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NEW PRODUCTS TESTREPORT |
デルコンピュータ | ||
Dimension 900 | ||
人気の省スペースデスクトップ機がリニューアル | ||
TEXT:館 貴之 Takayuki Tate |
幅78mmというコンパクトな筐体ながら、USBやシリアル、パラレルなど一通りのインターフェースを備える |
デルコンピュータの「Dimension 900」もこのようなニーズに応えるべく市場に投入された省スペースPCだ。本機は、人気の高かったDimension Cシリーズの筐体がベースとなっているが、その配色はややビジネスマシンライクだった従来のブルーとホワイトのツートンカラーから、メタリックシルバーとミッドナイトグレーの組み合わせへと変更されており、よりコンシューマ環境にマッチするものとなった。しかしながら、その印象は決して奇をてらわず、飽きの来ないもので、堅実なブランドイメージのデルらしさを感じさせる。さらにこのケースのフロントパネルにはUSBポートとヘッドホン、マイクの各端子が備えられており、デジタルカメラなどのデバイスの着脱が容易になっている。加えて、家庭での使用を考えると、とくに気になる騒音に関しても、比較的静かであり、好感が持てる。
また、当然ながら、Dimension 900でもデルの大きな特徴であるBTO(Build To Order=受注生産方式)によって、幅広い選択肢が用意され、自由にマシン構成を変えられる。まず、BTOのベースとなるマザーボードはチップセットにi810Eを採用したもので、ビデオ機能もこのチップに内蔵されているものを使用する。
i810Eを採用したマザーボードにはDIMMスロットとPCIスロットがそれぞれ2本用意されている |
選択の幅が広いと初心者には分かりにくいこともあるかもしれないが、とりあえずメールとWebブラウジングだけできれば十分という人は、CPUをCeleron 700MHz、メモリを64MBにするなどしてコスト重視の構成にしても十分に使い物になるだろう。一方、CPUパワーを強力に必要とする作業に関しては、CPUのクロックの違いは大きい。たとえばMPEGファイルを作成する場合から、囲碁・将棋ソフトのように強いモードでは思考時間が長くかかるようなものの場合にも有効だ。そういった高速処理へのニーズがあれば、Pentium III 1.0BGHzを選ぶ意義も大きい。
サポートに関しての選択肢も用意されており、24時間電話サポートや3年間オンサイトサポートも選択できるため、インターネット株取引などで、家庭での使用であってもダウンタイムを短くしたい人は、少しよぶんにお金を出してでもこういうサポート契約を行なっておけば、いざというときにも安心である。
価格は試用機のPentium III 1.0BGHz、メモリ192MB、HDD容量60GB、24倍速CD-ROM、10BASE-T/100BASE-TX対応LANカードといった構成で、144,800円、最小構成では75,800円となっており、コストパフォーマンス的に見ても優れている。
Dimension 900は、優れたデザインとBTOによる幅広いカスタマイズという、ユーザーニーズを満たす2本の柱に加え、デルの世界的なブランド力と顧客満足度の高いサポートによる安心感が強みだ。そのため、初心者から上級者まで安心して購入できる有力な選択肢となるであろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□デルコンピュータのホームページ
http://www.dell.com/jp/
□製品情報
http://jpstore.dell.com/store/newstore/DHS/DHS_catalog_57.asp
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【1月23日】デル、日本先行発売の省スペースデスクトップPC
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010123/dell.htm