IDF Fall 2007前日レポート会期:9月18日~20日(現地時間) 会場:San Francisco「Moscone Center West」
米国サンフランシスコ市でIntel Developer Forum(IDF)が9月18日~20日(現地時間)の3日間、開催される。IDFは、Intelが主催する開発者向けのイベントである。 これまで、IDFは年2回米国で開催され、その後、世界各地で現地向けにアレンジしたIDFが開催されてきた。しかし、今年は、4月に中国で開催され、米国での開催は中止。これが米国での今年初のIDFとなる。Intelによれば、経費見直しの一環として、IDFの開催を年1回とし、これまでの春のIDFを取りやめ、秋のみとしためだという。年1回の開催ながら、イベントの名称は、「Intel Developer Forum Fall 2007」と、年2回開催の復帰もあり得る名称のままだ。 さて、今回のIDFだが、大きな話題としては、来年(2008年)に登場予定のNehalem(コードネーム)プロセッサが挙げられる。4月に北京で開催されたIDFで、パット・ゲルシンガー副社長が、今回のIDFで詳細を公開すると述べており、今回は、マイクロアーキテクチャの詳細が公開されるはずだ。 Intelは、1世代ごとにプロセス変更、アーキテクチャ変更を繰り返すパターンを踏襲しており、Nehalemは、その中でアーキテクチャ変更にあたる世代となる。すでにいろいろな情報が出ているが、その多くは、メモリコントローラの存在や高速リンクなどのアーキテクチャや実装に関してのもの。プロセッサコアの根幹ともなるマイクロアーキテクチャに関しては、ほとんど情報がなく、コアがどのような内部構成になっているのかは今回のIDFでようやく明らかになる。 また、ヘテロジニアス・マルチコア、Intelのいうメニイコアで効率的なソフトウェア開発を行なうためのソフトウェア技術や、ウルトラモバイルPCなどの消費電力重視のシステムなどについてもさまざまな情報が公開されるようだ。 現地では、18日から実際のイベントが開催されるが、17日は、海外プレス向けに各種のブリーフィングが開催され、フォトニクスなどの研究に関するものと、マルチコア向けのソフトウェア技術などについて説明が行なわれた。シリコン上のフォトディテクタ(受光素子)で40Gbpsを達成したこと、マルチコア向けの技術であるTransaction Memoryをソフトウェアで実現するSTM(Software Transaction Memory)を使うためのコンパイラを無償で提供開始したことなどが発表された。これらは、今週開催されるフォトニクスやソフトウェア関連のコンファレンスなどで詳細が公開される予定。 18日は、Nehalemを担当するパット・ゲルシンガー副社長の基調講演が行なわれるほか、スペシャルゲストとしてIntel創業者の1人であるゴードン・ムーア氏も登場する予定だ。 □IDF Fall 2007のホームページ(英文) (2007年9月19日) [Reported by 塩田紳二]
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