インテル、モバイルWiMAXへの取り組みを解説
6月1日 実施 インテル株式会社は1日、WiMAXに関する進捗や今後の展開についての説明会を開催。米Intelフェロー兼モバイル・ワイヤレス事業部CTOのシアバッシュ・アラムーチ氏や、WiMAXフォーラム代表兼会長のロン・レズニック氏らが解説を行なった。 冒頭、挨拶を行なったインテル代表取締役共同社長の吉田和正氏はWiMAXについて「モバイルによるブロードバンド接続でユーザーの利便性が向上するだけでなく、企業の生産性や、PC業界の発展にもつながる重要な技術」と紹介。これまでも2002年以降、WiMAXにリーダーとして取り組んできたが、今後も普及活動や製品開発に注力していくとした。
続いて、アラムーチ氏がモバイルWiMAXについて説明した。まず、モバイルWiMAXにおけるIntelの立場について同氏は、コンテンツを作ったりするのではなく、接続性を提供するのが役目だとした。 というのも、現在のインターネット上のアプリケーション/サービスのほとんどはPC用のものであり、それらをモバイルで利用する際には、大型(高性能)のハンドセットではなく、Windows/Mac OS/Linuxが走る小型のPCが必要になるからだ。とは言え、モバイルインターネットの恩恵を受けるのはPCだけではなく、音楽/電話/動画などの用途に向けた機器も新たな可能性を享受すると同社では考えている。 モバイルインターネットに求められる条件として同氏は、有線と同程度の通信料金、ユーザー当たり下り1Mbps/上り200Kbps以上の速度、普遍的なサービス提供、分かりやすさなどを列挙。 その上で、WiMAXは、EVDOやHSDPAと比べスループットが圧倒的に高く、OFDMA(直交周波数分割多重アクセス)を採用することで、機器の複雑度を抑えられること。音声など予測可能なトラフィックでも電子メールやhttpなど予測不能なバースト型のトラフィックでも効率が高く、モバイルインターネットに最適な方式であることをアピールした。 またレズニック氏は、富士通やKDDIを始めとした国内の大手通信企業がWiMAXフォーラムに参加しており、総務省からもWiMAX向けに2.5GHz帯の免許方針案が公表されるなど、国内でのWiMAX普及に向けた下地は整っているとした。 モバイルWiMAX対応機器は2007年後半より市場に投入される見込み。
□インテルのホームページ (2007年6月1日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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