NEW PRODUCTS TESTREPORT |
NEC AtermIT21L デザインと設定ユーティリティを
TEXT:法林岳之 Takayuki Hourin |
本体正面には波形のスリットがあり、ここに本機の状態を示すLEDが配置されている。背面にはUSBやシリアルポート、U点など一般的なTAと同じ端子類が並ぶ |
本体は曲線を主体とした斬新なものを採用しており、ボディカラーもパールホワイト、コーラルレッド、メタリックブルーの3種類が用意されている。AtermIT65シリーズ以降、採用されてきた液晶ディスプレイは搭載されていないが、本体正面にあるウェーブ状のスリット内にLEDが配置され、本機の状態を艶やかな彩りで知らせてくれる。
データ通信は64/128kbps同期通信モード、V.110/57.6kbpsおよびPIAFS2.0/64kbps非同期通信モードなどに対応し、64/128kbpsを回線接続中に動的に切り換えられるリソース/スループットBODにも対応している。ただ、ほかのAtermシリーズで好評を得ているフレックスBOD for USBはサポートされていない。データ通信ポートはRS-232CとUSBポートを備えており、USBポートはWindows 98/98SE/2000環境で利用可能だ。しかし、AtermITXシリーズのITMUX機能のように、複数台の同時接続はできない。
「らくらくアシスタント」のメニュー画面からは丁寧な解説付きで設定が行なえる |
Atermシリーズと言えば、ISDNが普及し始めた当時、一早く設定ユーティリティを添付した製品を出荷していたが、最近ではウィザード形式のらくらくウィザードにより、設定ファイルのインストールからインターネット接続の設定が一気にできる環境を実現するなど、導入のしやすさについては定評がある。これがAtermシリーズの人気の秘密の一つでもあるが、AtermIT21Lでは「らくらくアシスタント」というツールをCD-ROMに収録することにより、さらに導入しやすく、使いやすい環境を提供している。
「らくらくアシスタント」では、動画によるレクチャーも受けることができる |
本機は、ハードウェアの基本的な性能では上位モデルとほぼ同じだが、機能や装備を上手に絞り込んでおり、実売価格は20,000円を確実に下回っている。コストパフォーマンスの高さは、国内で販売されるISDN TAでもトップクラスと言えそうだ。エントリー層を中心として、デザインを重視したいユーザーや、よりリーズナブルにISDN環境を実現したいユーザーにオススメの製品だ。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□製品情報
http://aterm.cplaza.ne.jp/stage/aterm_it21l/index.htm
□関連記事
【4月14日】NEC、ファッショナブルなデザインを採用したTA「AtermIT21L」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000414/nec.htm