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IEEE-1394搭載DVDレコーダや
次世代光ディスクレコーダも参考出品

会場:幕張メッセ
会期:10月3日~7日(3~4日は招待日)


 CEATECの前身となる、'99年のエレクトロニクスショーでは、DVDレコーダが一斉に展示されたが、今年もその傾向は変わらない。パイオニアがIEEE-1394搭載DVDレコーダを参考出品したほか、HDDとDVDやS-VHSなどのハイブリッドレコーダや、青色レーザーを使った次世代光ディスクなども出展された。



●ソニー、新製品や参考出品モデルなどを大量展示

 ソニーのブースでは、発表されたばかりの無線LAN搭載液晶TV「エアボード」や、ハードディスクビデオレコーダ「Clip-On」、9月に発表されたデジタルカメラ「Cyber-shot DSC-P1」、PDA「CLIE」など、新製品が大量展示されており、ほとんどの製品は自由に触る事ができる。

 また、参考出品モデルも多く出展され、MagicGate対応メモリースティックウォークマンや、ネットワークウォークマンのカラーバリエーションモデル/96MBメモリ搭載モデル、据え置き型のメモリースティックプレーヤーなどが展示されるなど、見どころの多い内容となっている。

無線LAN搭載液晶TV
「エアボード」
ハードディスクビデオレコーダ「Clip-On」

MGメモリースティック対応ネットワークウォークマン ネットワークウォークマンのカラーバリエーションモデル メモリ96MB搭載モデルは本体表面がメッキ処理されている MGメモリースティック専用据え置き型プレーヤー

 AV機器間をi.LINKケーブルで接続する、欧州向けの「i.Linkオーディオシステム」も参考出品された。CDからMDへの高速ダビング機能や、PCでの集中操作が可能だが、デジタル音声のみでビデオには対応しない。国内での発売は未定だが、欧州では年内に発売するとしている。価格はCD、MD、アンプとスピーカー、ウーハーのセットで4,000ドイツマルクとしている。

i.Linkオーディオシステム。CD、MD、アンプで構成される 背面はIEEE-1394ケーブルのみで接続される

 また、同社とパイオニア、Philipsで共同開発したデジタルハイビジョン対応光ディスクレコーダー「DVR-Blue」も参考出品された。DVR-BlueではDVDと同じサイズの12cm光ディスクと、波長405nmの青色レーザーを使用し、片面1層で22.5GBの容量を実現した。ディスクはカートリッジに収められ、ほかの光ディスクとの互換性はない。記録時のビットレートは最大35Mbpsで、BSデジタルハイビジョンの24Mbps放送を約2時間記録可能。今回はあくまで技術展示だが、1~2年後の製品化を目指したいとしている。

CD-RW、DVD-RW、DVR-Blueの書き込み方式の違い DVR-Blueレコーダ。ディスクはカートリッジに収められ、本体前面から挿入する



●パイオニア、IEEE-1394端子を備えたDVDレコーダを参考出品

 パイオニアは、IEEE-1394端子を備えたDVD-R/RWレコーダを参考出品した。記録フォーマットは従来のDVDレコーディング規格に加え、新たにDVD-Video規格にも対応している。なお、DVD-Video規格は現在DVDフォーラムで審議中で、審議が終わり次第製品化するという。なお、著作権保護信号を検出した場合、録画はできない。価格は未定だが、従来機と同等の20~25万円程度の見込み。

 パイオニアでは、同機を他社にOEM供給しており、ケンウッド、シャープ、三菱などのブースでも同じDVD-RWレコーダを見ることができた。

 また、同社では従来機「DVR-1000」にRS-232C端子を追加して、編集作業をPC上で行なえるようにした業務用DVDレコーダの展示も行なった。こちらはIEEE-1394端子は備えず、出力端子の1つがRCAからBNCに変更されている。

 同社ではソニー、Philipsと共同開発したDVR-Blueレコーダを2機種参考出品した。1機種はソニーブースで見られるものと同じ、カートリッジを採用したもの。もう1機種は、カートリッジを利用せず、上部からディスクを見る事ができる。よく見るとDVR-Blueの特徴である青色レーザーが確認できる。なお、製品化する時には安全性を考慮してカートリッジ方式を採用することになるだろうとしている。

新たにIEEE-1394端子を備えたDVD-RWレコーダ 業務用DVDレコーダ。シリアル端子を備え、出力端子の1つがBNCに変更されている

左から、シャープ、ケンウッド、三菱ブースに展示されていたDVD-RWレコーダ。いずれもDV端子を備え、フロントパネルの形状がわずかに異なっている

ソニーブースにあったものと同じ、カートリッジ型ディスクを採用したDVR-Blueレコーダ DVR-Blueレコーダ。上面にセットされたディスクを見ると、青色レーザーを使用していることがわかる


●ケンウッド、IEEE-1394 AVシステム

 ケンウッドは、IEEE-1394を利用したAVシステムを参考出品した。リモコンで、IEEE-1394に接続された機器から、ほかの部屋の1394機器を制御できる。価格などは未定だが、今年中には出荷したいという。展示機は、AVアンプと200枚のCDチェンジャ、MDプレーヤーが組み合わされていた。

上がAVアンプ、下が200枚のCDチェンジャ 背面はIEEE-1394とスピーカー以外接続されていない

MDプレーヤー。背面にはIEEE-1394端子しかないが、製品では通常の入出力に加え、IEEE-1394が追加されるという

 また、同社ではパイオニアからOEM供給を受けたDVD-RWレコーダや、DVD-Audio対応5枚チェンジャ「DVF-R9030」の参考出品も行なった。DVF-R9030は、ドルビーデジタル/DTSデコーダを内蔵し、DVDオーディオ演奏時にビデオ回路をオフにして、音質を向上する機能を持つ。いずれも年内には発売したいとしているが、価格は未定。

前面パネルにIEEE-1394端子を備えるなど、主な仕様はパイオニアと同じ DVD-Audio対応5枚チェンジャ


●東芝、DVD-RAM/HDDハイブリッドレコーダを参考出品

 東芝は、DVD-RAMとHDDを搭載したハイブリッドビデオレコーダを参考出品した。先日発表されたビクターのハイブリッドビデオレコーダと同じく、HDDに録画し、記録したいものだけをDVD-RAMに保存するという。

 チューナはアナログBS/CSおよび地上波のみでデジタルには対応しない。なお、デジタルインターフェイスは備えていないが、「BSデジタル放送を録画するには、DVD-RAMでは容量が十分でないのでデジタルインターフェイスは搭載しなかった」としている。


●ビクター、ハイブリッドビデオレコーダーを展示

 ビクターでは、発表したばかりのHDD/S-VHSハイブリッドビデオレコーダ「HM-HDS1」を展示したほか、DVD-RAMビデオレコーダと、SDメモリーカード対応ペンダント型携帯オーディオプレーヤーのモックを参考出品した。
9月28日に発表されたHDD/S-VHSハイブリッドビデオレコーダ 参考出品のDVD-RAMビデオレコーダ。デザインがほぼ同じ事から、松下からOEM供給を受けていると思われる SDメモリーカード対応携帯オーディオプレーヤー。完全なモックで動作はしていない

□CEATEC JAPAN 2000のホームページ
http://www.ceatec.com

(2000年10月4日)

[Reported by taira@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp