によって構成を自由に選択できるが、まず目に付くのは、CPUにIntelが新たにリリースしたTualatinコアのPentium IIIが加わった点だろう。これにより、選択可能なCPUは、CoppermineコアのCeleron 900MHz、Pentium III 1.0BGHzに加え、TualatinコアのPentium III 1.13A/1.2GHzとなった。

 このTualatinコアのPentium IIIは、従来のCoppermineコアで0.18μmだった製造プロセスルールが0.13μmに微細化され、動作クロックが引き上げられただけでなく、動作電圧を1.475Vへと変更することによって消費電力の低減も図られている。このほか、システムバスの電気信号の仕様などにも違いはあるが、性能的には従来のCoppermineとはあまり変わらない。それでも、これまで最速だった1.13GHzより動作クロックが向上している分の性能向上は見込まれるため、最速のPentium IIIシステムを構築するという意味では、Pentium III 1.2GHzを選択するメリットは大きいだろう。


本体内部もすっきりとしており、好感が持てる。電源ユニットは取り外しているが、通常はCPUの手前に位置する
 また、採用されているマザーボードも新しいものになっている。従来のMT-4000には、microATXフォームファクタを採用したASUSTeKのCUSL2-Mが採用されていたが、今回のMT-4500には同じASUSTeKのTUSL2-Mが採用されている。こちらもmicroATXで、ボード上にサウンド、10Base-T/100Base-TXのネットワークコントローラを搭載するなど、構成は従来のCUSL2-Mから変更はないが、Tualatinに対応したB-Step版のIntel 815Eをチップセットとして搭載している点が特徴となる。

 このように、CPUとマザーボードという、システムの中心部を強化したMT-4500だが、このほかの部分は従来機に近い構成となっている。ケースはMT-4000とまったく同じものが利用されており、タワー型にしてはコンパクトな点が評価できるが、拡張性は高くない。とはいえ、5インチベイ、3.5インチベイともに空きは一つずつ用意されており、拡張スロットもmicroATXながらAGPが1本、PCIが3本用意されているので、最低限の拡張にはたえ得るだろう。


本機に搭載されていたPentium III 1.2GHz。効率よく放熱できるよう、ヒートスプレッダを搭載している
 今回試用したマシンは、Pentium III 1.2GHz、128MBのメモリ、40GBのHDDを搭載し、Intel 815E内蔵ビデオ機能とオンボードのサウンド機能をそのまま利用するという構成だったが、内蔵グラフィックスの性能に満足いかない場合はビデオカードにSPECTRA F11 PE32やMillennium G450などを搭載することもできるし、CDの作成やDVD-Videoの再生を楽しみたい場合には、5インチベイにCD-R/RWドライブや、DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブなどを搭載することもできる。

 もちろん、スペックを下げ、100,000円を切る安価な構成にすることも可能だ。こうした柔軟な構成によって、本機はハイエンドユーザーから、インターネットを中心に利用する初心者まで、幅広い用途に対応できるPCとなるだろう。


  • 製品名:Endeavor MT-4500
  • 標準価格:103,000円(今回試用した下記の構成において。BTOにより変動)
  • 問い合わせ先:エプソンダイレクト株式会社
  • TEL:0120-545-101
  • URL:http://www.epsondirect.co.jp/
  • CPU:Pentium III 1.2GHz
  • チップセット:Intel 815E
  • メモリ(最大):128MB PC133対応SDRAM(512MB)
  • HDD:40GB(Ultra ATA/100)
  • FDD:2モード
  • CD-ROMドライブ:最大48倍速
  • ビデオチップ:Intel 815E内蔵
  • ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を共用(最大11MB)
  • 最大解像度:1,600×1,200ドット/256色
  • サウンドチップ:Sigmatel STAC9721T(AC '97 CODEC)
  • キーボード:(PS/2接続)
  • 拡張スロット(空き):AGP×1(1)、PCI×3(3)
  • インターフェイス:USB×2、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)×1、パラレル(Dsub 25ピン)×1、ディスプレイ(Dsub 15ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、10Base-T/100Base-TX(RJ-45)×1
  • 本体サイズ(W×D×H):217×438×439mm
  • 重量:約9kg
  • OS:Windows Me
  • 付属ソフト:McAfee Virus Scanなど

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □エプソンダイレクトのホームページ
    http://www.epsondirect.co.jp/
    □製品情報
    http://www.epsondirect.co.jp/MT-4500/
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    【8月28日】エプソンダイレクト、Pentium III 1.2GHz/Pentium 4 2GHz搭載機など
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010828/epsond.htm


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