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住友金属システム開発 MP3 JUKEBOX 4.4 by MusicMatch 新エンジンを搭載し、CDDBにも
TEXT:大根田丈久 Takehisa Ohneta |
標準で表示されるウィンドウはPlayer(上段)、Music Library 、Recorder(下段)の3種類。必要なウィンドウだけを表示することや、デザインを変更することもできる。 |
録音関連の設定を行なうダイアログ |
複数のウィンドウで構成されるデザインは、ステレオコンポ風にスタックされて配置され、通常のWindowsのインターフェースとは一風違った独自の雰囲気を漂わせる。ウィンドウは基本的に機能別に独立しており、再生操作を行なうPlayerウィンドウ、音楽ファイルを一覧リストとして扱うMusic Libraryウィンドウ、録音機能を用意してあるRecorderウィンドウが標準で表示される。また、ウィンドウのデザインは4種類の中から選べるほか、MusicMatchのサイトからダウンロードしたものを使用することもできる。
MP3ファイルの作成は実に簡単に行なえる。あらかじめサウンドカードから録音するなどしたWAVEファイルを指定し、録音ボタンを押すだけで作成可能だ。もちろん、音楽CDから一旦WAVEファイルを作らずにMP3ファイルに直接変換できるのは従来のバージョンどおり。JUKEBOX4.4では、この変換時に用いられるエンコードエンジンがXing Technology製のものから、その音質には定評のあるFraunhofer IIS製のものに変更されたのが大きなポイントだろう。エンコード設定に関しても固定bitレートで、8kbps~320kbpsまで設定できるほか、可変bitレートのファイルも作成可能だ。
本製品は、CDDBと呼ばれる音楽CD情報データベースへインターネット経由で自動的にアクセスする機能を持っているため、CD-ROMドライブに挿入した音楽CDのアーティスト名や曲名などが自動的に表示されるだけでなく、MP3化されたファイルのID3タグとして自動的に設定することも可能だ。ただし、CDDBは主にアメリカのCD情報が中心で、日本国内で発売されているCDタイトルすべてが網羅されているわけではなく、また登録情報も英語表示となってしまうので注意が必要だ。
また、ソフト名にMP3と銘打ってあるが、実際にはWindowsで扱える多くのサウンド形式に対応しており、WAVEやWMAの録音再生もできる。WMAはMicrosoftが開発した、MP3よりもさらによい圧縮効率を持つと言われるサウンド形式で、Windows Media Technologyで利用されている。JUKEBOX4.4ではこのWMA形式もMP3同様に、オーディオ入力や音楽CDから直接変換することができる。
インターネット経由でMusicMatchのWebサイトから楽曲をストリーム再生することも可能 |
ここまで見てきたように、本製品はMP3レコーダー/プレイヤーとして十分な実力を持っているだけでなく、CDDBの利用やストリーミング再生など多彩な機能が魅力だ。必要とするCPUもMMX Pentium 166MHz以上と敷居も低いので、比較的古いマシンやノートPCをはじめ、さまざまな環境で利用できるだろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□住友金属システム開発のホームページ
http://www.smisoft.ssd.co.jp/
□製品情報
http://www.smisoft.ssd.co.jp/product/jb/index1.html