シャープ、Vistaを搭載した新「インターネットAQUOS」
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3月下旬より順次発売
価格:オープンプライス
シャープ株式会社は、液晶TV「AQUOS」とPCを組み合わせた「インターネットAQUOS」の新モデルを3月下旬より順次発売する。価格はオープンプライス。
PC本体はCore 2 Duo T5500(1.66GHz)搭載の上位モデル「PC-AX120S」、Celeron M 410(1.46GHz)搭載の下位モデル「PC-AX80S」、PC-AX80SのOffice 2007なしモデル「PC-AX60S」の3モデルを用意。発売時期は、PC-AX120Sが4月下旬、PC-AX80S/同60Sが3月下旬。
液晶TVは、いずれも1,366×768ドット表示(PC表示は1,360×768ドット)対応の「AQUOS D10」シリーズから32V型「LC-32D10」、26V型「LC-26D10」、20V型「LC-20D10」を用意し、各サイズでホワイト、ブラック、レッドの3色、計9モデルをラインナップ。ユーザーが任意の組み合わせでPC本体と液晶TVを選択でき、3×9で計27通り選べるようになっている。TV単体の発売日は3月10日。
PC本体の店頭予想価格は、PC-AX120Sが24万円前後、PC-AX80Sが17万円前後、PC-AX60Sが15万円前後の見込み。TVとのセットでは27万円~45万円程度となる。
インターネットAQUOSのPC本体 | 縦置きにも対応 | ディスプレイは3サイズ、3色の計9モデル |
今回の新モデルでは、OSにWindows Vista Home Basicを搭載。さらに、PC本体にデジタル放送を録画可能な「i.LINKデジタル録画ユニット」を内蔵。TVとi.LINKで接続し、TV側のチューナを利用することで、PCの動作から独立してデジタル放送のTS録画が行なえる。
さらに、リモコンに業界初というタッチパッドを搭載。ノートPCのタッチパッドとほぼ同等の感覚で、手元でPC操作が行なえる。PC操作時は、カーソルの移動、タッチパッドの中央が左クリックで動作し、TV操作時は上下左右、決定ボタンとなる。リモコンでの操作を容易にするPCメニューも用意し、操作性を向上させた。
i.LINK接続の「i.LINKデジタル録画ユニット」を内蔵 | 新しくタッチパッドを搭載したリモコン | PCとTVで動作が変わる |
リモコンのPCメニューボタンは1ボタンでTVの入力をPCに切り替え、専用のアプリケーションを起動させる仕組み。PCメニューには、150を超えるサービスやソフトウェアが用意され、ブロードバンド放送やショッピングなどのチャンネル、インターネット検索窓、DVD再生ソフト、写真のスライドショーソフトなどを搭載する。また、ユーザーが任意にホームページを追加できる「お好みチャンネル」も用意した。
1ボタンで「PCメニュー」を呼び出せるボタンを装備 | PCメニューの詳細 | 実際の画面。リモコンのタッチパッドでカーソルを動かせる |
PC本体の仕様 |
PC本体の仕様は、上位モデルのPC-AX120Sが、Core 2 Duo T5500、メモリ1GB、HDD 650GBを搭載。下位モデルのPC-AX80S、同60Sが、Celeron M 410、メモリ512MB、HDD 330GBを搭載。
HDD容量が中途半端な理由は、PC用と、デジタル録画ユニット専用に1台ずつ用意されているため。PC-AX120SはPC用250GB+録画ユニット400GB、PC-AX80S/同60Sは、PC用80GB+録画ユニット250GBとなっている。
デジタル録画ユニットは“PC内部にある独立したi.LINK接続のHDDレコーダ”という存在で、PCのシャットダウン時でもデジタル放送の録画が行なえる。ただし、録画ユニットが独立しているため、PCから録画ユニットのHDDに対してアクセスはできない。
そのほかの仕様はほぼ共通で、チップセットにIntel 945GM Express(ビデオ機能内蔵)、±R DL対応DVDスーパーマルチドライブを搭載。インターフェイスにUSB 2.0×4、IEEE 1394×1、DVI-I出力(HDCP対応)、Gigabit Ethernet、TV/PC連携シリアルポート、音声入出力などを装備する。
本体サイズは共通で、約175×299×354mm(幅×奥行き×高さ、縦置き時)、重量は約7.1~7.2kg。
●新製品で放送と通信の融合を進化
シャープ株式会社 情報通信事業部 大畠昌巳本部長 |
同社は2月28日、都内で発表会を開催。同社 情報通信事業部の大畠昌巳本部長が、新製品のコンセプト、ターゲットなどを説明した。
まず、前モデルのインターネットAQUOSについて触れ、「多くの年代の幅広い支持を頂いた。冷え込んだ2006年のPC市場においても、毎月伸びていた」と売り上げが堅調だったとし、好調さをアピール。国内PC市場がTVとの連携を押したPC製品をリリースする流れを紹介し、「TVでネットをやる市場が普及拡大していくと期待している」と語った。
ターゲットは、TVだけでなく録画、インターネットも楽しみたいという40~50歳代のファミリー層、自分専用のTVにネット機能があれば便利だというシングルユース層、リビング以外にみんなで楽しめるTVが欲しいという大家族、TVとインターネットで新しい楽しみ方をしたいという30歳代のPCユーザー層、といった具体例を挙げた。
新製品では、初代のインターネットAQUOSユーザーに実施したアンケートから、ユーザーニーズに応えた改良を目指した。アンケートでは、PC/レコーダ/TVの1台3役という利便性や、AV機器としての基本性能を求められているのが分かったとし、PCの利用頻度はインターネット検索エンジンが高いという。
そこで、PCとは別ユニットとしてTS録画が可能なデジタル録画ユニットを内蔵し、AV機器としての機能を向上。また、リモコンに業界初となるタッチパッドを搭載することで、手元でのPC操作を容易にし、携帯電話と同等の文字入力を実装してインターネットとの親和性を高めた。
そして新製品を「放送と通信機能を融合し、さらに進化させた」製品と位置付け、「この製品を通じて、ユーザーの要望に応えたい」と語った。
ターゲットのユーザー層の例 | 初代インターネットAQUOSのアンケート結果 | 新製品の進化ポイント |
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/070228-a.html
□製品情報
http://www.sharp.co.jp/i-aquos/
□関連記事
【2月20日】シャープ、32型フルHDなど3色展開の「AQUOS Dシリーズ」(AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070220/sharp3.htm
【2006年9月5日】シャープ、PC付き液晶TV「インターネットAQUOS」の20型ワイドモデル
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0905/sharp.htm
【2006年4月20日】シャープ、PC付き32/37型液晶TV「インターネットAQUOS」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0420/sharp.htm
(2007年2月28日)
[Reported by yamada-k@impress.co.jp]