COMDEX/Fall 2000会場レポート SECC編
Crusoe搭載IAやUSB MPEG-2キャプチャボックスなど

会期:11月13日~11月17日(現地時間)
会場:Las Vegas Convention Center
   Sands Expo and Convention Center


 Las Vegas Convention Centerから車で10分程度の場所に位置するのが、COMDEXの第2の会場Sans Expo and Convention Center(SECC)だ。2つの会場の間は、定期便のシャトルバスが運行されている。

 SECCの会場には、LVCCとは異なり、大手PCメーカーなどは出展しておらず、マザーボードや拡張カードなどのパーツメーカーや、コネクタなどデバイスレベルの製品も出展されているのが特徴だ。特にパーツメーカーの多くはCOMDEXにOEM先を探しにきており、COMDEXがトレードショーであることを思い出させてくれる。ほとんどのブースは規模も小さく、似たような雰囲気なので自分の位置を見失う事も多い。


●FIC、Crusoe搭載のIA端末

 FICは、Crusoe TM3400 400MHzを搭載し、Mobile Linuxで動作するIA端末を出品している。OSはCFにプリイントールされ、HDDは搭載しない。800×600ドット8.4インチTFT液晶、メモリ32/64MBを備える。バッテリ駆動時間は最大4時間。本体サイズは9.3×6.6×0.98インチ(約24×17×2.5mm)、重さ約700g。発売時期や価格は未定。


●唯一巨大なブースを持つCreative

 Creativeは、SECCの中で唯一イベントのためのショースペースまで設けた巨大なブースを構える。SoundBlasterシリーズや、NOMAD Jukeboxのデモを行なっているほか、日本で未発表のUSB接続のハードウェアMPEG-2キャプチャボックス「VIDEO BLASTER MOVIE MAKER」の展示も行なわれている。

 VIDEO BLASTER MOVIE MAKERは、ハードウェアによるMPEG-2/1エンコード機能を持ち、ビットレートは、MPEG-2で最大6Mbps、MPEG-1で最大2Mbpsのエンコードに対応する。なお、解像度はMPEG-2は352×480ピクセル、MPEG-1は352×240ピクセルに固定されている。同製品は米国で来週には出荷されるという。

巨大なブース内にはイベントスペースも設けている 国内未発表のUSBハードウェアMPEG-2/1キャプチャボックス


●HYUNDAIもTVチューナ内蔵USB MPEG-2キャプチャユニットを出品

 HYUNDAIは、TVチューナ内蔵のUSB MPEG-2キャプチャユニット「Smart TV」を出品している。通常USBキャプチャユニットのビットレートの上限は6Mbpsだが、同社の製品は8Mbpsまで対応できる。EPGによる録画番組予約にも対応し、ワイヤレスリモコンが付属する。キャプチャ可能な解像度は720×480/480×480/352×480ピクセル。韓国では先週出荷を始めたところで、日本でのパートナー企業を探しているという。価格は300ドル。PCIバス用も286ドルで用意される。

USB接続で最大8Mbpsというのは珍しい。ワイヤレスリモコンにも対応する


●MSIはビデオカード用TVチューナ/MPEG-2エンコーダボックスを参考出品

 Micro Star International(MSI)は、ビデオカードに増設するTVチューナ/ハードウェアMPEG-2エンコーダボックス「Personal Theater」を参考出品した。内部にフィーチャーコネクタを備えたビデオカードで、TVチューナ/MPEG-2エンコーダを増設できるという。価格は60ドル程度だが、出荷時期は未定。また、ビデオカードにチューナとMPEG-2エンコーダを搭載した製品も計画しているという。

ビデオカードに接続するタイプのTVチューナ/ハードウェアMPEG-2エンコーダボックス


●CD-Rメディアの容量も増加の傾向

 CD-Rの容量といえば、従来は大容量タイプとして80分/700MBが出回っていたが、DIGITAL STORAGEからは90分/800MBメディア、RiTEKからは99分/875MBという容量も登場している。さすがに90分以上のメディアは、書き込み可能なドライブは制限されるようで、90分メディアはプレクスターとリコー、99分メディアはミツミとLG電子のドライブのみが対応しているという。

90分メディア(左)と99分メディア(右)。さすがに書き込み可能なドライブは制限されるという


●VideoCDレコーダー

 Digital Scienceのブースでは、直接VideoCDを作成できるVideo Disc Recorderを出品している。対応するのはVideoCD、中国独自フォーマットのSuperVideoCD、AudioCDだが、ビデオ入力のみでチューナは備えていない。入出力はアナログのみで、カラオケ用のマイク端子も備える。価格は450ドル。

直接VideoCDが作成できるVideo Disc Recorder。入出力はアナログのみ


●LINUX BUSINESS EXPOも併設

 なお、SECCでは、COMDEX Fall/2000のほかに、LINUX BUSINESS EXPOが併設されている。会場内では、Pocket LinuxをインストールしたPocketPCや、Linux対応グラフィックソフト「Corel Draw」のデモが行なわれているほか、Linux Mall.comによるLinuxグッズを購入できるスペースも用意される。

PocketPCにインストールされたPocket Linux CorelDRAW Graphics Suite for Linuxのデモ Linux関連グッズの販売スペースも用意される


□COMDEX/Fall 2000のホームページ(英文)
http://www.key3media.com/comdex/fall2000/

(2000年11月16日)

[Reported by taira@impress.co.jp]


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