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ソーテック e-note 640H K6-2 400MHzを搭載した 128,000円の超低価格ノート TEXT：水島伸行　Nobuyuki Mizushima

低価格機ながらもキーピッチ、キーストロークは十分確保されている。タッチパッドの感度も良好だ

　e-oneの発売以来、ローコストデスクトップPCメーカーの草分け的存在となったソーテックが、128,000円のA4サイズオールインワンノートPC「e-note 640H」（以下640H）を発売した。同社はノートPC市場において古参の部類に入り、e-oneを発売するまでは現在も開発、販売が続けられているWinBookシリーズが主力製品であった。そのためノートPCに関するノウハウは大手各社にも劣らないほど蓄積されており、低価格機と言えども妥協のない作りとなっている。

　スペックを見てみると、CPUはAMD-K6-2の低消費電力版、モバイルAMD-K6-2-Pの400MHz動作品が、メインメモリには64MBのSDRAMが搭載されており、整数演算中心のワープロや表計算、Webブラウザなどの処理では同クロックのCeleronを搭載したマシンと同等の性能を発揮する。HDDの容量は4.3GBで、初期状態では約3GBの空き領域が存在している。大容量とは言えないが、ビジネスやインターネットを中心とした使用では実用上十分なものと言えるだろう。

背面部。USB、PS/2、シリアル、パラレルなどの各端子が用意されている

　液晶ディスプレイはDSTN方式を改良したHPA方式で、サイズは13インチ、最大800×600ドット／65,536色表示に対応している。実際に目にした印象としては、TFT方式と比べてコントラストがやや低く、視野角も多少狭く感じられたが、本体正面に座って作業する際に不満を覚えることはなかった。また、STN系液晶の構造上、ウィンドウなど垂直方向と右方向に薄い影が発生してしまう。より高解像度かつ、高品質な表示を求めるのであれば、上位機種となるXGA対応TFT液晶搭載モデル、「e-note 645T」（標準価格168,000円）を選択するとよいだろう。ビデオチップは2MBのビデオメモリを内蔵したSilicon Motion LynxEMで、本体背面の外部CRT端子を利用することによりデュアルディスプレイにも対応するほか、640×480ドット表示時には液晶ディスプレイの表示を90°単位で回転させるユニークな機能も持っており、出先でのちょっとしたプレゼンテーションでも活躍しそうだ。

付属のジャストホームはワープロや住所録、写真管理などの機能を持つ

　そのほか、最大24倍速のCD-ROMドライブやFDDを内蔵しているだけでなく、56kbps対応モデム、サウンド機能、スピーカー、マイクなど、ユーザーが必要とする機能はほぼすべて備えており、機能面でデスクトップ機と比較しても見劣りする点はない。拡張性も高級ノートPCと変わらないもので、USB端子とTypeIIのPCカードスロットをそれぞれ二つ備えることに加え、シリアル、パラレル端子や、IrDAポートなど多彩な拡張機器に対応できる仕様となっている。また、ノートPCを選択する上で重要なポイントとなるキーボードまわりだが、キーピッチは余裕ある19mm、ストロークは3mmが確保されており、配列にクセがないことも加えて、多くのユーザーが素直に使用することができるものとなっている。

本体右側面には、CD-ROMドライブが搭載されているが、ドライブのフタをスルーする形でIrDAポートが存在する

　さらに本機はハードウェアスペックだけでなくソフトウェアの充実にも配慮されている。簡易ワープロ、住所管理機能などの統合型アプリケーション、「ジャストホーム」がプリインストールされる上に、1年間は月10時間まで無料でインターネットプロバイダJustNetへの接続が可能な「SOTEC-JustNetスターターコース」への入会権も付属し、付加価値も高い。ノートPCとしては非常にリーズナブルな価格と多彩な魅力を備えている本機は、デスクトップPCの代用としてのメインマシン的な使用にも、また、必要な際には持ち運びも可能なセカンドマシンとしての使用にもたえ得るだろう。低価格と省スペース性を両立させたいユーザーは注目の製品だ。