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IDF Japan '00 レポート
USB 2.0のIntel製チップセットへの統合は2001年

ジェイソン・ジラー氏

3月16日

会場:青山ダイヤモンド・ホール ダイヤモンド・ルーム



 インテル株式会社は、IDF Japan '00の一環として「USB 2.0」の発表会を開催、USBインプリメンタルフォーラムの会長 ジェイソン・ジラー氏がプレゼンテーションを行なった。プレゼンテーションの内容は、2月のIDFとほぼ同じだったが初公開のデモや、質疑応答でUSB 2.0のインテル製チップセットへの統合の見通しなどが語られた。
 なお、USB 2.0は現在Rev 0.9で、仕様ドラフトの最終段階(Release Candidate)を先週発表。その後30日間のヒアリングを経て、4月に最終的な規格として決定される。

 まず、ジラー氏はUSB市場の現状を解説。特に周辺機器市場では順調に伸びており、2003年にはUSB関連製品は150億ドル規模の市場になるだろうとした。
 その後、USB 2.0の仕様を説明した。概略は以前からアナウンスしていたものと変化なく、最高データ転送速度が480Mbpsで、現行のUSB 1.1との完全な互換性を持ち、ケーブルも既に市場に出回っているものが使用できる。また、製造コストもUSB 1.1とほとんど変わらないので安価なソリューションが展開できると説明。また周辺機器ごとの想定転送速度も紹介された。

USB 2.0の主な仕様 Desired BandWidth

 続いて、NetchipとMicrotekによるスキャナのデモンストレーションが行なわれた。デモはUSB 2.0で接続されたスキャナで画像を取り込み、USB 1.1接続のプリンタでプリントアウトするというもの。USB 2.0スキャナのデモは世界初という。
 また、Insystem DesignによるMOドライブや、LEXAR MediaのCFリーダーのデモも行なわれた。

NetChipsのデモ LEXAR Media Insystem DesignのMOドライブ

USB 2.0/IEEE-1394比較表
 USB 2.0とIEEE-1394の比較表も提示された。IEEE-1394はDVやデジタルTVなどの家電製品に、USB 2.0はPC周辺機器にターゲットを絞っていくという従来の路線を踏襲している。
 具体的な製品の発売時期は「2000年の年末商戦頃には最初のUSB 2.0対応機器が発売されるだろう」とし、「約35社が年内の量産を予定している」と述べた。

 最後に質疑応答が行なわれ、「インテルのチップセットでUSB 2.0に対応するはいつになるのか?」という問いには、「チップセットに統合されるのは2001年からになる」とし、「当初はディスクリートのホストコントローラを組み込んでいく形をとるだろう」と述べた。「当初は、ハイエンドから徐々に浸透し、チップセットに統合されてからは“バリューPC”など低価格帯にも普及していくだろう」との見通しを明らかにした。

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□USB Implementers Forumのホームページ(英文)
http://www.usb.org/
□関連記事
【'99年10月13日】USB 2.0の最高速度はFireWireを上回る480Mbps、2000年後半に製品化
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/991013/usb2.htm

(2000年3月16日)

[Reported by usuda@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp