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ますますインターネット事業に傾倒するSEGA
ISAO新社長に元日本IBMの大山俊道氏が就任

5月23日発表



大山俊道新社長(写真左)と大川功取締役会長(写真右)
 CSKグループにおいてネットワーク・サービス・プロバイダ事業を担当する株式会社ISAOは都内で記者会見を開き、日本IBMでeビジネス関連を担当してきた大山俊道氏が新社長として就任したと発表した。これまで代表取締役会長であり社長を兼任してきた大川功氏は会長職に専任する。

 大山氏は'71年に日本IBMに入社。営業、オープンシステムセンターなどを担当後、'98年から取締役に就任し同時にeビジネス推進を担当。2000年2月17日に退職。今回、日本IBMにおけるeビジネスでの業績を買われた形でISAOの代表取締役社長に就任する。発表会の挨拶で大川氏は「まさに最適な人材を得た」と発言。大山社長も「ずっとビジネス畑でやってきたが、(新しい仕事に)非常にワクワクする」と意気込みを語った。

 発表会ではISAOの今後の事業展開についても説明があった。現在、Dreamcastにのみ提供されているネットワーク接続ソフト「ドリームパスポート」だが、7月を目処にパソコンに移植。無料で配布し、パソコンとDreamcastでチャットが楽しめるという。
 その後も携帯端末からもネットワークに接続できるようなシステムを構築。ISAOの会員になれば、端末を選ばずにネットワークにアクセスし、コンテンツを楽しめるようにしたいという。また、ユーザーの指向などをデータ化し蓄積。個人の指向に合わせた個人別ポータルの構築を目指すという。ISAO.netの会員は現在63万人で、4月からの増加数を考慮すると100万人へ遠くないうちに到達できるとしている。

Dreamcast版ドリームパスポート3
 4月末にリリースされた「ドリームパスポート3」に関するデモも行なわれ、今回大幅に強化されたチャット関連機能を中心に紹介された。テキストだけでなく近々発売が予定されているDreameyeを使うことで音声や動画のやりとりも行なうことができる点を強調。チャットによる仲間作り、コミュニティの形成を容易に行なうことができることで、より多くのユーザーを獲得したい意向だ。

 「Dreamcastで通信の楽しさを知ったユーザーの多くはパソコンユーザーに流れてしまう」といった意見も聞かれる中、PC版のドリームパスポートが発表されることでDreamcastの必然性が揺らぐのでは、という質問に対して同社の高倉鉄夫副社長は「Dreamcastにより簡単にネットに接続でき、気軽にネットを楽しめるという点で、むしろ(Dreamcastの)優位性は際だつ」と発言。また、秋からはDreamcast対応ネットワークゲームが多数リリースされることで、優位性はより加速するとしている。

 また、先日から一部で流れているセガ・エンタープライゼスの社長交代に関する報道について大川会長は「現在正式に決まっていない段階で、26日の取締役会で決定したあと、そういった人事も発表したい。これ以上はコメントできない」としているが、挨拶の中では「本業のほうが忙しいため(ISAOは大山氏に)社長をお願いする」とコメントしていた。

□ISAOのホームページ
http://www.isao.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.isao.co.jp/release/2000_0523.html
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000217/isao.htm

(2000年5月23日)

[Reported by funatsu@impress.co.jp]


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