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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
NEC | ||
COMSTARZ ROUTER CMZ-RT-DP2 | ||
多機能フロントボタンを装備し、デザインを一新したISDNルーター | ||
TEXT:法林岳之 Takayuki Hourin |
前面部に液晶ディスプレイを備えるほか、背面部に多彩なインターフェースを備えるCMZ-RT-DP2 |
データ通信は64/128kbps同期通信に対応し、64/128kbpsを動的に切り換えるBACPなどの機能も搭載する。もちろん、フレッツ・ISDNにも正式に対応しているため、安心して利用可能だ。
インターフェースとしては、10BASE-Tに準拠した4ポートのイーサネットハブを備えているが、カスケード切り換えスイッチはないため、ハブを増設するときはほかのハブのカスケードポートに接続する必要がある。これに加えて、USBポートも一つ用意されているが、こちらは本機をISDNターミナルアダプタ(TA)として利用することを前提にしている。さらに、ISDN TAとして利用したときは、64kbps同期通信モードでしか使えない。
WWWブラウザによる設定メニュー。常時接続利用の有無を指定することで異常課金を防ぐこともできる |
本体のデザインは従来モデルから一新され、縦型ボディを採用している。幅はISDNターミナルアダプタなどと同じだが、奥行と高さはやや大きく、かなり存在感がある。前面にはバックライト付きの液晶ディスプレイを備えており、接続/切断ボタン、履歴ボタン、転送ボタンなども備える。
ルーターとしての機能は、DHCPサーバー、NATおよびIPマスカレードなどの標準的な機能をサポートする。WWWブラウザで表示できる設定ページには、ホームユーザーでも手軽に使うことができる掲示板や行き先表示板、スケジューラなどの機能も用意されている。セキュリティ面ではIPフィルタ機能が標準でサポートされるほか、設定ミスによる異常課金を防ぐため、あらかじめ設定した回数や時間以上に接続されると、その後は接続をしないようにするセーフティ機能も搭載する。フレッツ・ISDNに未加入のユーザーも安心して利用できるわけだ。
詳細設定はメニュー分けされており、ユーザーが目的の項目を探しやすくなっている |
また、CMZ-RT-DP2では新たにクライアントPC上で本体のLCD表示が確認できる仮想LCDというユーティリティも追加された。ただ、LCDそのものに情報量が多くないため、あまり実用的とは言えない。
CMZ-RT-DP2はデザインこそ大きく変更されたものの、内部的には従来モデルと大きな変化はなく、日時設定すらユーティリティで転送できないなど、細かい不満点も残る。とは言え、機能の豊富さはやはり魅力だ。フレッツ・ISDNの導入を計画しているユーザーなら、検討対象に加えてもよい製品だろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□製品情報
http://ccsd.biglobe.ne.jp/dio/products/lowend_router/cmz_rt_dp2.html
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010205/nec.htm