インテル、45nmプロセスを皮切りにNehalemなどを順次投入
1月16日 発表
インテル株式会社は16日、2008年度の経営方針や製品戦略を説明する新年記者懇親会を開催。同社 代表取締役共同社長 吉田和正氏が方針を語った。 記者懇親会では、米Intelの2007年第4四半期/通期の決算、45nmプロセスCPUやNehalem(ネハレン)コアの投入、ウルトラモバイル向けの「Menlow(メンロー)」プラットフォーム、家電向けSoCの「Canmore(ケーンムア)」などの投入予定などを説明した。また、ワイヤレスブロードバンド企画株式会社が展開する予定のWiMAXのサービスインは、1年後の2009年を目指すとした。 ●好調だった2007年を継続する 吉田氏は冒頭、「市場の成長、インテルのリーダーシップの確立、さらなる利用形態の確立、新たな展開を期待している」と挨拶。 2007年を振り返って、45nm High-kプロセスによる電力効率に優れた製品の投入や、「Climate Savers コンピューティング・イニシアチブ」の設立など、環境への取り組みをアピール。シニア向け製品への研究開発や取り組みなどを挙げ、2008年もこの方向性を継続していくとした。 そして、好調だったIntelの決算について説明。 2007年第4四半期(10~12月期)の決算は、売上高が107億ドル(6%増)で過去最高。インテル日本法人も約10億4,500万ドルで、四半期での売上高は過去最高だった。通年では、売上高が383億ドル(8%増)に対し、営業利益が82億ドル(45%増)となり、経営合理化への取り組みの結果であるとした。 ●45nm High-kを皮切りにNehalemなどを順次投入する2008年 続いて吉田氏は、2008年の展開を説明。既報の通り、45nm High-kプロセスのCPUを投入し、ラインナップを拡大。「性能を犠牲にしない電力効率でのリーダーシップをユーザーに説明し、ベネフィットを理解していただいて普及を目指す」と語った。 また、チクタクモデルに基づき、2006年のCore MAに続いてマイクロアーキテクチャをNehalemに変更する。「Pentiumからのアーキテクチャ変更は大きな衝撃だったが、同様に革新とインパクトを起こしていきたい」とした。 今後は、デジタル家電とモバイルインターネットの融合がますます進むと予測し、HDコンテンツの普及やワイヤレスネットワークの充実、UIの革新へ取り組んでいるという。具体的には、ワイヤレスブロードバンド企画を設立し、2009年にWiMAXのサービスインを目指していることや、今年後半に家電向けSoC Canmoreとウルトラモバイルデバイス向けプラットフォームMenlowを投入することを紹介。Menlowは面積が5分の1に、電力効率が10倍になり、モバイルインターネットに最適なプラットフォームになるとした。 ●シームレスなストーリー 最後に、2005年にデジタルヘルス事業部を立ち上げて、高齢化とヘルスケアへの取り組みを行なってきたことを紹介。ITの活用を医療体制へ提案し、ソリューションと技術を融合して展開すること目指しているという。家庭と医療にITソリューションを提供し、標準化を通して健康管理機器とPCのインターフェイスを合わせ、個人でもそれらを利用できるようにするのが狙い。これは、デジタルホームのDLNAによるコンテンツ共有と同じイメージであるとした。 そのセキュアな環境と遠隔医療にはvProのテクノロジを利用する。また、そのやりとりにはインターネットやWiMAX、WiFiを利用し、端末にはオープンなPC、UMPCなど、さまざまな選択が可能になるという。 同氏は、「1つ1つはバラバラに見えるが、セキュアな環境を築き、アクセシビリティを高め、端末は優れた低消費電力で高性能、だれでも扱えるようなインターフェイス、と結びついている。これらをシームレスにまとめてストーリーを作り、提供していくことが2008年の目標」と締めくくった。 ●会場展示 会場では、2008年に投入予定の45nm High-kプロセッサ搭載PCや、各種デモ機を展示した。 □インテルのホームページ (2008年1月16日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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