iVDRは隙間をつなぐブリッジメディアに
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iVDR-Secure対応メディア |
5月17日 開催
iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアムは17日、都内で「iVDRセミナー2007」を開催し、リムーバブルメディア規格「iDVR」の現状と今後の展開について説明した。
iVDRとは、Information Versatile Disk for Removable usageの略で、2.5インチ/1.5インチのシリアルATA HDDにパッケージングを施しリムーバブルメディアとした規格。加えて、AES-128bitによる暗号化を行なうコンテンツ保護技術「SAFIA」に対応。公開鍵暗号方式ベースの相互認証によるセキュリティ機能も提供している。
大容量とリムーバブルがiVDRのコンセプト | iVDR-Secureのラインナップ | iVDR規格のカバー範囲 |
これまで、コンシューマ向けには、アイ・オー・データ機器より20GB/40GB/80GBのiVDRメディアやUSB 2.0対応アダプタが発売されていた。2007年4月には同社より80GB/160GBメディアが、日立マクセルよりSAFIAに対応したiVDR-Secureメディアが、日立よりiVDRを内蔵/スロット装備の液晶/プラズマTV「Wooo」が発売されている。
また、業務向けでは、HDAVS DataCamが中国で放送事業者向けに統合的な製品を展開している。
日立マクセルのiVDR-Secureメディア | iVDRを内蔵/スロット装備の液晶/プラズマTV Wooo | 右側面にiVDR用スロットを装備 |
iVDRは、大容量でリムーバブル、映像/オーディオなど多様な情報を扱える、マルチチャンネルの記録/再生、AVとPCの両方に対応すること、の4つをポイントとしている。その目標の下、SAFIAに対応し、現在は同じ1.8インチHDDを採用しながらiVDR Miniより一回りサイズが小さい70×60×7mm(幅×奥行き×高さ)の「iVDR Card」規格を策定中。同規格はカムコーダーや車載向けに親和性の高いものになるという。
iVDRは、SDカードやBlu-ray Discなどと比較して高いデータ転送速度を備える一方、長期保存には光ディスクが適している。また、モバイル向けには振動に強いフラッシュメモリがあるため、それらの隙間をつなぐ“ブリッジメディア”になるという。
今後は、iVDRの大容量/高速転送/コンテンツ保護技術を活かし、家庭内ではデジタルコンテンツの保存やムーブを可能にし、屋外ではカムコーダによる録画を、車内では車載のプレーヤーで家庭内と同じ動画を楽しめるようにするといったことを目指す。また、SAFIAによるe-Distributionやコンテンツのレンタルサービスなども計画中とした。
そのほか、メディアの容量については、2.5インチHDDを搭載したメディアは2010年には500GBになるという予測を示した。
iVDRの4つのポイント | iVDRの位置づけ | iVDRの今後の広がり |
□iVDRのホームページ
http://www.ivdr.org/
□SAFIAのホームページ
http://www.safia-lb.com/
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【2005年4月26日】リムーバブルHDD「iVDR」がデジタル放送録画対応に
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【2004年4月12日】iVDRに1インチHDD採用の新規格を追加
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0412/ivdr.htm
(2007年5月17日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]