東芝、CellのSPEを4基搭載した映像処理用コプロセッサ
9月20日 発表 株式会社東芝は20日、Cell Broadband Engine(Cell/B.E.)の技術を利用した映像処理用コプロセッサ「SpursEngine」を開発したと発表した。10月に開催されるテクノロジーショー「CEATEC JAPAN 2007」で、試作サンプルによる映像デモを実施する。 Cell/B.E.のストリーミングプロセッサコア「SPE」4基を搭載したメディアストリーミングプロセッサ。SpursEngineは、SPE 4基に加え、フルHD対応のMPEG-2/H.264のハードウェアエンコーダ/デコーダを搭載し、ワーキングメモリ用にバス幅32bitのXDR DRAM用インターフェイスを備える。ホストCPUとPCI Expressで接続し、コプロセッサとして映像処理を行なう。加えて、Cell/B.E.よりも小規模な回路設計とし、低消費電力で動作可能にした。サンプルの動作クロックは1.5GHzで、消費電力は10W台という。
10月のCEATECでは、同プロセッサを搭載したノートPCとカメラを用意し、人物の顔の向きと表情を元に髪型の変更と化粧を施したCGを合成する3Dシミュレーションシステムを公開する。ノートPCでリアルタイムな3D顔認識/シミュレーションを実現するのは、今回のシステムが初としている。そのほか、SpursEngineを搭載したノートPCのコンセプトモデルを展示する予定。 同社は、今回の出展を機に量産仕様に対応した開発を完了次第、自社向けをはじめ幅広くデジタル民生機器向けに販売していく。また、今後の展開としては、パフォーマンス向上と低消費電力化を目指し、2009~2010年には「SpursEngine II」を計画中としている。
(2007年9月20日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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