ボディーは大きめだが、安定したホールドができるため、屋内撮影でもカメラブレを起こす度合いが少ない。マルチ測光のため、明暗比の高いシーンでも、ほぼ意図に近い露出になっているうえ、ホワイトバランスも適度で好感が持てる。
シャープさよりも自然さを優先した、ややおとなしい絵作り。そのため、パッとみたときの印象はやや弱いが、長時間見ていても疲れない絵作りのため、プリントして部屋に飾るといった用途に向いている。もちろん、後記のように、カスタム設定で彩度を高め、シャープネスを強めにすれば、いわゆる見栄えのする絵作りにすることもできる。
本機は夜景がきれいに撮れるカメラといえる。これは長時間露出時に発生するCCDのノイズをソフト的に補正する機能を備えていることと、レンズ性能が絞り開放から優秀で点光源のニジミが少ないことに由来するもの。また、露出制御が的確な点も大きく貢献している。
マクロ機能も最短6cmとなかなか強力。背景のボケ味もなかなか素直で好感が持てる。ただ、高画素モデルでの接写は、ピントの合う範囲が極端に狭くなるため、撮影には細心の注意が必要だ。
あまり輪郭を強調していないため、一見ソフトに見えるが、解像度は十分にある。階調の再現性もなかなか良好だ。
全体に自然でおとなしい感じの絵作りを指向しており、この絵作りは若干好みが分かれるところ。だが、写真的な自然さを重視する人やあとから画像処理ソフトで補正する人には、このくらいの絵作りのほうが使いやすいだろう。
もっとも、本機は、必要に応じて画質をカスタマイズできるので安心だ。もし、従来他社機に近い、見栄えのする絵作りが好みであれば、シャープネスと彩度を「高」にセットすればいいだろう。なお、もともとこのCCDはダイナミックレンジが狭めなのと、ノイズが目立ってくるため、コントラストを高めるのはあまりオススメしない。
また、1024×768ピクセルで撮影しても、300万画素機らしい解像度の高さは十分に感じられる。そのため、普段はこのサイズで撮影し、高画質が必要なときだけ、フルサイズで撮影するといった使い方をしてもいいだろう。
FINE | |
【1,215KB】 |
【1,235KB】 |
NORMAL | |
【916KB】 |
【947KB】 |
彩度 | ||
高 | 標準 | 低 |
【950KB】 |
【968KB】 |
【945KB】 |
シャープネス | ||
ハード | ノーマル | ソフト |
【972KB】 |
【931KB】 |
【874KB】 |
コントラスト | ||
高 | 標準 | 低 |
【971KB】 |
【936KB】 |
【939KB】 |
ECONOMY | |
【536KB】 |
【564KB】 |
NOMAL(1,024×768ドット) |
【233KB】 |
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http://www.casio.co.jp/
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(2000年1月31日)
[Reported by 山田久美夫]