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E3 2000会場レポート PCゲーム編その2

依然人気のあるロールプレイングやシューティングゲーム
Age of Empire II拡張アドオンキットほか

期日:5月11~13日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center


 ここでは、E3に出展されたソフトの中から、ロールプレイングゲームやシミュレーションゲームなど、ちょっと濃い目のタイトルを中心に紹介しよう。アメリカでは依然としてPCゲームの人気が高く、今回も各社のブースで気になる最新作がデモンストレーションされていた。


●多数の新作ソフトで賑わうMicrosoft

「AGE of EMPIRES II CONQUERORS EXPANSION」の実演機でプレイする人たち
 コンベンションセンターのSOUTH HALL中央に陣取るMicrosoftは、大型のティスプレイを並べて、十数タイトルを展示。中でもひときわ注目を集めていたのが、「AGE of EMPIRES II CONQUERORS EXPANSION」だ。その名のとおり「AGE of EMPIRES II:The Age of Kings」の機能を拡張するためのアドオンキットで、これを追加することにより、新しいシナリオや民族をプレイすることが可能になる。

 拡張された第1のポイントは、フン族、スパニッシュ、コリアン、アステカ、マヤの5民族が追加され、全18民族になったこと。これによって部隊の種類も増え、装甲の厚い亀甲船や豹戦士など個性豊かなユニットが使えるようになった。新しいテクノロジーやキャンペーンシナリオも追加され、より多用な戦いを楽しむことができる。

新しい文化が追加され、建造物のデザインも増えた
 もちろん、変わったのはそれだけではない。最初はディスプレイの設定のせいかと思ったのだが、既存のユニットや建造物のグラフィックが微妙に変更されている。色の使い方が自然になり、とくにグラデーションが滑らかになったように感じる。またリリースによれば、ユニットの思考パターンにも改良が加えられ、より“スマート”になったとのこと。

 発売は今年の秋になるとの話だが、Microsoftの日本法人スタッフによれば、現在英語版と同時に日本語版の開発も進行中で、日本語版もほとんどタイムラグなしで発売される予定だという。

 すぐとなりのスペースでは、「Microsoft Combat Flight Simulator」の新作も展示されていた。タイトルは「Microsoft Combat Flight Simulator WWII Pachific Theater」。第二次世界大戦中に南太平洋のソロモン諸島沖で繰り広げられた、旧日本軍対アメリカ海軍の戦いをベースにした作品で、ゼロ戦やコルセアなど日米の戦闘機が登場する。ディテールにもこだわり、コクピットの映像もオリジナルに近いデザインになっているという。用意されているミッションの中には、空中戦や対地攻撃が120作戦。もちろん、MSN Gaming Zoneを使えばネットワーク対戦することも可能だ。

「Microsoft Combat Flight Simulator WWII Pachific Theater」の人気も上々 見よ、このリアルな映像を!!

 太平洋を舞台に戦うパッケージのリリースは、「Microsoft Combat Flight Simulator」で戦う日本人プレーヤーの願いだった。当時、世界的に見てもレベルが高いといわれていた日本の戦闘機を使いたいという“夢”がかなったわけだ--しかしその反面、ちょっと怖い気もする。ゲームとはいえ、ここまで設定がリアルになれば、当然プレーヤーのイレ込み方も違うはず。ネットワーク対戦がいままで以上にエキサイトするのは、まず間違いないだろう。それがよい方向に向くことを願いたい。

 なお、発売は今年の秋。こちらも現在日本語版の開発が平行して進められており、英語版とほとんど同時に発売される予定だ。

新しいコースが追加された「LINKS 2001」。ゲージのデザインも変わっている
 スポーツ系のシミュレーションも、いくつか新作が展示されていた。これまた根強い人気を誇るゴルフは、「Microsoft Golf 2001 EDITION」と「LINKS 2001」の2作が早くも登場。画面で見るぶんにはほとんど改良点がわからなかったが、いずれも新しいコースが追加され、3Dの描画エンジンが改善されたということだ。ちなみにMicrosoft Golfは初心者向けで、LINKSは上級者をターゲットとしているという。これからも両タイトルともにバージョンアップを予定している。

 このほかマイクロソフトのブースでは、「ディアブロ」タイプのネットワーク対戦型マルチプレイRPG「DUNGEON SIEGE」が見逃せない大ネタだが、この作品については明日詳しい説明会が開かれる予定なので、終了後に改めてレポートする予定だ。乞うご期待!

(c)2000 Microsoft Corporation. All rights reserved.


●「Might and Magic」で勢いをつける3DO

「Might and Magic」を展示する3DOのブース。センター内には至るところにポスターが貼られていた
 全体的にスポーツゲームとストラテジーが目立つ中で、3DOは正統派のファンタジーRPGで勝負を掛ける。今回展示されたのは、シリーズ最新作となる「LEGENDS of Might and Magic」とアクションRPG「Warriors of Might and Magic」、そして新しいシリーズとなる「HEROES CHRONICLES」だ。

 「LEGENDS of Might and Magic」は、プレーヤーの視点で表示される3DマルチプレイRPGで、強いていえば「EVER QUEST」に近いだろうか。ダンジョンやフィールドを移動しながらモンスターと戦い、また数々のトラップを回避しながらシナリオを楽しむ作品だ。LANやインターネットを使って最大6人でパーティを組むことができるほか、最大16人が参加するバトルロイヤルも可能とのこと。「Might and Magic」の世界観をそのままに、リアルタイムバトルの緊張感と、マルチプレイのおもしろさがミックスされている。新たに作成された3Dエンジンの表現力も豊かで、水面の揺らめきや炎の描写が美しかった。

 「Warriors of Might and Magic」は、「LEGENDS of Might and Magic」をさらにアクションゲーム化し、むしろ格闘戦がメインといっていい作品だ。プレーヤーの視点ではなく主人公が画面に表示されるタイプで、PC版だけでなくPS版とPS2版の3種類が販売される予定になっている。

 新シリーズの「HEROES CHRONICLES」は、エントリーユーザー向けのRPGだ。「Might and Magic」に限らず、現在のRPGは内容の濃い作品が多い。たとえば「Might and Magic」では数百種類ものキャラクタが登場するが、それゆえに複雑で、容易に手が出せなくなりつつあることは否定できない。日本では早くからこの傾向が現れ、最近は遊び心地がライトなゲームのほうが好まれる傾向にあるが、似たような現象がアメリカでも起こりつつあるということなのだろう。「HEROES CHRONICLES」ではキャラクタの数を減らし、マップを小さくすることによって、ゲーム全体のボリュームを抑えているとのこと。つまり、短時間で遊ぶ、ライトなRPGというわけだ。ひたすら巨大化、重厚化の道を突き進むPCゲーム界の流れを変える作品になるのかどうか、興味深い。

3作について話を聞かせてくれた、ブランドマーケティングマネージャのScott McDaniel氏。声が渋い 「LEGENDS of Might and Magic」。ちょっと「エバクエ」ぽい感じもするが、映像は美しい まるで絵本を見ているかのように鮮やかな、「HEROES CHRONICLES」の画面

(c)2000 The 3DO Company. All rights reserved.


●Westwoodは3D化した「Command and Conquer」を発表

Westwoodは「Command and Conquer Renegade」を展示。自由の女神がたいまつを掲げる
 当初新作「Earth and Beyond」を展示する予定だったWestwoodのブースでは、残念ながら急遽とりやめに。その代わり、「Command and Conquer」シリーズの最新作、「Command and Conquer Renegade」を見ることができた。

 「Command and Conquer」は戦場で兵士が戦うストラテジー系の作品だったが、「Command and Conquer Renegade」はそのシステムを引き継ぎつつアクション化を進めたもの。3Dで表示される戦場を移動しながら武器や車両を手に入れ、ミッションの遂行を目指すというゲームだ。……というと、よくある3Dアクションと同じように思われてしまいそうだが、このゲームでは「Command and Conquer」同様に緻密な作戦が欠かせない。作戦の立案の遂行のおもしろさをそのままに、よりスピーディーに楽しめるようになったというわけだ。じっくり遊ぶことを好むストラテジー系のゲーマーに、3D化された「Command and Conquer」がどう評価されるか気になるところだが、これによって新しいファンの開拓ができるかもしれない。

(c)2000 Electronic Arts Inc. Westwood Studios is a trademark or registered trademark of Electronic Arts in the U.S. and/or other countries. All rights reserved.


●新しいSimシリーズの内容は?

 気になるといえば、忘れることができないのがMaxisの新作だ。ブースではSimシリーズの最新作が2本展示され、オペレーターによってデモンストレーションされていた。

 まずひとつは、「The Sims Livin' Large」というタイトル。これはすでに発売されている「The Sims(邦題:シムピープル)」の拡張キットで、アドオンすることによって新しい家具や電化製品が配置できるようになるというものだ。「The Sims」ではアイテムの数が思ったよりも少なく、プレーヤーの好みに合ったインテリアにするのは大変だったが、「The Sims Livin' Large」を組み込めば一気に解決。具体的な数については聞くことができなかったが、デモを見るぶんでは、相当増えていることがわかる。室内をロココ調の豪華な雰囲気でまとめたり、ハイセンスでカラフルな部屋にすることもできる。「こするとジンが出てくるランプ」などというのもあり、遊び心もたっぷりだ。

人だかりが絶えない「SimsVille」の実演機。しかし、直接操作することはできなかった 新しいオブジェがたっぷり追加された「The Sims Livin' Large」。豪華な部屋も思いのまま

 「SimsVille」の方は、まったくの新作。都市を育てる「SimCity」と、家庭や個人を育てる「The Sims」の間に位置する内容で、100世帯ほどのちいさな村がゲームの舞台となる。それゆえにこのゲームでは村人同士の人間関係やコミュニケーションが重視され、「誰と誰が仲がいい、悪い」という情報が大きな意味を持っている。人間関係がどう育つかによって、村全体の成長に影響してくるのだ。たとえばある2人の人物が村長の紹介で出会い、それがきっかけで、新しい店や会社が設立されたりする。これによって事業と雇用が発生し、村に人と財産がもたらされる……といった具合だ。逆に人間関係がうまくいかなければ事業は失敗し、人や資金が流出してしまうこともある。人間関係を村の成長の原点とするコンセプトは、なかなかおもしろい。ただし完成度は低く、ようやくデモが動いているという状態。実際に村が育つ過程を見ることはできなかった。

 明日はSimシリーズの生みの親、ウィル・ライト氏の公演が予定されているので、「SimsVille」についての話を聞くことができれば、さらに詳しく紹介したい。

(C)2000 Electronic Arts. All rights reserved.

(2000年5月12日)

[Reported by 駒沢丈治]


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