マイクロソフト、Windows Mobileの堅調なビジネスをアピール
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モバイル&エンベデッドデバイス本部 梅田成二部長 |
3月7日 発表
マイクロソフト株式会社は7日、都内でプレス向けにWindows Mobileビジネスの概況を説明するセミナーを開催した。
説明会では、同社モバイル&エンベデッドデバイス本部 梅田成二部長がビジネスの展開を振り返り、スマートフォンのキャリア各社が取り組みやサービスの状況を説明した。
梅田氏は、ビジネスは堅調に推移しており、現状を「ロケットで言うと1段目を切り離して、2段目に点火した段階」であると例えた。その理由として、ユーザー層がコアから広がりを見せていることや、第1世代の製品からフィードバックを得て対策を施した製品が出そろいつつあることを挙げた。
Windows Mobile搭載機の展開 |
これまでを振り返り、2005年12月にW-ZERO3が発売され、6カ月で15万台を販売。PCと携帯電話の間にあるマーケットの存在を証明したことと、定額制と通信機能の組み合わせがユーザーに受け入れられたことを挙げ、これらが起爆剤となったとした。2006年7月にはより携帯電話に近いフォームファクタのW-ZERO3 [ES]が、8月にはドコモからスマートフォンであるhTc Z、10月にはソフトバンクよりX01-HTが発売されリテールでも入手しやすくなったほか、携帯でも定額制が導入された。2007年2月には、イー・モバイルよりブラウザ周りの機能を改善したEM・ONEが発表された。
これらのWindows Mobile搭載機の増加に合わせ、ユーザー層がアーリーアダプタから現在はモバイルインフォメーションワーカー(所謂ビジネスマン)まで広がっていると指摘。また、Windows Mobile 5でアーリーアダプタ層に、6ではモバイルインフォメーションワーカー層に広まり、その次のバージョンではそのほかのコンシューマーを含めて広がっていくものになるという予測を示した
Windows Mobile 6の正式発表については、2007年2月にグローバルバージョンが発表されたが、日本では日本語バージョン搭載機が出そろい、機が熟したタイミングでアナウンスを行なうとした。
●ユーザー層拡大を目指す各社の取り組み
続いて、キャリア各社がそれぞれの取り組みやキャンペーンの状況を説明した。
・イー・モバイル
EM-ONEの4.1型ワイド液晶/HSDPA対応など、先進のスペックを強調するとともに、初期費用39,800円(2年プラン/筐体含む)、月額5,980円といった価格設定で訴求した。3月1日より予約販売が開始されており、3月31日には開業記念セレモニーを行なう予定。
・ウィルコム
IT系メディアの絶賛、トレンド紙の注目、ファッション紙での特集という流れによるブランドの確立を説明し、No.1の地位をアピールした。今後はPCと携帯の2つの方向性を維持しつつ、定額の強みを生かしてJ-WAVEやスカパー!の番組提供を行ない、差別化を目指すとした。
・ドコモ
定額データ通信サービス「Bizホーダイ」の開始(hTc ZとFOMA W1000のみ)をアピールするとともに、SMS-Pushの実現やそれを利用したActive Syncツールなどを開発し、企業向けに提供予定であることなどを説明した。
初公開されたX01-HT(ホワイト)の実機 |
・ソフトバンク
X01-HTの購入者が男性80%で20台~30台の支持を受けていることを受け、ターゲットの拡大を目指して春の新色「ホワイト」の発売や、S!メール(ケータイメール)対応を行なうとした。
マイクロソフトは、開発者向けにMobile & Embedded DevCon 2007を開催し、日本でも2007年6月6日にMEDC 2007のセッションを実施するほか、法人向けにマーケティング活動を行なっていく。また、コンシューマー向けには「モバイルライフ応援キャンペーン」として、対応のWindows Mobile搭載機を購入すると抽選で1,000名にプレゼントが当たるキャンペーンを行なう。
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.co.jp
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2986
□関連記事
【2006年12月19日】マイクロソフト、W-ZERO3やhTc Zのタッチ&トライイベント
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1219/ms.htm
(2007年3月7日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]