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NEW PRODUCTS TESTREPORT

日本IBM
Aptiva 7EJ 2197-7E7
ブラックボディの新型省スペースデスクトップ
TEXT:保坂陽一 Youichi Hosaka


前面にUSB、IEEE1394、背面にはこれに加えてシリアル、パラレル、LAN、モデムなどを備える
 IBMの省スペースデスクトップPC「Aptiva E Series」が、この冬のモデルチェンジに伴い、従来ホワイトとブルーという組み合わせだった本体カラーをブラックとブルーに変更し、大胆なイメージチェンジに踏み切った。付属のキーボード、マウス、スピーカー、そしてCD-R/RWドライブのトレイ部分までもがブラックで統一されているため、低価格モデルといえども、それを感じさせない質感を持つようになったのはうれしい限りだ。

 新しいE Seriesの中から今回試用したのは、17型CRTが付属した「Aptiva 7EJ 2197-7E7」だが、ラインナップには回転式の15型TFTから21型CRT、本体単体モデルまで8種類が用意されており、好みに合わせた幅広い選択が可能だ。IBM PC Directにおける2197-7E7の価格は169,800円、本体単体モデルの価格は139,800円と、現在のバリューPCの価格帯からすると、やや上のクラスとなるが、それを補って余りある機能が満載されている。

 CPUにCeleron 766MHz、チップセットはSiS630という組み合わせは、最新の3Dゲームで遊ぶには少々力不足だが、インターネットやビジネスアプリケーションの使用など、大抵の用途に余裕を持って対応できる。ストレージは、容量60GBのHDDに、書き込み8倍速、書き換え4倍速、読み出し32倍速のCD-R/RWドライブを搭載している。FDDを持たないことも特徴の一つだろう。以前であれば、FDDを持たないPCは緊急時の復帰に手間取ることなどから、やや敬遠されがちであったが、本機はOSのリカバリーCD-ROMからブート可能なので、実際に必要となることは少なそうだ。しかも、これで3.5インチベイが一つ空くことになったため、HDDをもう1台増設するといった拡張も可能となっている。


SiS630を採用したマザーボードは、3本のLow Profile PCIスロットのほか、2本のDIMMスロットを持つ
 外部インターフェースが豊富に用意されていることも本機のメリットの一つだ。フロント部だけでも、USB、IEEE1394に、ヘッドホン、マイク、S/P DIF OUT(光角型)までもが装備されており、DVカメラやポータブルMDレコーダとの接続も、本体背面に手を回すことなく簡単にアクセスすることができる。背面部は、USB、IEEE1394、シリアル、パラレルなどの端子に加えて、56kbpsモデム、10BASE-T/100BASE-TX対応のLANポートと多彩な構成になっている。そのため、インターネット接続環境一つ取ってみても、ハードウェア構成を変えることなくダイヤルアップ接続、ADSL、CATV接続などに対応できるので、多くのユーザーがその恩恵を受けることができる。

 内部拡張スロットはLow Profile PCIスロットが三つ用意されているが、そのうち二つはIEEE1394カードとモデムカードによって、すでに使用済みとなっている。しかし、多くのインターフェースを標準で搭載している本機では、すでに拡張する必要があまり感じられないのも事実だ。

 本機には、多彩なアプリケーションが付属しているが、プリインストールされているのは「Office 2000 Personal」程度で、CDライティングソフト「WinCDR 6.0 LE」をはじめとしたそのほかのソフトは5枚のソフトウェアライブラリCDからユーザーが選択してインストールすることになる。そのほかにも、DV編集には「Panasonic MotionDV STUDIO」、ホームページ作成には「ホームページ・ビルダー Version6」といった具合に、それぞれ各分野で定評のあるタイトルが一通り揃っている。付属アプリケーションのインストールしだいで本機の使い方は多彩に変化するので、やろうと思えば何でもできるマシンになるはずだ。

 本機は、ホビーからビジネス用途まで1台で対応できる、お買い得感の高い製品だ。デザイン的にも従来モデル以上に洗練されており、人気を呼びそうなマシンである。


  • 製品名:Aptiva 7EJ 2197-7E7
  • 標準価格:オープン(IBM PC Direct価格169,800円)
  • メーカー:日本IBM株式会社
  • 問い合わせ先:0120-04-1992
  • URL:http://www.ibm.co.jp/
  • CPU:Celeron 766MHz
  • チップセット:SiS630
  • メモリ(最大):64MB(256MB)
  • HDD:60GB
  • CD-R/RWドライブ:書き込み最大8倍速、書き換え最大4倍速、読み出し最大32倍速
  • ビデオチップ:SiS630
  • ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を共有(標準8MB)
  • ディスプレイ:17型アパーチャーグリル管
  • 最大解像度:1,280×1,024ドット/1,677万色
  • サウンドチップ:SiS630内蔵
  • モデム:56kbps(V.90/K56flex対応)
  • キーボード:109キー(PS/2接続)
  • 拡張スロット(空き):Low Profile PCI×3(1)
  • インターフェース
     本体前面:USB×1、IEEE1394(S400、4ピン)×1、S/P DIF OUT(光角型)×1、ヘッドホン×1、マイク×1
     本体背面:USB×2、IEEE1394(S400、4ピン)×2、キーボード(PS/2)×1、マウス(PS/2)×1、シリアル(Dsub 9ピン)×1、パラレル(Dsub 25ピン)×1、ディスプレイ(Dsub 15ピン)×1、LINE IN×1、LINE OUT×1、マイク×1、スピーカー×1、GAME/MIDI×1、モデム(RJ-11)×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1
  • 本体サイズ(W×D×H):90×382×307mm
  • 重量:約7kg
  • OS:Windows Me
  • 付属ソフト:Office 2000 Personalなど

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □日本IBMのホームページ
    http://www.ibm.co.jp/
    □製品情報
    http://www.jp.ibm.com/pc/aptiva/apes11/apes11s.html
    □関連記事
    【1月23日】IBM、筐体色を黒に変更したAptiva Eシリーズ
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010123/ibm.htm


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