NEW PRODUCTS TESTREPORT

	アドテック
	MPIO AD-DMG64
	最大18時間の連続再生が可能なコンパクトシリコンオーディオプレイヤー
	TEXT：藤本 健　Ken Fujimoto

液晶メニューの操作は、本体に搭載されたレバーを使用する

　MPIO AD-DMG64は、メモリメーカーのイメージが強いアドテックの販売するMP3/WMA/WAV対応シリコンオーディオプレイヤーだ。

　そのボディは、ちょうどMDを一回り小さくしたような正方形のコンパクトなもので、重さはバッテリを抜いて64g。単3形アルカリ乾電池1本で約18時間もの再生が可能だ。64MBのメモリを内蔵しているほか、128MBまでのスマートメディアも利用できる。

　数多くMP3プレイヤーが発売されている中での後発製品であり、しかもオーディオメーカーの製品でもないため、ブランドネーム的にはきびしいが、デザインや質感はなかなかよい。操作ボタンもレバー式の凝った仕組のものが採用されていて、使い勝手は良好である。

使用できる外部メモリはスマートメディア。128MBまでの容量に対応する

　使ってみてとても気持ちよかったのは、データの転送の速さだ。約4Mbpsで通信しているとのことで、5MB程度の曲ファイルであれば10秒ほどで転送できる。

　付属ソフトは、シンプルに転送だけを目的にしており、PCからMPIOへの転送、MPIOでボイスレコーディングしたWAVデータのPCへの転送は可能であるが、CDからのリッピングやエンコードといった機能は一切持たない。したがって、楽曲ファイルはWindows Media Playerなどを用いてユーザーが作成する必要がある。

　肝心の音質のほうも、素直なサウンドであり、この手のプレイヤーとしての不満はない。好みによってイコライザを利用することもでき、ポップ、ロックというモードが用意されているほか、トレブル、バスを各自で設定することも可能。そのほか、3Dサウンドという音を立体化するモードも用意されている。

　このほか、日本語表示にも対応するなど、不満を感じる点はほとんどない。機能・デザイン・使い勝手と、高いレベルでバランスの取れた製品だ。