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エプソンダイレクト「Endeavor NJ5200Pro」
~Centrino 2対応のモンハンF推奨ゲーマー向けモデル




エプソンダイレクト「Endeavor NJ5200Pro」

発売中

価格:BTO



 エプソンダイレクトから、材質や塗装などに特徴があるゲーマー向けのノートPC「Endeavor NJ5200Pro」(以下、Endeavor)が登場した。Endeavorは、カプコンの人気ゲーム「モンスターハンター フロンティア オンライン(以下モンハンF)」の推奨PCにもなっており、モンハンFと同程度のスペックが必要な3Dゲームを楽しむ際には最適なノートPCとなっている。

 また、Endeavorは購入時にCPUやメモリなどのパーツ構成を細かく指定できるので、製品の性能を自分で決定できるという特徴がある。ノートPCでは、ゲームに必要のない機能が搭載されていたり、ゲーマー向けを謳いながら性能のバランスがおかしかったりすることがあるので、自分でパーツを選択できるのはうれしい。今回は、評価用ということでほぼ最高スペックの状態にしたEndeavorを紹介する。

【表1】基本構成
CPUCore 2 Duo T9600(2.8GHz)
メモリDDR3-1066 2GB(1GB×2)
チップセットIntel PM45 Express
GPUNVIDIA GeForce 8800M GTX
ビデオメモリ512MB
HDD200GB
OSWindows Vista Home Premium SP1

●Centrino 2対応の最新ハイスペックノートPC

 Endeavorはこの夏の新製品なので、7月にIntelから発表されたばかりのIntel PM45 Expressチップセットを搭載しており、従来のCentrinoに代わる新しい世代のCentrino 2に対応している。簡単に言えば、チップセットが新しくなり、新しいCPUやメモリや無線LAN機能などを搭載できるようになっているのだ。具体的には、従来のIntel PM965 Expressと比較してIntel PM45 Expressは、FSBクロックが800MHzから1,066MHzに向上しており、メモリがDDR2-667からDDR2-800とDDR3-1066の両サポートになった。そのほか、メモリの最大搭載可能容量が4GBから8GBに向上していたり、企業向けの最新版vPro技術をサポートしていたりしているが、ゲームに関係しているのは前述したFSBクロックと対応メモリなどである。

 対応するFSBクロックが向上したことで、新しく登場したFSBクロック1,066MHzに対応するCore 2 Duoを使用できるようになった。今回使用したEndeavorにも、1,066MHzのFSBクロックで動作するCore 2 Duo T9600が搭載されている。CPUとチップセットを結ぶシステムバスはボトルネックになりやすい部分なので、FSBクロックが向上してシステムバスの転送速度が向上したことで、ゲームをより快適に動作させることができる。

 また、800MHzのFSBクロックで動作する従来のCore 2 Duoでは2.6GHz動作のCore 2 Duo T9500が最速のCPUだったが、本機が搭載するCore 2 Duo T9600はその上をいく2.8GHz動作となっている。動作クロックの向上は、もちろんゲームの動作に影響するし、より快適にゲームを楽しむためにはより高い動作クロックのCPUが必要になる。Endeavorは、CPUの性能面では現在最高レベルのノートPCだ。なお、CPUはほかにも、FSBクロック1,066MHzに対応するCore 2 Duo T9400(2.53GHz)、同P8600(2.4GHz)、同P8400(2.26GHz)を選択できる。

 Intel PM45 ExpressはDDR2メモリに加えてDDR3メモリもサポートしているが、どちらのメモリを搭載するかは各PCメーカー次第だ。Endeavorはどうかというと、ゲーマー向けということでIntel PM45がサポートするメモリの中ではもっともハイスペックなDDR3-1066メモリを搭載している。DDR3-1066メモリを搭載することのメリットは、DDR3-1066メモリをシングルチャンネルで搭載した場合でも、システムバスとメモリバスの帯域が同じになることだ。DDR2-800メモリでは、CPUのスペックを無駄にしないためにデュアルチャンネルでの搭載が推奨となるが、DDR3-1066なら仕様上はシングルチャンネルでも問題ない。とは言ってもあえてシングルチャンネルにするメリットはあまりないので、通常はDDR3-1066メモリの場合でもデュアルチャンネルを選択したほうが良い。今回使用したEndeavorも、1GBを2枚搭載するデュアルチャンネル構成になっている。なお、メモリは購入時に1GBから4GBまで、シングルチャンネルとデュアルチャンネルの各構成を自由に選択できる。

 ゲーマー向けノートPCにおいて、もっとも重要なパーツはGPUだ。Endeavorでは、GPUにGeForce 8800M GTXかGeForce 9600M GS、10月上旬からはQuadro FX2700Mを選択できる。選択肢は用意されているが、Endeavorで3Dゲームを快適に遊びたいなら、迷わずGeForce 8800M GTXを選択することになる。なお、今回使用した評価機にもGeForce 8800M GTXが搭載されていた。NVIDIAのノートPC向けGPUとしてはGeForce 9800M GTXが最上位モデルになるので、GeForce 8800M GTXは1世代前の最上位モデルである。だが、新旧で極端に大きな性能差があるわけではないので、世代が古いということを過度に気にする必要はない。気になる性能に関しては後述するベンチマークテストの結果で見ていきたい。

 そのほかのスペックに関しては、HDDは2.5インチで回転数5,400rpmのSerial ATA HDDを最大320GB搭載可能だ。120GBのHDDと200GBのHDDのみ7,200rpmのHDDを選択できるので、ゲーム用途にはそのどちらかを選んでおきたい。光学ドライブはゲーマー向けなのでBlu-ray Discドライブの選択肢はなく、DVD±R/RWのスーパーマルチドライブとCD-R/RW/DVD-ROMのコンボドライブの2択となっている。ほかに、インテル ターボ・メモリーを2GB搭載できるので、少しでもアプリケーションの起動速度などを速くしたい人は搭載を検討するとよい。

 液晶ディスプレイは15.4型のワイドパネルだが、ノートPCということで目の前に画面が来るので、結構大きく感じる。解像度は1,920×1,200ドットと1,440×900ドットのどちらかを選択可能だ。どちらの解像度を選ぶかは用途と好み次第だが、ゲーマー向けノートPCということを考えると1,440×900ドットのほうが最適だ。1,920×1,200ドットは普段のPCの利用において大変快適だが、3Dゲームを快適に遊びたい場合には少々解像度が高過ぎる。1,920×1,200ドットでスムーズに画面描画できるだけのスペックがあればよいが、いくらゲーマー向けノートPCとは言え、現在のノートPCにそれは難しい。なので、1,920×1,200ドットの場合には多くの3Dゲームで、解像度をそれよりも低くしてゲームをプレイすることになる。それが気にならない方は1,920×1,200を選択し、より多くのゲームでドット・バイ・ドットの精細な画面で楽しみたい場合には1,440×900ドットを選択したほうがよいだろう。

本体底面のネジを何本か外すと、簡単に内部のパーツ類を見ることができる。上部にあるヒートパイプでCPUとGPUの熱を集めて本体背面から排出する。大型のノートPCなので各パーツの配置にはかなり余裕がある ヒートパイプの左端がCPUで、右端がGPUだ。GPUはMXM(Mobile PCI Express Module)なので、GPUカード上にGPUとビデオメモリを搭載しており、それがマザーボードのMXMスロットに刺さっている CPUのCore 2 Duo T9600は、動作クロック2.8GHzのモバイルCPU。Intel PM45と組み合わせることで1,066MHzのFSBクロックで動作する。ノートPC向けのCore 2 Duoシリーズの中では現在最上位のCPUだ
GPUのGeForce 8800M GTX。コアクロックは500MHz、メモリクロックは800MHz、96基のストリームプロセッサを搭載する。搭載するビデオメモリは512MBだ。メモリインターフェースは256bitと広い チップセットのIntel PM45。グラフィックスコアを内蔵しないので、CPUやGPUと比べると発熱は少なく、銀色の小さなヒートシンクだけで放熱を行なっている。ダイサイズはCPUとあまり変わらない 評価機では、1GBのDDR3-1066メモリを2枚搭載している。メモリチップはSamsung製。デュアルチャンネル構成なので帯域幅は約17GB/秒にもなり、システムバスの倍の転送速度を誇る
HDDはSeagateのMomentus 7200.2。200GBの容量を持つ7,200rpmの2.5インチHDDだ。メーカーの保証外になるが、HDDの交換は簡単に行なえるので、より高速なHDDへの交換やSSD化などもすんなり行なえる CPUのすぐ下には、2GBのインテル ターボ・メモリーを搭載する。インテル ターボ・メモリーはHDDのキャッシュのように動作し、OSの起動速度やアプリケーションの起動速度を若干向上する効果がある

●魅力的なドライカーボンプレートとパピレスコーティング

 実のところ、ゲーマー向けノートPCというのは性能が良いノートPCというだけで、これといった特徴がないものが多い。性能にしても、3Dゲームに大きく影響するパーツはCPUとGPUとメモリくらいしかないので、同じようなスペックのゲーマー向けノートPCがたくさん出てきてしまう。なので、買う側としては、コストパフォーマンスを一番に考えるとか、ゲーマー向けマウスが付いているからとか、デザインがゲーマー向けだからといった小さな特徴で選ぶしかない。

 さて、Endeavorはどうなのかというと、これがなかなかおもしろくて魅力的な特徴を持っている。それが、液晶カバーに使われている「ドライカーボンプレート」と、パームレスト部分に施されている「パピレスコーティング」だ。

 まずドライカーボンプレートは、簡単に言えばカーボン製の板である。カーボン風の塗装や、強度が弱いウェットカーボンではなく、F1カーやバイクなどに使われている本物のドライカーボンを使用している。ドライカーボンは強度があるのにしなやかで、金属に比べて大変軽量なのでモータースポーツ分野などでとくに人気のある高価な素材だ。それと同じものが、Endeavorでは液晶カバーに使われているのである。

 ノートPCには、それほどの強度もしなやかさも、ゲーマー向けノートPCに限って言えば軽さですら必要ではない。では、Endeavorのドライカーボンプレートは意味がないかというと、見て触ってみるとその価値がよく分かる。カーボン柄はかっこいいし、金属のような冷たさがなく、またプラスチックのような安っぽさがない手触りは最高だ。カーボン柄は、Endeavorのスッキリとしたデザインにもよく合っている。ゲームとは関係ない部分だが、素材に魅力を持たせるというマニアックな差別化は好感が持てるし、評価したい。

 次にパピレスコーティングだが、こちらは実用的でよく考えられた特徴だ。ノートPCでゲームをする場合、パームレスト部分に左手を乗せ続けなければならないことが多く、夏場などはとくに汗でべとべとしてくることが多い。汗をあまりかかない人でも、ゲームで熱中していると、徐々にパームレスト部分の肌触りが不快になってくる人も多いはずだ。そこでパピレスコーティングが効果を発揮する。パピレスコーティングは、撥油性、撥水性を持つ塗料を使用したコーティングで、汗などをコーティング面から浮かせる効果がある。パームレスト部分が汗でべとべとしてきたとしても、布などでサッと軽く拭くだけで元のサラサラな表面に戻すことが可能だ。また、塗料内に特殊高分子ビーズが入っており、それがパームレスト部分のしっとりとした肌触りを実現している。

 実際はどうなのかというと、しっとりという表現よりはサラサラとした表現が合っていると感じた。どちらにしても肌触りはかなり良い。しばらくモンハンFで遊んでみたが、手に汗をかいてきてもあまり不快さは感じない。それに、少し表面が湿ってきた状態のときに、ティッシュで表面を軽く拭いてみると、すぐにサラッとした肌触りに戻った。確かにこれは、ゲーマーにはうれしい特徴である。ただ、こういう使い勝手を向上する機能はできればゲーマー向けモデルだけでなく、すべてのモデルに採用してほしい。ゲーマー以外にもメリットがある優れた機能だ。

 これら2つの特徴だけでもゲーマー向けノートPCとしては結構大きな特徴であり、これらの特徴があるからという理由だけでEndeavorを選んでも良いと思う。

液晶カバーにはドライカーボンプレートが使われている。シンプルなデザインの本体にカーボン柄がよく合っていてスタイリッシュだ。見る角度によって柄の見え方が少し変わるのも楽しい カーボンなんて意味がないと感じる方もいると思うが、カーボンであるということに魅力を感じる方もいるはず。この柄と手触りは、まさしくカーボンのもの パームレスト部分には、撥油性と撥水性が特徴のパピレスコーティングが施されている。肌触りはサラッとしていて、そのサラサラ感がゲーム中にも持続する。汚れたら布などでサッと拭けば元通りだ

●使い勝手はどうか

 Endeavorを使い始めて、まず気になったのがキーボードの配列だ。キーボードは好みや慣れの要素が多いので良いか悪いかは各自判断していただきたいが、Endeavorでは「Fn」キーが最下段の左端にあり、「Ctrl」がそのすぐ右に配置されている。デスクトップPCのキーボードでこのような配列のものは見たことがないし、筆者の身の回りのノートPCでもこのような配列はめずらしい。確かにときどき見かけることはあるので、このような配列も結構あるのかもしれないが、筆者の場合は普段使い慣れていないだけに、キーの打ち間違えが頻発してどうしても慣れることができなかった。普段、デスクトップPCや、「Fn」キーが左下にないノートPCを使っている人は、この点にだけ注意してほしい。ほかの面では、キーストロークはノートPCとしては一般的なもので、キーの大きさも一部を除けばデスクトップPC用のものと変わらず違和感なく使える。

 画面サイズは前述したとおり、15.4型のワイドでゲームでは十分に迫力を得られる大きさだ。評価機は1,920×1,200ドットの解像度だったので、アイコンや文字が小さく表示されて、より精細な画面に感じた。液晶パネルの応答速度は公開されていないが、Unreal Tournament 3をプレイしても残像などによる気持ち悪さやプレイのしにくさは感じなかったので、ほかのゲームでも問題なく遊べるだろう。

 スピーカーはキーボード上部の左右に1つずつ搭載しており、音質は軽くて音楽向きの音ではないがノートPCとしては十分な音を鳴らす。3,000円程度の安いスピーカーをつなげてみたが、そんなことをしなくても本体のスピーカーで十分だった。音の面ではほかに、ファンの音がそれなりにするので、気になる人は気になるかもしれない。筆者はあまり気にならなかったが、ゲーム中に回っていることが分かる程度には音がする。このあたりはゲーマー向けのハイスペックノートPCは、どれも同じようなものなので仕方がない部分ではある。

 発熱量はかなり多く、筆者の机が狭くて背面に十分な空間を確保できなかったということもあるとは思うが、背面の排気口付近は摂氏60度前後まで温度が上がっていた。しかし、このノートPCは放熱の設計が良い。CPUやGPUやチップセットを搭載している場所が本体の右側に寄っているので、本体の右側しか熱くならないのだ。ほとんどのゲームは、右利きの場合ではあるが、左手でキーボードを操作して右手はマウスを動かす。なので、本体の右側が熱くなってもまったく気にならない。パピレスコーティングの効果もあり、大変快適にゲームを楽しむことができた。ハイスペックなのだから熱が出るのは仕方がない。その熱をどう処理するかという部分で、このノートPCは良く考えられており、ゲーマー向けを名乗るのにふさわしい放熱処理の仕方をしている。

大型のノートPCなので、キーボードの大きさもデスクトップPC用のキーボードと変わらない。ゲームとはあまり関係ないが、「Enter」キーが妙に大きく、文章を書くときなどは結構使いやすい キーボードの上部には3つの機能ボタンを搭載している。左が、4:3と16:10に画面のアスペクト比を変更するボタン、中央が無線LANのON/OFFボタン、右がタッチパッドのON/OFFボタンだ タッチパッドには指紋認証センサーが付いている。ゲームには必要ない機能だが、Windowsへのログオンを指紋で行なえたり、各種パスワードを指紋で置き換えたりすることができるので便利だ
スピーカーは、キーボードの上部の左右に1つずつ計2つ搭載する。サブウーファはなく、シンプルなステレオスピーカーだ。音質は軽めだが、ノートPC用ということを考えると十分な音を鳴らす 本体底面には吸気口があり、吸い込んだ空気を本体背面から排出する。この冷却システムはCPUとGPUを同時に冷却しており、背面から排出される空気はかなり熱い。熱に弱いものは近くに置かないようにしよう 本体前面には、ヘッドホン、マイク、S/PDIF出力、IEEE1394(4ピン)の端子を備える。デザインは全体に角ばっていて、丸みがある最近のノートPCのデザインとは異なっていて個性を感じる
背面には、DVI-I、HDMI、USB 2.0×1、USB 2.0/External Serial ATAコンボ×1を備えている。External Serial ATA端子を搭載するノートPCはめずらしいが、外付けHDDの増設時などに役立つ 左側面には光学ドライブを搭載する。光学ドライブは、DVD±R/RWのスーパーマルチドライブと、CD-R/RW/DVD-ROMのコンボドライブのどちらかを選択できる。写真はDVD±R/RWのスーパーマルチドライブ 右側面には、ExpressCardスロット、メモリカードスロット、USB 2.0×2、1000BASE-Tに対応するLANポート、FAXモデムポートを備えている。メモリカードは、SDメモリーカード、MMC、メモリースティックに対応する
背面のDVI-Iは、付属のアダプタでミニD-Sub15ピンに変換することも可能。DVI-IとミニD-Sub15ピンがあればほとんどのディスプレイに接続できるし、HDMIを使えば大画面TVなどにも接続できる 大型でハイスペックのノートPCなのでACアダプタもそれなりに大きい。供給電力は20V/6A。なお、本体の最大消費電力は120W、バッテリーは14.8V/4,400mAhのものを使用している

●ノートPCとして充分なゲーム性能

 ベンチマークテストは、定番の3DMark系を2つに、ゲームを使用したものを4つの計6種類行なった。液晶がワイド画面なので基本的にワイド画面の解像度でテストを行なったが、1,680×1,050ドットのみ解像度の設定をできないテストがあったので、それらのテストのみ1,600×1,200ドットでテストを行なっている。また、ゲーマー向けノートPCはスペックがデスクトップPCに近付いているので、従来は比較対象をノートPCとしていたが、今回からは比較対象を自作PCにしている。

【表2】テスト環境
 評価機比較対象機
製品名Endeavor NJ5200Pro自作PC
CPUIntel Core 2 Duo T9600(2.8GHz)Intel Core 2 Quad Q6600(2.4GHz)
メモリDDR3-1066 1GB×2DDR3-1066 1GB×2
HDDSerial ATA 200GBSerial ATA 500GB
GPUNVIDIA GeForce 8800M GTX(512MB)NVIDIA GeForce 8800 GT(512MB)
ビデオドライバForceWare 174.90ForceWare 175.16
OSWindows Vista Home Premium SP1Windows Vista Ultimate SP1

 最初のテストで使用した3DMark Vantage Build 1.0.1は、DirectX 10.0環境での性能を見ることができる。CPUはクアッドコアとデュアルコアの違いがあるので直接比較はできないが、GPUはデスクトップPC用のGeForce 8800 GTと比べてGeForce 8800M GTXが性能面でかなり落ちることが分かる。DirectX 10対応ゲームにおいては、GeForce 8800 GTよりも快適な動作は望めないことになる。

3DMark Vantage Build 1.0.1

 次に3DMark06 Build 1.1.0だが、低解像度では比較対象との差があまりなく、高解像度になると差が開いていく結果となっている。こちらはEndeavorのテストの詳細な結果を見たところ、解像度の変化に対して、CPUスコアは大きな変化はなく、SM 3.0とSM 2.0のスコアのみ大きく変わっていた。つまり、GPUがボトルネックになってスコアが下がっているということになる。Endeavorは、CPUに対してGPUが少々弱いということが分かる。

3DMark06 Build 1.1.0

 ゲームを使用したテストだが、Crysis SP DEMOは処理が重いゲームということで知られている。そして、そのことがテスト結果にもよく表れている。比較対象でもEndeavorでも同様に、このゲームをグラフィックスの設定を高くして快適に楽しむことは難しそうだ。このゲームを快適に楽しめるノートPCは、まだしばらくは登場しないのではないだろうか。

Crysis SP DEMO

 同じような結果は、ロスト プラネット エクストリーム コンディションとWorld in Conflictでも出ており、全解像度で快適に楽しめるとは言えない結果となっている。いずれも極端に重いゲームなので、比較対象でも快適には楽しめず、環境を選ぶゲームということが分かる。ただし、どちらのゲームもEndeavorで遊べないというわけではなく、解像度を低くしてグラフィックスの設定を適度に抑えれば十分に楽しむことができた。高解像度で最高のグラフィックス設定にしてこれらのゲームを楽しみたい場合には、最高レベルのスペックを持ったデスクトップPCを使用したほうがよいだろう。

ロスト プラネット エクストリーム コンディション
World in Conflict

 一方、Unreal Tournament 3は高解像度でも快適に楽しむことができた。比較対象と比べると、やはり高解像度になるほど大きな差が出る結果となっているが、Endeavorの結果は1,920×1,200ドットでも十分なフレームレートを出しており、快適に楽しめることが分かる。

Unreal Tournament 3

 全体を通して、さすがにデスクトップPCとの比較では厳しい結果となったが、ノートPCということを考えるとEndeavorが高いスペックであることは間違いなく、実際には多少グラフィックスの設定を抑えれば多くの3Dゲームを快適に遊ぶことができる。たとえば、Endeavorが推奨PCとなっているモンハンFでは、解像度を1,920×1,200ドットにして、グラフィックス設定を最高にしてもスムーズに快適にゲームを楽しめた。

 つまり、ノートPCで最新の3Dゲームを楽しむためにはノートPCなりの設定と工夫が必要ということだ。このことは、EndeavorだけでなくすべてのハイスペックノートPCに言えることである。Endeavorの場合、ドライカーボンプレートとパピレスコーティングが大変魅力的なので、同じハイスペックのノートPCなら、その2つの特徴があるという点で筆者はEndeavorを評価したい。とくに汗っかきと、ゲームにすぐに熱中してしまうタイプにとって、この2つの機能は大変うれしい機能だ。

□エプソンダイレクトのホームページ
http://shop.epson.jp/
□ニュースリリース
http://shop.epson.jp/html/begin.do?fn=RELEASE_080819
□製品情報
http://shop.epson.jp/gamepc/
□関連記事
【8月19日】エプソン、モンハンF/FFXI推奨ノートPCなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0819/epson.htm

(2008年8月20日)

[Reported by 小林 輪]


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