NXP、シャープからARM7/9ベースのLCDマイコンラインを買収
7月9日 発表 NXP Semiconductorsは9日、Sharp Microelectronics of Americas(以下SMA)からARM7/9ベースのマイコン「BlueStreak」のポートフォリオを買収したことを発表した。買収は7月3日に完了済みで、契約条件の詳細は非公開。 BlueStreakは、ARM7/9ベースのMCU(Micro Controller Unit)で、LCDインターフェイスを搭載していることを特徴としている。同シリーズは広範な製品で採用されており、コンシューマエレクトロニクス向けではメディアプレイヤーやゲーム機器、産業向けではPOS端末や測定器械に利用されているほか、医療や車載向けデバイスなどにも採用されている。 今回の発表に伴い、NXPセミコンダクターズジャパン株式会社は19日、記者向けに説明会を開催。NXP Semiconductors スタンダードICビジネスライン担当 シニアバイスプレジデントのピエール・イブ・ルセシェール氏がその狙いを説明した。 同氏は、買収理由として、ポートフォリオを拡大していく同社の基本戦略とともに、BlueStreakが持つ270の顧客数や、SMAが持つ強力なサポートの魅力を挙げた。特にサポートについては、強力なアプリケーション開発能力やシステム/OSなどのサポート能力を評価したという。 続けて、32bitの汎用半導体ではARMベースが業界標準になるというビジョンを述べ、今回の買収はそれに応じたものであるとした。NXPのARMベースの製品はハイエンドのLCDサポートがなかったが、BlueStreakはQVGAまでのLCDインターフェイスに加えて、タッチスクリーンなどもサポートする。同社は、今回の買収により業界最大となる50製品までラインナップを拡大し、液晶を持つアプリケーション/デバイスへの参入を加速させるという。 今後は、NXP SemiconductorsのポートフォリオにBlueStreak製品を統合し、売上とシェアの拡大を目指す。BlueStreakの既存の顧客については、プロダクトナンバーや開発環境などを変更することなくサポートを継続していく。 なお買収した人員については、NXPは効率的な組織であり、マーケティング/アプリケーションサポート/設計/ソフト/ハードを担当を含む少人数であると述べるにとどまった。
□NXPのホームページ (2007年7月19日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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