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NEC COMSTARZ neo NTT-ME MN128-SOHO PAL 導入しやすさに磨きをかけた 定番ISDNルーターの新モデル TEXT：法林岳之　Takayuki Hourin

■ COMSTARZ neo

個性的なルックスが印象的なCOMSTARZ neo。背面のコネクタ類はルーターとしてはシンプルな構成だ

　これまで、COMSTARZシリーズはパワーユーザー向けのISDNルーターという位置付けだったが、ここにきて、機能を絞り込み、初めてISDNを導入するユーザーを意識した「COMSTARZ neo」がラインナップに加わった。従来製品のようなオールインワン設計ではなく、エントリーユーザーのニーズを分析して開発された製品だ。ラベンダー、コーラルピンク、マンゴーイエローと、3色揃ったボディーカラーも従来のISDNルーターにはないアプローチと言える。

　本体にはDSUを内蔵し、DSU切り離しスイッチやS/T点端子なども備える。屋内配線が逆転していたときの反転処理は自動切り換えが可能だ。アナログポートも二つ備えており、INSナンバー・ディスプレイやi・ナンバー、フレックスホンなどのサービスにも対応する。

　データ通信は64/128kbps同期通信に対応しているが、本機をTAとして利用した場合は64kbpsまでとなる。データ通信ポートは、10BASE-T準拠のイーサネットポート、USBポートが用意されている。ただし、3台以上のPCから同時に接続したいときは市販のハブを別途購入する必要がある。イーサネットポートは通常のルーターと同じ使い方をするが、USBポートはTAとして利用する場合とルーターとして利用する場合で若干、取り扱いが異なる。たとえば、ルーターとして利用する際は、Windows 98のダイヤルアップネットワークで本機に内線ダイヤルアップをしてから、IEなどを利用しなければならない。このほか、メールの自動確認や新着メールの着信メロディなど、実用的な機能も搭載している。

　パワーユーザーにはやや扱いづらい面があるが、シンプルに使いたいユーザーには魅力的な機種だ。

■ MN128-SOHO PAL

MN128-SOHO PALの背面。低価格ながらルーターとしての基本機能はしっかりと押さえられている

　定番ISDNルーターとして人気を得ているNTT-MEのMN128-SOHOシリーズに、普及型の新モデル「MN128-SOHO PAL」が登場した。従来のMN128-SOHOシリーズ同様、TA、アナログポート、ルーター、ハブなどを内蔵したオールインワン設計ながら、初心者に不要な機能を省くことで、シンプルで使いやすい機能構成にしている。

　たとえば、TA利用時のデータ通信ポートはRS-232Cポートを省き、USBポートのみを装備。ハブも10BASE-T準拠の4ポートのものを内蔵しているが、カスケードポートを省いている。ほとんどのPCがUSBポートを搭載し、市販のほとんどのハブがカスケードポートを備えていることを考慮すれば、実用上の問題はあまりないだろう。データ通信は、標準的な64/128kbps同期通信、PIAFS2.1/64kbps通信に対応しているが、パソコン通信などに利用されていたV.110には対応しない。

目的ごとに項目分けされたMN128-SOHO PALの設定メニュー。初心者でも比較的簡単に扱うことが可能

　これらに対し、本機で注力されているのが設定と使い勝手だ。付属の「設定らくだ」をインストールすれば、ウィザードに答えるだけでWindows 98のネットワーク設定ができる。接続するときには「接続するゾウ」を利用すれば、クライアントPCから接続／切断を制御でき、設定メニューなどもワンタッチで呼び出すことが可能だ。

　また、設定メニューも従来モデルから一新され、目的ごとに設定項目が構成されている。そのため、まったくISDNルーターになじみのない初心者でも容易にセットアップすることが可能だ。通信は従来製品同様、十分なパフォーマンスが得られており、不満を感じることはほとんどない。

　フレッツ・ISDNの本格サービス移行などで、これからISDNルーターに移行するユーザーや、すでにISDN TAなどを持つユーザーがISDNルーターを導入するときにお勧めしたい製品だ。

■ 製品名：COMSTARZ neo