【Dreameye】 |
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2000年2月16日 発表
株式会社セガ・エンタープライゼスは、同社のコンシューマゲーム機Dreamcastに接続することでテレビ電話や、写真付きのメールをやりとりできるデジタルビデオ&カメラ「Dreameye」を発表した。発売は6月を予定しているが、価格は現在検討中としている。
Dreameyeは31万画素の1/3インチCMOSイメージセンサー搭載のデジタルカメラ。Dreamcastに接続することでビデオカメラとしても使用できるほか、単4電池2本を収めるバッテリパックを取り付けることで、単体でデジタルスチルカメラとして使用することも可能。画像データは内蔵メモリにJPEG形式で31枚まで記録される。対応解像度は640×480ピクセル。電池寿命は連続撮影時約300枚となっている。音声は、音声飼育ゲーム「シーマン」同様、コントローラに取り付けたマイクユニットにマイク付きヘッドセットを接続する。DreameyeはDreamcastのコントローラ端子に接続。コントローラ端子は4つあるが、どの端子に接続してもかまわない。
ボディカラーはDreamcastに合わせたアイボリーカラーで、レンズカバーにはシンボルマークの渦巻きがあしらってある。セガは「飽きのこないシンプルなデザインを目指した」という。直に手に取った感触としてはコンパクトにまとまっており、かなり薄い印象を受けた。
発表会に出席したセガの大川功会長ほかKDDの平田康夫取締役などが並んだ |
2つ目の用途としては、撮った写真をDreamcastで加工しメールに添付し送るというもの(加工せずに送信することも可能)。加工用のソフトは、米Adobeの画像処理技術、ビデオ技術についてライセンスを取得しているサードパーティ米PictureIQとセガが共同開発した「DreamPhotoFun」がシステムに同梱される。
画像の一部分をつまむなどの画像の加工を、簡単な操作で行なうことができるほか、吹き出しやプリクラ風のフォトフレームなどの素材も収録している。JPEG形式で記録されるほか、Dreameyeのホームページなどに記録できるネットアルバムサービスも予定されている。
3つ目はテレビ電話機能。KDD、KDDテクノロジーと共同で開発され、すべてソフトウェアのみで実行されるという。フレームレートはいくらか? との質問に正確な答えは得られなかったが、だいたい秒間2コマから3コマ程度といった感じ。これについては同社は「今回発売するのはナローバンドを想定したもので、ブロードバンドや高速回線を想定したものを現在開発中である」としている。会場ではニューヨークにいるセガトイズ社長と会話してみせたほか、フランスのカンヌに滞在中の入交昭一郎社長が「これからも地道にインターネットサービスを実現していく」と挨拶した。
セガの歴代コンシューママシン“メガドライブ”“サターン”“Dreamcast”を開発指揮してきた佐藤秀樹氏が商品の説明を行ない「Dreameyeのアイは、“目”という意味のほか、Internetのアイ、そしていろいろな使い方を通じアイを深めていって欲しい(インターネットに写真を掲載することで、若者の出会いの場となるのでは……といったセガの新聞広告を意味する)。Dreameyeで、Dreamcastを使ったインターネットサービスの幅が広がる」と語った。対象とするユーザーは老人から子供までのオールターゲットを対象としており、このため「'99年10月にはほぼ完成していたが、誰でも使えるようにGUI関連の調整を続けていた」としている。
Dreameyeをゲームにも利用できる例としては、シーマンの顔がユーザーの撮った写真に変えることができるといったことや、麻雀やトランプを題材とした通信対戦ソフト「あつまれ!ぐるぐる温泉」でユーザーのムービーを表示するといったアイディアが披露された。
発表会半ばで佐藤氏はこのカメラが動画像認識技術にも応用できるデモを行ない「私の着ているジャンパーの裏の色はオレンジだが、この色に反応して画面に炎のグラフィックが表示される。(この炎のように)我々の熱い気持ちを受け取って欲しい」と力の入った発表会となった。
□セガ・エンタープライゼスのホームページ
http://www.sega.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sega.co.jp/sega/corp/news/nr000216_1.html
□関連記事
【'99年6月1日】セガ、Dreamcastを電撃的に値下げ。6月24日から19,900円で
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990601/sega.htm
(2000年2月16日)
[Reported by funatsu@impress.co.jp]