6月7日（現地時間） 発表

　米連邦地裁は、米Microsoftの独占禁止法違反訴訟について、違反状態を改善するための是正措置として、Microsoftの分割を命令した。米司法省らの案に沿った内容で、同社をOS部門とアプリケーション部門に分離する。Microsoftは命令を不服として控訴する方針を明らかにした。

　同社のビル・ゲイツ会長はリリースにおいて「政府がテクノロジー産業を規制しようとする最大級の試み」と強い拒否反応を示し、「（Microsoftの分割は）消費者を害し、コンピュータを使いにくくし、ハイテク産業全体の何千ものほかの企業や労働者に打撃を与えるものだ」とコメントしている。
　また、同社の法務部門を担当するBill Neukom氏は「（我々の）競争相手が意図したことを政府がそのまま書き出し、証言が十分に検討されないままに判決が出た。政府が計画がどのようなマイナスをもたらすかについて証拠を提出する公正で合理的な機会を求めたが、その基本的な権利を否定された」と発言。

　今回の判決は4カ月以内に是正計画を提出し裁判所の承認後実行され、実行後10年後に失効となる。同社は「（Windowsの機能の開示は）知的財産を不正に没収するもの」としており、判決の即時執行停止を求めていくとしている。

□連邦地裁のホームページ（英文）
http://www.cadc.uscourts.gov/
□Microsoftのホームページ（英文）
http://www.microsoft.com/
□ビル・ゲイツ会長のコメント（英文）
http://www.microsoft.com/presspass/trial/jun00/06-07billgBroll.asp
http://www.microsoft.com/presspass/press/2000/Jun00/DecisionPR.asp
□〃（和訳）
http://www.asia.microsoft.com/japan/presspass/releases/060800doj2.htm
http://www.asia.microsoft.com/japan/presspass/releases/060800doj.htm
□判決文（英文）
http://www.microsoft.com/presspass/trial/jun00/06-07finaljudg.asp
□米司法省のホームページ（英文）
http://www.usdoj.gov/
□判決文（英文）
http://www.usdoj.gov/atr/cases/f4900/4909.htm
http://www.usdoj.gov/atr/cases/f4900/4910.htm
□関連記事
【4月4日】米Microsoft、司法省との独占禁止法訴訟で敗訴
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000404/ms.htm

(2000年6月8日)

[Reported by date@impress.co.jp]