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日本ゲートウェイ GATEWAY SOLO 1150 ビギナーを意識した 新デザインの低価格A4ノート TEXT：水島伸行　Nobuyuki Mizushima

パームレストが広く、使い勝手のよいキーボード。ポインティングデバイスはタッチパッドだ

　日本ゲートウェイから新たに発売された「GATEWAY SOLO 1150」は、近頃盛り上がりを見せている低価格ノートPC市場に投入される、CD-ROMドライブ内蔵のA4サイズノートPCだ。

　SOLO 1150でもっとも特徴的な点は、その外観だろう。新設計の筐体は、これまでの同社製ノートPCに見られた直線的なデザインとは対照的に、角のない丸みを帯びたもので、液晶パネルの背面も中央部がやや盛り上がる形になっているほか、滑り止めを兼ねたラバーが同社のトレードマークである牛柄模様を意識させる形で張り付けられている。このように書くと、奇抜で派手なルックスを想像するかも知れないが、その色調は黒で統一されており、しっかりと個性を主張しながらも落ち着いた印象を与えるものだ。初心者向けと銘打つだけのことはあり、1台目のマシンとして長く使っても飽きのこないデザインと言えよう。

シリアル、パラレルポートは持たないものの、二つのUSBポートを搭載するため、プリンタなどの接続には困らないだろう

　低価格ノートPCでは価格との兼ね合いから品質に差が付きやすいディスプレイには、800×600ドット表示に対応した12.1インチのTFT液晶パネルが採用されている。この価格帯のノートPCでは標準的な仕様だが、もう少し下の130,000円以下の価格帯では、文字などがやや見づらく、視野角も比較的狭いHPAタイプの液晶が搭載されることが多い。初めてPCを扱うユーザーにとって、PCを起動するたびに目にすることになるディスプレイは、目に優しく長時間使えるものが好ましいが、TFTタイプの本機であればこの点は申し分ない。解像度に関しては、さずがに多数のウィンドウを同時に開く際には手狭に感じられるが、これらを最大化し、切り換えて使用するには問題のない広さと言える。

本機左側面にはTypeIII対応のPCカードスロット、右側面には最大24倍速CD-ROMドライブが備えられる

　キーボードは、キーピッチ19mm、ストロークは3mmと、このサイズのマシンとしては標準的なものだが、パームレストが広く取られているほか、ワンタッチでWebブラウザが起動するインターネットボタンなども装備されており、使い勝手は悪くない。ただ、キーボードを操作する際には、パームレストに内蔵されたスピーカーを左右の手が覆う形となるため、結果的に音がこもってしまう点は少々残念だ。

低価格ノートとしてはめずらしく、デザインにも気を配られたSOLO 1150

　本機はゲートウェイのウリでもあるBTO（Build To Order＝注文生産方式）に対応していない、固定スペックのモデルであることも特徴の一つとなっている。これは、初心者がマシンを購入する際の選択肢をあえてなくして混乱をなくすための方針で、内蔵パーツの構成は性能と購入しやすさのバランスがよく考えられたものとなっている。まず、CPUにCeleron 550MHz、メインメモリは64MBが搭載されており、プリインストールされるWindows Meも快適に動作する。ビデオチップはSilicon Motion Lynx3DMで、3D性能こそ高くないものの、Webブラウジングやメールチェックなどといった2D性能では実用上十分な速度を持つ。HDDの容量は6GBが確保されており、メールやワープロ文書だけでなく、画像ファイルやMP3、WMAなどの圧縮音声ファイルといった比較的小型のファイルの保存には困らないだろう。なお、メインメモリの増設には対応していないが、本体底面のフタの一つを開けるとメモリ用らしきスロットが存在した。メーカー保証外の行為となるが、これを使って増設することもできそうだ。

　今時のユーザーが重視する個性的なデザインと、必要十分なスペックを兼ね備えた本機のようなマシンは未だ少ない。SVGA表示は好みの分かれる部分だが、総じて見れば優れたコストパフォーマンスと個性が光る1台と言えるだろう。