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■Mac OS X版Officeの登場は今年秋
好調なMac版Office 2001を裏付けるように人気のあるMicrosoftブース |
1月10日(現地時間)、MicrosoftはMac Business Unitのジェネラル・マネージャーKevin Browne氏がスピーカーとなり、Mac OS X版対応Officeが開発進行中で、2001年秋に発売予定である事を明らかにした。価格は予定販売価格499ドルでアップグレード版は299ドル、ただし期間限定で149ドルでのアップグレードも用意されるという。同社内では現在懸命な開発作業が進行中だと述べ、実際に会場でMac OS X上で動作するOfficeのプレビューが行なわれた。
Mac版Office 2001の売れ行きが順調であり、当初の予想を超えている事の報告も行なわれ、またOutlook 2001のMac版ベータも会場及びブースで配付されている。同ソフトはMicrosoft Exchangeサーバー専用でWindowsやMacクライアントとスケジュール等の情報共有が可能となる。正式版は今年夏出荷予定。
また、Microsoft製のマウスやキーボードなど、ハードウェア製品のMac OS 8~9用ドライバが同社Webサイトから入手できるようになっている事も告げられていた。
今回発表されたMac版Outlook 2001ベータ。Microsoft Exchangeサーバーを活用している環境で利用できるようになる | 講演会場やMicrosoftブースで配付されていたOutlookのCD-ROM。同ソフトは同社サイトからダウンロードする事も可能になっている |
■MacromediaはFlash広告をプッシュ、Mac OS X版プレビューも
11日に講演を行なったMacromedia CEOのRob Burgess氏はFlash技術の広告利用をアピール |
Macromediaは同社CEOのRob Burgess氏がスピーカーとなり、Flash広告普及のためにAOLをはじめとする多くのオンラインメディアや、大手広告代理店等と幅広く連盟を組む「Flash Advertising Alliance」を発表している。
洗練されたネット広告にはFlashが最適な技術である事や、Flash再生環境の大きな普及率を強くプッシュする内容となっており、実際に広告制作に携わるデザイナー等の多いMacユーザーに同技術の採用を呼びかけていた。
また同社はイラスト制作ソフトFreeHand、Web制作ソフトDreamweaver、Web用画像処理ソフトFireworksのMac OS X版プレビューを行なった。ただし、発売時期等の具体的な情報は公表されなかった。
講演では様々な場面でFlash技術を利用したアニメーションが活用されていたほか、Intelと共同で開発を行なった3D技術についてもデモが行なわれ、インターネット用メディア分野というMacromediaの方向性を強く打ち出していた。
Mac OS Xでネイティブに動作する同社のグラフィックソフトFreeHandをプレビュー | IntelとMacromediaが共同開発した3D技術のデモ。WindowsだけでなくMac環境でも極めてスムーズに動作する |
■強力な裏書きを得るMac OS X
上記2つの講演で著名なソフトウエア開発元2社がMac OS Xネイティブで動作するソフトを披露した事は、Mac OS X普及という意味で、非常に強力な援護になると思われる。
特にOfficeの場合は1つや2つのソフトの移植では済まない膨大な規模であり、動作テストまで含めると今年の秋出荷はかなり攻撃的なスケジュールであると考えられる。
会場では様子見のベンダーとも少なからず話したが、今回の発表はそうした他ベンダーの移行を促すものになるかもしれない。
□MACWORLD Expo/San Francisco 2001ホームページ(英文)
http://www.macworldexpo.com/
□Apple Computerのホームページ(英文)
http://www.apple.com/
□Apple ComputerによるMACWORLD Expo/San Francisco 2001情報(英文)
http://www.apple.com/hotnews/
□関連記事
MACWORLDレポートリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/link/mac01_i.htm
(2001年1月12日)
[Reported by Pierre Fujiki]